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聖夜編
414.ちょっとしたプレゼント
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ジルアに痛いところを突かれた。
確かにこの格好はかなり危ないし際どい。
それもそのはず、全員がおとぎ話の中のサンタ・ク・ロースそのもの。
この格好を正直に伝えれば楽なのだが、夢を壊し兼ねない。おまけに信じて貰えないだろうし、ドリアードとの約束を守れなくなる。
如何したら良いのか。ルカは灰色の脳細胞で事態の収拾への最短距離を見出す。
「どうするのよ、ルカ!」
シルヴィアがルカに耳打ちした。
ルカは無言で答えると、仕方ないとばかりに伝えた。
何でもいい。口から出まかせで押し通す。
「コスプレです」
「こ、コスプレですか? 変わった趣味ですね」
「あはは、ただのコスプレでも趣味でも無いですよ。こういうバイトです」
「バイト?」
「はい。例えばこういうものを届けているんですよ」
亜空間の中から何か無いかと探った。
頭の中で欲しいものを探した。すると丁度良い大きさの箱があった。
この町に来る前に作ったものだ。亜空間の中にあるから、きっと食べられる。
「はい!」
「ルカさん、これはなんですか?」
「本当、これなに?」
「なにって……かつてドリアだったものだよ」
この場に居る全員が絶句して顔色が悪くなった。
ルカが取り出したのは失敗したドリアではなく、いつ作ったのか分からないドリアだった。
如何してこうなっているのか? 正直ルカも覚えてない。
そのレベルの産物が飛び出し、ルカでさえ絶句した。
「えっと、上げます」
「あっ、大丈夫です」
「味は確かですよ?」
「大丈夫です。すみません、折角の御好意を無碍にしてしまい」
「構いませんよ。とりあえずこれは亜空間の中に戻して……これでよし」
「なにがよしなのかわからないんだけど」
シルヴィアにはしっかりツッコまれてしまった。
ルカは顔色には出さないが恥ずかしくなってしまった。
けれど今の光景を見て全てを察したというのか、諦めたというのか、ジルア達は苦い表情を浮かべた。
「まあそんなことはいいとして、私からちょっとしたプレゼントをあげようかな」
「「「プレゼント!?」」」
子供達が驚いていた。一体何を貰えるのかワクワクしている。
けれど形のある物を渡したらサンタ・ク・ロースだとバレてしまう。
仮にバイトだとしてもだ。バレるわけにはいかないので、形の無い物をプレゼントすることにした。
「ここにいる人達だけにだよ。これは私からのプレゼントだ」
「珍しいことをするわね」
「たまにはこういうのも良いでしょ。クリスマスの奇跡ってことでさ」
ルカはそう言うと一人庭先に飛び出す。
空高くまで《フライ》を使って舞い上がると、ルカの姿が全員の目から消えた。
「どうなってるんだ。ブルースターさんの飛行魔術よりも速い?」
「おまけに高いよぉ」
「「「凄い……」」」
見慣れているシルヴィア達を除き、全員の目を疑わせた。
流石のルカと言うべきか、みんな高揚に間に浸っている。
逆に言えばシルヴィア達はと言うと……
「今日は良く飛ぶわね」
「そうですね。魔力量が一般の方よりも少し多いレベルのはずでは……」
「それにしては余力残しすぎじゃなーい?」
「ルカさんですよ。きっと凄いんです!」
「ダリアはいつでもルカの味方なのね」
「はい。私はルカさんの騎士ですから」
ダリアは胸を張っていた。
ドン! と胸板に拳を当てる。
それだけ自信満々な証拠で、シルヴィア達は呆れてしまった。
「さて、ここからどうしようかな」
ルカは空に夜空に溶け込んでいた。
姿は暗闇の中にあり、誰にも見えない。
腕を組んだままどうしようかと悩んでいると、ふとあの魔術が脳裏をよぎった。
「そうだ。あの魔術を使ってみよう」
ルカはノーブルに教わった魔術を使うことにした。
まずは雪雲を呼んでこよう。
空を見渡しても雲一つない。仕方ないとばかりに雲を作った。
「《クラウドクラフト》!」
両手を横に広げた。
すると空気が震え出し、本来はできるはずの無い雪雲を発生させる。
モクモクと黒い雲が生まれた。だけど絶対に地上からは見えない。
不思議な現象が起きても誰も気が付けず、ルカはここから更に魔術を重ね掛けで使う。
「ここから雪をすぐに作ろう」
ルカは雪を降らせることにした。
黒い雪雲の中からパラパラと雪が降り始める。
クリスマスらしくホワイトクリスマスだ。プレゼントにしてはユーモラスに溢れ、とっても可愛らしい。だけどルカはこれだけでは終わらせない。
「ここから文字を書いてっと……できた」
ルカは雪に魔力を付与させて、文字を書くことにした。
ここにいる全員を讃えるような、思いを伝えるような文字にする。
「親愛なる全ての者達へ……」
ルカはプレゼントになるような言葉を考えた。
「できた」と小声で呟くと、後は降るのを待つだけ。
きっと今頃は雪が文字として固まっているだろうと、脳内保管で推測した。
確かにこの格好はかなり危ないし際どい。
それもそのはず、全員がおとぎ話の中のサンタ・ク・ロースそのもの。
この格好を正直に伝えれば楽なのだが、夢を壊し兼ねない。おまけに信じて貰えないだろうし、ドリアードとの約束を守れなくなる。
如何したら良いのか。ルカは灰色の脳細胞で事態の収拾への最短距離を見出す。
「どうするのよ、ルカ!」
シルヴィアがルカに耳打ちした。
ルカは無言で答えると、仕方ないとばかりに伝えた。
何でもいい。口から出まかせで押し通す。
「コスプレです」
「こ、コスプレですか? 変わった趣味ですね」
「あはは、ただのコスプレでも趣味でも無いですよ。こういうバイトです」
「バイト?」
「はい。例えばこういうものを届けているんですよ」
亜空間の中から何か無いかと探った。
頭の中で欲しいものを探した。すると丁度良い大きさの箱があった。
この町に来る前に作ったものだ。亜空間の中にあるから、きっと食べられる。
「はい!」
「ルカさん、これはなんですか?」
「本当、これなに?」
「なにって……かつてドリアだったものだよ」
この場に居る全員が絶句して顔色が悪くなった。
ルカが取り出したのは失敗したドリアではなく、いつ作ったのか分からないドリアだった。
如何してこうなっているのか? 正直ルカも覚えてない。
そのレベルの産物が飛び出し、ルカでさえ絶句した。
「えっと、上げます」
「あっ、大丈夫です」
「味は確かですよ?」
「大丈夫です。すみません、折角の御好意を無碍にしてしまい」
「構いませんよ。とりあえずこれは亜空間の中に戻して……これでよし」
「なにがよしなのかわからないんだけど」
シルヴィアにはしっかりツッコまれてしまった。
ルカは顔色には出さないが恥ずかしくなってしまった。
けれど今の光景を見て全てを察したというのか、諦めたというのか、ジルア達は苦い表情を浮かべた。
「まあそんなことはいいとして、私からちょっとしたプレゼントをあげようかな」
「「「プレゼント!?」」」
子供達が驚いていた。一体何を貰えるのかワクワクしている。
けれど形のある物を渡したらサンタ・ク・ロースだとバレてしまう。
仮にバイトだとしてもだ。バレるわけにはいかないので、形の無い物をプレゼントすることにした。
「ここにいる人達だけにだよ。これは私からのプレゼントだ」
「珍しいことをするわね」
「たまにはこういうのも良いでしょ。クリスマスの奇跡ってことでさ」
ルカはそう言うと一人庭先に飛び出す。
空高くまで《フライ》を使って舞い上がると、ルカの姿が全員の目から消えた。
「どうなってるんだ。ブルースターさんの飛行魔術よりも速い?」
「おまけに高いよぉ」
「「「凄い……」」」
見慣れているシルヴィア達を除き、全員の目を疑わせた。
流石のルカと言うべきか、みんな高揚に間に浸っている。
逆に言えばシルヴィア達はと言うと……
「今日は良く飛ぶわね」
「そうですね。魔力量が一般の方よりも少し多いレベルのはずでは……」
「それにしては余力残しすぎじゃなーい?」
「ルカさんですよ。きっと凄いんです!」
「ダリアはいつでもルカの味方なのね」
「はい。私はルカさんの騎士ですから」
ダリアは胸を張っていた。
ドン! と胸板に拳を当てる。
それだけ自信満々な証拠で、シルヴィア達は呆れてしまった。
「さて、ここからどうしようかな」
ルカは空に夜空に溶け込んでいた。
姿は暗闇の中にあり、誰にも見えない。
腕を組んだままどうしようかと悩んでいると、ふとあの魔術が脳裏をよぎった。
「そうだ。あの魔術を使ってみよう」
ルカはノーブルに教わった魔術を使うことにした。
まずは雪雲を呼んでこよう。
空を見渡しても雲一つない。仕方ないとばかりに雲を作った。
「《クラウドクラフト》!」
両手を横に広げた。
すると空気が震え出し、本来はできるはずの無い雪雲を発生させる。
モクモクと黒い雲が生まれた。だけど絶対に地上からは見えない。
不思議な現象が起きても誰も気が付けず、ルカはここから更に魔術を重ね掛けで使う。
「ここから雪をすぐに作ろう」
ルカは雪を降らせることにした。
黒い雪雲の中からパラパラと雪が降り始める。
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「ここから文字を書いてっと……できた」
ルカは雪に魔力を付与させて、文字を書くことにした。
ここにいる全員を讃えるような、思いを伝えるような文字にする。
「親愛なる全ての者達へ……」
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