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村亡編
441.書状を受け取ったので
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ルカはナタリーの家に向かっていた。
如何やら書状が書けたらしい。
《テレパシー》を使って簡単に連絡を取り合うと、ルカはその日のうちに取りに向かったのだ。
「流石にナタリー本人が行かないとなると、書状はないと失礼にあたるからね」
書状無しで代理として行った場合、そこで大問題になられても困る。
もしかしたら気難しくないかもしれないが、ルカなら信用し辛い。
そのためナタリー本人に直筆で書状を書いて貰ったのだ。
「まあ、大丈夫だとは思うけど……」
ルカはそう括っていた。何も心配は要らない。
だからだろうか。足取りも軽やかで、二度目となるナタリーのアルカード宅を訪問することはできた。
「確かここだったよね。……えっと、ナタリーの部屋は確か……」
エントランスでナタリーの部屋を確認した。
部屋番号を見つけるとナタリーの部屋に向かう。
階段を上るのかと思ったが、ナタリーが改造しているのか、魔力上下移動庫。即ちエレベーターになっていた。
「なかなか良いね。魔力の駆動系と維持率が少なくて済んでる。これができるのもナタリーだからかな」
ルカはエレベーターに乗って移動すると、ナタリーの住んでいる部屋に向かった。
扉の前でドアノブをコンコン打ち付けて鳴らすと、ナタリーの声が聴こえた。
「ナタリー。来たよ」
「ルカさん! すぐに出ます」
ナタリーが部屋の中から駆けて来る。
扉の前に姿を現すと、ガチャリと扉が開き、ルカに笑顔を向けた。
「ようこそお越しくださいました。ルカさん」
「出迎えありがとう。書状を貰いに来たよ」
「それではどうぞ中へ」
「良いよここで。ナタリーも今日は業務は休みなんだよね? 私なんかに割いている時間はもったいないでしょ?」
ルカはナタリーにそう言った。けれどナタリーは何故か残念そうな顔をする。
部屋の中をこっそり覗き込むと、綺麗に掃除がされていた。
ナタリーは昔から整理整頓ができるタイプだが、埃一つ落ちていない。
もしかして待っていたのかも。ルカはそう感じ、早急に帰ろうとしたが止めにした。
「分かったよ。それじゃあ少しだけお邪魔するね」
「ありがとうございます。どうぞ、こちらへ」
ルカはナタリーに招かれると、部屋の中に入った。
何処もかしこも丁寧に掃除されている。よっぽどルカのことを待っていたのだ。
けれどそこまではルカも気が付かず、ナタリーに案内されるがままリビングの格調高いアンティークの椅子に座った。
「かなり良い部屋だね。ナタリーが改装したの?」
「はい。すぐに終わりましたが」
「いい感じだね。私は改築しかしてないのに」
「増築ができるだけ凄いですよ。一軒家の強みですね」
ルカはナタリーに許可を貰った上で家を改築していた。
地面の中に空間を作り地下室を作ったのだ。
そのおかげで色々なことが見えた。この数日地下室に籠って調べては見てみたが、その確認を兼ねてナタリーに尋ねた。
「ナタリー。今回の一番の被害は火災で良いのかな?」
「そうですね。モンスターの襲来もそうですが、火災は原因が不明ですからね」
「ダークエルフもエルフ族やハイエルフ族には劣るかもしれないけど、魔力への関心は高いよね?」
「そうですね。ですがダークエルフは魔力と言うよりも身体能力が高いです。丈夫ですので」
「なるほどね。ってことはウィル・オ・ウィスプじゃない訳か……」
「でしょうね。となると、ファイアドレイクやサラマンダー。こちらでは見かけませんが、東洋の島国には松明丸と言う妖怪? もいるらしいですよ」
「それも考えてみた。だけど原因が不明となると、実際に目で見て来ないとね。一応可能性は絞ってあるけど、私がこの目で確かめてみる」
「よろしくお願いします。あっ、まずは書状を渡しておきますね」
忘れる前にと手を叩き、丁寧で皺一つない手紙サイズの封筒を取り出す。書状は書き切っていたらしい。
「ありがとう」
ルカは手を伸ばした。
ナタリーが差し出した書状にはしっかりシーリングスタンプで封がされていた。
表には宛名としてダークエルフの長の名前。裏にはナタリー・ルランと差出人の名前が直筆で書かれていた。
エルフ族特有の高級な紙を使っている。これなら書状として十分すぎた。
「それじゃあ書状は貰っていくよ」
「はい。あの、よろしくお願いしますね」
「任せて……とは言えないけど、やれるだけやってみるよ。とは言え私の不安は……」
「エルフの森のエルフ達に信用されるかどうかですね。ですがご安心ください。ルカさんは
私のお墨付きですから」
「それはどうも。それじゃあそろそろ……」
ルカは立ち上がろうとした。けれどナタリーは手を前に出してルカを引き止める。
まだ何かあるのだろうか? ルカは瞬きをしてみるが、特に大事なようはないらしい。
けれどこうしてルカがやって来てくれたからか、ナタリーはモジモジしながら言った。
「ルカさん、昼食を摂って行きませんか?」
「昼食? もうそんな時間なんだ……うん、貰うよ」
「ありがとうございます。では少し待っていてくださいね」
ナタリーはそう言うとキッチンに向かった。
この匂いはパスタでも茹でているのだろうか。
全く用意周到だ。ルカは椅子に深く座り直すと、腕を組んで目を瞑り待つのだった。
如何やら書状が書けたらしい。
《テレパシー》を使って簡単に連絡を取り合うと、ルカはその日のうちに取りに向かったのだ。
「流石にナタリー本人が行かないとなると、書状はないと失礼にあたるからね」
書状無しで代理として行った場合、そこで大問題になられても困る。
もしかしたら気難しくないかもしれないが、ルカなら信用し辛い。
そのためナタリー本人に直筆で書状を書いて貰ったのだ。
「まあ、大丈夫だとは思うけど……」
ルカはそう括っていた。何も心配は要らない。
だからだろうか。足取りも軽やかで、二度目となるナタリーのアルカード宅を訪問することはできた。
「確かここだったよね。……えっと、ナタリーの部屋は確か……」
エントランスでナタリーの部屋を確認した。
部屋番号を見つけるとナタリーの部屋に向かう。
階段を上るのかと思ったが、ナタリーが改造しているのか、魔力上下移動庫。即ちエレベーターになっていた。
「なかなか良いね。魔力の駆動系と維持率が少なくて済んでる。これができるのもナタリーだからかな」
ルカはエレベーターに乗って移動すると、ナタリーの住んでいる部屋に向かった。
扉の前でドアノブをコンコン打ち付けて鳴らすと、ナタリーの声が聴こえた。
「ナタリー。来たよ」
「ルカさん! すぐに出ます」
ナタリーが部屋の中から駆けて来る。
扉の前に姿を現すと、ガチャリと扉が開き、ルカに笑顔を向けた。
「ようこそお越しくださいました。ルカさん」
「出迎えありがとう。書状を貰いに来たよ」
「それではどうぞ中へ」
「良いよここで。ナタリーも今日は業務は休みなんだよね? 私なんかに割いている時間はもったいないでしょ?」
ルカはナタリーにそう言った。けれどナタリーは何故か残念そうな顔をする。
部屋の中をこっそり覗き込むと、綺麗に掃除がされていた。
ナタリーは昔から整理整頓ができるタイプだが、埃一つ落ちていない。
もしかして待っていたのかも。ルカはそう感じ、早急に帰ろうとしたが止めにした。
「分かったよ。それじゃあ少しだけお邪魔するね」
「ありがとうございます。どうぞ、こちらへ」
ルカはナタリーに招かれると、部屋の中に入った。
何処もかしこも丁寧に掃除されている。よっぽどルカのことを待っていたのだ。
けれどそこまではルカも気が付かず、ナタリーに案内されるがままリビングの格調高いアンティークの椅子に座った。
「かなり良い部屋だね。ナタリーが改装したの?」
「はい。すぐに終わりましたが」
「いい感じだね。私は改築しかしてないのに」
「増築ができるだけ凄いですよ。一軒家の強みですね」
ルカはナタリーに許可を貰った上で家を改築していた。
地面の中に空間を作り地下室を作ったのだ。
そのおかげで色々なことが見えた。この数日地下室に籠って調べては見てみたが、その確認を兼ねてナタリーに尋ねた。
「ナタリー。今回の一番の被害は火災で良いのかな?」
「そうですね。モンスターの襲来もそうですが、火災は原因が不明ですからね」
「ダークエルフもエルフ族やハイエルフ族には劣るかもしれないけど、魔力への関心は高いよね?」
「そうですね。ですがダークエルフは魔力と言うよりも身体能力が高いです。丈夫ですので」
「なるほどね。ってことはウィル・オ・ウィスプじゃない訳か……」
「でしょうね。となると、ファイアドレイクやサラマンダー。こちらでは見かけませんが、東洋の島国には松明丸と言う妖怪? もいるらしいですよ」
「それも考えてみた。だけど原因が不明となると、実際に目で見て来ないとね。一応可能性は絞ってあるけど、私がこの目で確かめてみる」
「よろしくお願いします。あっ、まずは書状を渡しておきますね」
忘れる前にと手を叩き、丁寧で皺一つない手紙サイズの封筒を取り出す。書状は書き切っていたらしい。
「ありがとう」
ルカは手を伸ばした。
ナタリーが差し出した書状にはしっかりシーリングスタンプで封がされていた。
表には宛名としてダークエルフの長の名前。裏にはナタリー・ルランと差出人の名前が直筆で書かれていた。
エルフ族特有の高級な紙を使っている。これなら書状として十分すぎた。
「それじゃあ書状は貰っていくよ」
「はい。あの、よろしくお願いしますね」
「任せて……とは言えないけど、やれるだけやってみるよ。とは言え私の不安は……」
「エルフの森のエルフ達に信用されるかどうかですね。ですがご安心ください。ルカさんは
私のお墨付きですから」
「それはどうも。それじゃあそろそろ……」
ルカは立ち上がろうとした。けれどナタリーは手を前に出してルカを引き止める。
まだ何かあるのだろうか? ルカは瞬きをしてみるが、特に大事なようはないらしい。
けれどこうしてルカがやって来てくれたからか、ナタリーはモジモジしながら言った。
「ルカさん、昼食を摂って行きませんか?」
「昼食? もうそんな時間なんだ……うん、貰うよ」
「ありがとうございます。では少し待っていてくださいね」
ナタリーはそう言うとキッチンに向かった。
この匂いはパスタでも茹でているのだろうか。
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