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第5章
ルセラフィムって何?
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グラウンドの愛菜の周りに野球部の仲間たちが勢ぞろいした。咲良が呼びかける。
「みんな。今日からマネージャーとして、野球部の仲間になる愛菜ちゃん。宜しくね。」
皆、それに応じて口々に宜しくと声を掛ける。
「あれっ、何で女の子が混ざってるの?女も選手になれるんですか?」
愛菜は中沢涼がLGBTだと知らず、率直な疑問を口にした。微妙な空気が流れる中、中沢はやんわりと答えた。
「僕はLGBTなんだ。」
すると愛菜は無遠慮に言った。
「LGBT?なんだレズか。」
その場に居る物は皆、凍り付いた。その場がシーンと静まり返る。
「???。なんですか?皆、押し黙っちゃって。」
愛菜はどこ吹く風である。そこへ部長の手塚秀満が口を開く。
「芦田さん。うちの野球部は個々人の思想・信条は自由だ。ただ、野球が好きであれば良い。その他の事には深入りしない。例え、仲間であってもだ。」
不破光も愛菜を嗜める。
「深く追及されたくない事は誰にでもあるだろう?」
「・・・・・そうですね。分かりました。」
愛菜は勲殊に言ったが、どの程度分かったのかが皆、分からなかった。気まずい空気を変えようと丸和弘が話題を変えた。
「君の名前って何て言うの?」
「愛菜です。」
「それは聞いた。名字は?」
「芦田。」
「それって、ギャグなのかマジなのか?」
菊池好作の問いに、愛菜はふくれっ面をして、ポケットの生徒手帳を示した。
「マジですよ。何か問題ありますか。」
皆、愛菜が示した生徒手帳を食い入るように見た。確かに「芦田愛菜」とある。一同、ワッと湧き立った。
「マジだよ。同姓同名だよ。」
「こんな事ある?ギャルの芦田愛菜なんて。」
「名前負けしてる。酷い。」
菊池・丸・咲良はそう言って爆笑した。釣られて他のメンバーも笑う。台湾から来た王志明とアメリカ帰りの越前は訳が分からなかった。
「どういう事ですカ?意味が分からなイ。」
王がポカンとして言うと、結城桃太郎が説明する。
「日本のテレビタレントに同じ名前の奴が居るんだよ。子役上がりの頭の良い、優等生の。それに比べてこっちはギャルでケバケバしい事この上ない、それが可笑しいんだよ。」
「そういう事デしたか。」
王は納得した様子である。一緒に笑い出した。これには愛菜が激怒した。
「なんですか!皆で人を笑いものにして。さっき野球が好きであれば他の事には深入りしないって言ってたじゃないですか。何なんですか!」
激怒した愛菜を見て、手塚が皆を嗜める。
「皆、芦田さんの言う通りだ。名前がタレントと同姓同名だったから、何だっていうんだ。良くある事じゃないか。」
咲良も笑いながら手塚をサポートする。
「そうだね。ゴメンゴメン。比較するのは拙かったよね。みんな、駄目だよ。」
だが、そう言った咲良が一番馬鹿笑いしているのが、愛菜には腹ただしい。
「それじゃあ、お聞きしますが、そういうあなたの名前は何て言うんですか?」
「咲良。宮脇咲良。」
今度は愛菜が爆笑する番だった。
「プッ!アハハハハハ。自分だって名前負けしてるじゃないですか!アハハハハハ。」
愛菜が笑い転げるのを皆、ポカンとして見つめる。
「どうした?引き付けでも起こしたのか?」
蛭田が心配して愛菜に声を掛けた。
「違いますよ。可笑しいじゃないですか。この人、ルセラフィムの宮脇咲良と同じ名前なんですよ。三つ編みに分厚い眼鏡して。名前負けしてるのはこの人じゃないですか。」
咲良は愛菜の言ってる意味が分からなかった。
「ルセラフィムの宮脇咲良って?そんな人がいるの?」
「何言ってるんですか。KーPOP聴かないんですか?皆さん、この人ルセラフィム知らないんですよ。」
愛菜は勝ち誇って訴えかけたが、皆は顔を見合わせて言った。
「ルセラフィムって何だ?」
黒田元哉の発言に愛菜は自分が浮いている事に気付いた。」
「えっ。皆、本当に知らないの?」
「僕らはKーPOP聴かないから、そのルセラフィム?名前が同じとか言われても分からないよ。ゴメンね。」
会長の石井昭寛が済まなそうに言うのを聞いて、本当に皆、知らないのだと愛菜は実感した。
「・・・・・・。なんでKーPOP聴かないんですか?」
「そんな事言われても、聞かないものは聞かんからな。何故と言われても。」
「韓国人は日本人に対抗意識燃やすけど、日本人の殆どは相手にもしてないのが現状だからね。」
蛭田も中沢もKーPOP等、眼中に無いとばかりの言い様である。愛菜はムキになって反論する。
「世界中で流行ってるんですよ。皆さん遅れてるんじゃないですか。」
「それは朝鮮人の情報操作ですヨ。」
王が愛菜に自称・世界的人気のKーPOPの内幕を披露する。
「海外に居る韓国人がその国で大騒ぎしているだけなんでス。金を報道機関に撒いて、肯定的報道をして貰うと、何処の国にも居る一部の頭の悪いミーハーが踊らされるんです。SNSも動画サイトのアクセス数も裏工作しているのは周知の事実じゃないですカ。」
「・・・・・そうなの?」
愛菜には寝耳に水の情報だ。
「KーPOPだの韓流だの言っている人間は、はっきり言って落ちぶれ人間だね。」
越前に吐き捨てる様に言われて、愛菜は心臓に針がグサグサと突き刺さった様な感覚を覚えた。
「ちょっと。越前君、そういう事言わないの。別に聴いたって良いでしょ。」
咲良が嗜める。愛菜は咲良に弱々しく尋ねた。
「先輩はなんで聞かないんですか?」
「う~ん。なんでと言われても・・・・。KーPOPは中身が無いからかな。軽快ではあるんだけどね。」
咲良にバッサリと斬り捨てられ、愛菜はガックリと肩を落とした。もうKーPOPを聴くのは止めた方が良さそうだ。
「もうこの話は止めだ。それぞれ音楽の趣味嗜好が違うのは当然。自由に好きな音楽を聴けば良いだろう。」
「まあね。その通りだ。」
手塚の意見に不破が賛同してその場は収まった。
「みんな。今日からマネージャーとして、野球部の仲間になる愛菜ちゃん。宜しくね。」
皆、それに応じて口々に宜しくと声を掛ける。
「あれっ、何で女の子が混ざってるの?女も選手になれるんですか?」
愛菜は中沢涼がLGBTだと知らず、率直な疑問を口にした。微妙な空気が流れる中、中沢はやんわりと答えた。
「僕はLGBTなんだ。」
すると愛菜は無遠慮に言った。
「LGBT?なんだレズか。」
その場に居る物は皆、凍り付いた。その場がシーンと静まり返る。
「???。なんですか?皆、押し黙っちゃって。」
愛菜はどこ吹く風である。そこへ部長の手塚秀満が口を開く。
「芦田さん。うちの野球部は個々人の思想・信条は自由だ。ただ、野球が好きであれば良い。その他の事には深入りしない。例え、仲間であってもだ。」
不破光も愛菜を嗜める。
「深く追及されたくない事は誰にでもあるだろう?」
「・・・・・そうですね。分かりました。」
愛菜は勲殊に言ったが、どの程度分かったのかが皆、分からなかった。気まずい空気を変えようと丸和弘が話題を変えた。
「君の名前って何て言うの?」
「愛菜です。」
「それは聞いた。名字は?」
「芦田。」
「それって、ギャグなのかマジなのか?」
菊池好作の問いに、愛菜はふくれっ面をして、ポケットの生徒手帳を示した。
「マジですよ。何か問題ありますか。」
皆、愛菜が示した生徒手帳を食い入るように見た。確かに「芦田愛菜」とある。一同、ワッと湧き立った。
「マジだよ。同姓同名だよ。」
「こんな事ある?ギャルの芦田愛菜なんて。」
「名前負けしてる。酷い。」
菊池・丸・咲良はそう言って爆笑した。釣られて他のメンバーも笑う。台湾から来た王志明とアメリカ帰りの越前は訳が分からなかった。
「どういう事ですカ?意味が分からなイ。」
王がポカンとして言うと、結城桃太郎が説明する。
「日本のテレビタレントに同じ名前の奴が居るんだよ。子役上がりの頭の良い、優等生の。それに比べてこっちはギャルでケバケバしい事この上ない、それが可笑しいんだよ。」
「そういう事デしたか。」
王は納得した様子である。一緒に笑い出した。これには愛菜が激怒した。
「なんですか!皆で人を笑いものにして。さっき野球が好きであれば他の事には深入りしないって言ってたじゃないですか。何なんですか!」
激怒した愛菜を見て、手塚が皆を嗜める。
「皆、芦田さんの言う通りだ。名前がタレントと同姓同名だったから、何だっていうんだ。良くある事じゃないか。」
咲良も笑いながら手塚をサポートする。
「そうだね。ゴメンゴメン。比較するのは拙かったよね。みんな、駄目だよ。」
だが、そう言った咲良が一番馬鹿笑いしているのが、愛菜には腹ただしい。
「それじゃあ、お聞きしますが、そういうあなたの名前は何て言うんですか?」
「咲良。宮脇咲良。」
今度は愛菜が爆笑する番だった。
「プッ!アハハハハハ。自分だって名前負けしてるじゃないですか!アハハハハハ。」
愛菜が笑い転げるのを皆、ポカンとして見つめる。
「どうした?引き付けでも起こしたのか?」
蛭田が心配して愛菜に声を掛けた。
「違いますよ。可笑しいじゃないですか。この人、ルセラフィムの宮脇咲良と同じ名前なんですよ。三つ編みに分厚い眼鏡して。名前負けしてるのはこの人じゃないですか。」
咲良は愛菜の言ってる意味が分からなかった。
「ルセラフィムの宮脇咲良って?そんな人がいるの?」
「何言ってるんですか。KーPOP聴かないんですか?皆さん、この人ルセラフィム知らないんですよ。」
愛菜は勝ち誇って訴えかけたが、皆は顔を見合わせて言った。
「ルセラフィムって何だ?」
黒田元哉の発言に愛菜は自分が浮いている事に気付いた。」
「えっ。皆、本当に知らないの?」
「僕らはKーPOP聴かないから、そのルセラフィム?名前が同じとか言われても分からないよ。ゴメンね。」
会長の石井昭寛が済まなそうに言うのを聞いて、本当に皆、知らないのだと愛菜は実感した。
「・・・・・・。なんでKーPOP聴かないんですか?」
「そんな事言われても、聞かないものは聞かんからな。何故と言われても。」
「韓国人は日本人に対抗意識燃やすけど、日本人の殆どは相手にもしてないのが現状だからね。」
蛭田も中沢もKーPOP等、眼中に無いとばかりの言い様である。愛菜はムキになって反論する。
「世界中で流行ってるんですよ。皆さん遅れてるんじゃないですか。」
「それは朝鮮人の情報操作ですヨ。」
王が愛菜に自称・世界的人気のKーPOPの内幕を披露する。
「海外に居る韓国人がその国で大騒ぎしているだけなんでス。金を報道機関に撒いて、肯定的報道をして貰うと、何処の国にも居る一部の頭の悪いミーハーが踊らされるんです。SNSも動画サイトのアクセス数も裏工作しているのは周知の事実じゃないですカ。」
「・・・・・そうなの?」
愛菜には寝耳に水の情報だ。
「KーPOPだの韓流だの言っている人間は、はっきり言って落ちぶれ人間だね。」
越前に吐き捨てる様に言われて、愛菜は心臓に針がグサグサと突き刺さった様な感覚を覚えた。
「ちょっと。越前君、そういう事言わないの。別に聴いたって良いでしょ。」
咲良が嗜める。愛菜は咲良に弱々しく尋ねた。
「先輩はなんで聞かないんですか?」
「う~ん。なんでと言われても・・・・。KーPOPは中身が無いからかな。軽快ではあるんだけどね。」
咲良にバッサリと斬り捨てられ、愛菜はガックリと肩を落とした。もうKーPOPを聴くのは止めた方が良さそうだ。
「もうこの話は止めだ。それぞれ音楽の趣味嗜好が違うのは当然。自由に好きな音楽を聴けば良いだろう。」
「まあね。その通りだ。」
手塚の意見に不破が賛同してその場は収まった。
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