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雷鳥編
278.とりあえず報告したけど・・・
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とりあえずは報告することにした。
ルカ達はブルズにコーヒーを用意して貰い、現物を見せるところから始めた。
「まずはコレを見て欲しいんですけど……」
ルカは右手で示した。
そこには縛り付けられた男達が居た。
団子状態になっていて、全員意識を失っていた。
眠っているのか眠っていないのか分からない程で、脈拍もほとんどなかったが、一応心臓は動いているので死んではいないようだ。
「コレは?」
「密猟者です。捕まえてきました」
ブルズは何を言っているのか分からない様子だった。
当然だ。学生に頼んだとはいえ、まさか本当にやって来るとは誰も思えなかった。
「あ、あのな……」
「本当だ」
「何もすることは無かった」
ブルズの視線はエシュナとミヨンに向いた。
さも当然のことではあったが、エシュナとミヨンが真っ向から否定した。
ブルズは信じられない様子だった。
口をあんぐりと開けたままキョロキョロと視線が右往左往していた。
流石に失礼にも感じたが、ルカもライラックも何も言わなかった。
誰だってただの学生にそんなことができるとは思えないのが普通だ。
「驚いたな」
「全くだ」
「私はルカの実力を知っていた。とは言え、今回は異彩を放っていた」
そこまで言われると気恥しくなってしまった。
ルカは「どうも」と頭を掻きながら照れ笑いを浮かべていた。
「〈ミスト〉が手伝ったとこでは……」
「それは無い。圧倒的だった」
「雪崩を言時に起こした時には流石に危ないと思ったけど」
「あっ、どうもー」
ライラックは眠りかけていたところで褒められたので手を振った。
別に褒められてはいないのだが、アレはルカも驚いた。
もっと真っ当な戦い方をするかと思えば完全に意表を突いていた。
とは言え真っ当な戦い方をするよりも、自然を狡猾に使った方がライラックには適していた。
「雪崩!? それは大変だ」
「大丈夫大丈夫。そんなに積もってなかったからさー、怪我人は出てないはずだよー」
「ダリアがその後溶かしていたからね」
実はあの後、ダリアがほんの少しだけ炙っていた。
シルヴィアも風を起こして雪をなだらかにしていた。
決め手となったのはルカの時空系魔法によるものだった。
流石に今回は魔術ではなく魔法を使って安全性を格段に高めていた。
「数年は雪崩は起きないと思うよ」
「如何してそう言えるのか教えてくれるか?」
「いいですけど、信じませんよ?」
「……時間の無駄だな。まあいいか、そんなことより密猟者を捕まえてくれたってことは自然保護はできたってことだな! がーはっはっはっ!」
ブルズは高笑いを始めた。
しかしルカとライラックはあまり笑えなかった。
何故ならもっとマズいものを起こしてしまったのだ。
「そうですね。ドラゴンを起こしてしまいましたけど」
「そうだねー。山が中から食い破られなければ大丈夫だよねー」
ルカとライラックは乾いた笑いを浮かべた。
するとブルズを始めとしてエシュナとミヨンも固まってしまった。
ルカ達へと視線を向けると、顔色が青ざめていた。
「今、何て言った?」
「はい?」
「ドラゴンを目覚めさせた?」
「うん。メタルグラムを起こしちゃったんだー。とりあえず生き埋めにはしているけど、アレはヤバいよね? 絶対這い出て来るよね?」
「まあ、近いうちにはね。三年以内には地上に出て来るかも」
ルカとライラックは呑気だった。
何故ならこれは二人だけの責任ではない上に、国家を揺るがす大事だった。
本当に焦っていたのはエシュナ達魔術省だった。
「メタルグラム? 鋼竜か!」
「そんなのが居たの? それってマズい」
「当たり前だ。はぁー、対策本部が必要になるな……だが、それは本当か?」
「本当ですよ。コレ見ます?」
ルカはポケットから取り出した。
それは鋼竜メタルグラムの尻尾の先端だった。
あの場所にはたくさん落ちていたので、爆風に煽られた最中に幾つかくすねてきたのだ。
「こ、コレは……」
「研究機関にでもお土産に持って帰ってください。かなり最近のものですよ」
ルカは呑気だった。
もちろん本心から願ってはいなかったが、この時代のドラゴン対策が気になってもいた。
果たして本当に信頼しても良いのか、国力的な意味を見ても近隣諸国が手を取り合う必要があった。
「ま、まさか密猟者の次は竜退治……はぁ?」
「怒られても仕方ないです。どのみち後数年で目覚めることは確信していましたから」
「そんな感じだったね。特に何もしなくても起きたし、脱皮した跡もあったから定期的に目覚めているのかもね」
ライラックも援護してくれた。
しかし部屋の中の空気は絶望的に悪かった。
喚起をして良くなる問題ではなかった。
メタルグラムを討伐する方向に意識がシフトしていて、密猟者のことなど忘れかけていた。
しかし忘れてはいけないことがもう一つあった。
みんな忘れかけていたが、【永久】を司るルカの記憶にはバッチリ残っていた。どれだけ高度な認識阻害を使っても無駄だ。
この部屋にいた、もう一人について言及が必要だった。
ルカ達はブルズにコーヒーを用意して貰い、現物を見せるところから始めた。
「まずはコレを見て欲しいんですけど……」
ルカは右手で示した。
そこには縛り付けられた男達が居た。
団子状態になっていて、全員意識を失っていた。
眠っているのか眠っていないのか分からない程で、脈拍もほとんどなかったが、一応心臓は動いているので死んではいないようだ。
「コレは?」
「密猟者です。捕まえてきました」
ブルズは何を言っているのか分からない様子だった。
当然だ。学生に頼んだとはいえ、まさか本当にやって来るとは誰も思えなかった。
「あ、あのな……」
「本当だ」
「何もすることは無かった」
ブルズの視線はエシュナとミヨンに向いた。
さも当然のことではあったが、エシュナとミヨンが真っ向から否定した。
ブルズは信じられない様子だった。
口をあんぐりと開けたままキョロキョロと視線が右往左往していた。
流石に失礼にも感じたが、ルカもライラックも何も言わなかった。
誰だってただの学生にそんなことができるとは思えないのが普通だ。
「驚いたな」
「全くだ」
「私はルカの実力を知っていた。とは言え、今回は異彩を放っていた」
そこまで言われると気恥しくなってしまった。
ルカは「どうも」と頭を掻きながら照れ笑いを浮かべていた。
「〈ミスト〉が手伝ったとこでは……」
「それは無い。圧倒的だった」
「雪崩を言時に起こした時には流石に危ないと思ったけど」
「あっ、どうもー」
ライラックは眠りかけていたところで褒められたので手を振った。
別に褒められてはいないのだが、アレはルカも驚いた。
もっと真っ当な戦い方をするかと思えば完全に意表を突いていた。
とは言え真っ当な戦い方をするよりも、自然を狡猾に使った方がライラックには適していた。
「雪崩!? それは大変だ」
「大丈夫大丈夫。そんなに積もってなかったからさー、怪我人は出てないはずだよー」
「ダリアがその後溶かしていたからね」
実はあの後、ダリアがほんの少しだけ炙っていた。
シルヴィアも風を起こして雪をなだらかにしていた。
決め手となったのはルカの時空系魔法によるものだった。
流石に今回は魔術ではなく魔法を使って安全性を格段に高めていた。
「数年は雪崩は起きないと思うよ」
「如何してそう言えるのか教えてくれるか?」
「いいですけど、信じませんよ?」
「……時間の無駄だな。まあいいか、そんなことより密猟者を捕まえてくれたってことは自然保護はできたってことだな! がーはっはっはっ!」
ブルズは高笑いを始めた。
しかしルカとライラックはあまり笑えなかった。
何故ならもっとマズいものを起こしてしまったのだ。
「そうですね。ドラゴンを起こしてしまいましたけど」
「そうだねー。山が中から食い破られなければ大丈夫だよねー」
ルカとライラックは乾いた笑いを浮かべた。
するとブルズを始めとしてエシュナとミヨンも固まってしまった。
ルカ達へと視線を向けると、顔色が青ざめていた。
「今、何て言った?」
「はい?」
「ドラゴンを目覚めさせた?」
「うん。メタルグラムを起こしちゃったんだー。とりあえず生き埋めにはしているけど、アレはヤバいよね? 絶対這い出て来るよね?」
「まあ、近いうちにはね。三年以内には地上に出て来るかも」
ルカとライラックは呑気だった。
何故ならこれは二人だけの責任ではない上に、国家を揺るがす大事だった。
本当に焦っていたのはエシュナ達魔術省だった。
「メタルグラム? 鋼竜か!」
「そんなのが居たの? それってマズい」
「当たり前だ。はぁー、対策本部が必要になるな……だが、それは本当か?」
「本当ですよ。コレ見ます?」
ルカはポケットから取り出した。
それは鋼竜メタルグラムの尻尾の先端だった。
あの場所にはたくさん落ちていたので、爆風に煽られた最中に幾つかくすねてきたのだ。
「こ、コレは……」
「研究機関にでもお土産に持って帰ってください。かなり最近のものですよ」
ルカは呑気だった。
もちろん本心から願ってはいなかったが、この時代のドラゴン対策が気になってもいた。
果たして本当に信頼しても良いのか、国力的な意味を見ても近隣諸国が手を取り合う必要があった。
「ま、まさか密猟者の次は竜退治……はぁ?」
「怒られても仕方ないです。どのみち後数年で目覚めることは確信していましたから」
「そんな感じだったね。特に何もしなくても起きたし、脱皮した跡もあったから定期的に目覚めているのかもね」
ライラックも援護してくれた。
しかし部屋の中の空気は絶望的に悪かった。
喚起をして良くなる問題ではなかった。
メタルグラムを討伐する方向に意識がシフトしていて、密猟者のことなど忘れかけていた。
しかし忘れてはいけないことがもう一つあった。
みんな忘れかけていたが、【永久】を司るルカの記憶にはバッチリ残っていた。どれだけ高度な認識阻害を使っても無駄だ。
この部屋にいた、もう一人について言及が必要だった。
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