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第19章
これで勘弁して下さい
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「うわ~~。何ココ。猫カフェみたいだね。」
咲良と美月は校舎4階の角部屋に作られた猫の家を訪れた。教室はエアコン完備で猫タワーやベッドなどがあり、昼休みには多くの生徒が弁当を持って訪れる憩いの場に変わっていた。
「おいで、おいで。」
美月はポケットから何か棒状のモノを取り出す。
「何ソレ?」
「ちゅーる。100円ショップで昨日買って来たの。咲良もあげて。」
美月と咲良は人懐こい猫にちゅーるをやると、何匹もの猫が群がってくる。その時、弁当を食べている男子のグループと目があった。確か猫に中庭で餌をやっていた門松とか言う男だ。咲良が手を振ると男は目を逸らした。
「咲良、誰あの人?」
「ああ、この前中庭で猫に餌をやっていた人、愛菜ちゃんの同級生なんだって。」
「・・・・・関わるの止めなって。」
美月が声を潜めて咲良に語りかける。
「???どうして?」
「あそこに居る金髪の男の子、1年の平松君っていうんだけど、どうにも評判が悪いのよ。徒党を組んで色々やってるんだって。」
「そうなんだ。」
「彼、その仲間だよ。」
「・・・・でも、大人しくて優しい人だよ。」
「そんな人が不良グループに入らないわよ。きっとヤバい奴だって。関わらないで無視して。」
「・・・・・・・。」
そう言えば確か桃太郎も門松は不良グループの一員だと言っていた。ヤバい奴なのだろうか?金髪の平松は取り巻きとバカ騒ぎをしている。門松は少し離れた所で黙って弁当を食べていた。考えて見ると不思議だ。その他の不良グループと全然タイプが違うのに、何故、このグループに?気になった咲良は門松の元へ歩み寄る。
「門松君だっけ。こんにちは。私の事覚えてる?」
「・・・・・どうも。」
門松は目を合わさない。
「・・・・・。この前は愛菜ちゃんがゴメンね。口が悪くって。」
「・・・・・。芦田さん、大丈夫だったんですか?」
「何が大丈夫なの?」
「・・・・・・・。」
二人の会話を平松と取り巻き達はしげしげと見つめている。
「門松、この人誰?」
「・・・・・・・。」
門松が答えないので、咲良が答える。
「野球部のマネージャーやってる宮脇咲良です。この前、中庭で門松君が猫にご飯あげてるのを見てちょっと。」
「ああ、野球部って読書部に負けたあの?」
平松がそう言うと、取り巻き達が馬鹿にした様な笑いを起こした。咲良はムッとしたが、事実なので仕方がない。ジッと耐え忍んだ。
「野球部が野球で読書部に負けるって・・・・・なあ。」
平松は嘲笑した。
「でも、この前練習試合で習志野に勝ちましたよ。」
「夢でも見たんじゃないの?願望でしょ。」
ムキになって言い返す咲良を平松は一蹴した。嫌な奴だ。
「咲良、止めなって。相手にするだけ損よ。こんな人たち。」
美月が咲良を嗜めて間に入ると、平松はそれに噛み付いた。
「なんだお前、こんな人たちってどういう意味だ?」
「見たまま。志を持ってる人を誰にも馬鹿にする権利はないでしょうが。」
「偉そうに。何様だお前!」
平松は美月に掴みかからんばかりだ。その時、取り巻きの一人が何やら耳打ちすると表情を一変させる。
「あっ、真壁先輩の彼女さんなんですか?」
「・・・・それが。何?」
先程まで凄んでいた平松は急に美月に対して下手に出る。
「いやあ、まさか彼女さんとは分からなくて済みません。」
「・・・・・・・。」
急に猫なで声で機嫌を取りに来る平松に美月と咲良は顔を見合わせる。
「真壁さんは俺の憧れなんです。1年でインターハイ王者なんて凄いっす。」
「じゃあ、あなたもボクシングでもやったら。」
「・・・・・。いやあ、俺なんてとてもとても。」
「・・・・・・・。」
「済みませんでした。これで勘弁して下さい。」
平松は財布から2千円取り出すと、美月に突き付ける。
「何?何なの?」
「今の事、真壁先輩には内緒にして下さい。済みません。」
「何でお金渡すの?要らないよ。しまって。」
「気持ちなんで。」
「・・・・・・分かった。言わないから仕舞ってよ。」
なんだこの男?いきなりお金を渡してくるなんて異常だ。気味が悪い。
「そうっすか。何か用が有りましたら声を掛けて下さい。」
「行こう、咲良。」
得体の知れない不気味さを感じながら咲良と美月は猫教室を後にした。
咲良と美月は校舎4階の角部屋に作られた猫の家を訪れた。教室はエアコン完備で猫タワーやベッドなどがあり、昼休みには多くの生徒が弁当を持って訪れる憩いの場に変わっていた。
「おいで、おいで。」
美月はポケットから何か棒状のモノを取り出す。
「何ソレ?」
「ちゅーる。100円ショップで昨日買って来たの。咲良もあげて。」
美月と咲良は人懐こい猫にちゅーるをやると、何匹もの猫が群がってくる。その時、弁当を食べている男子のグループと目があった。確か猫に中庭で餌をやっていた門松とか言う男だ。咲良が手を振ると男は目を逸らした。
「咲良、誰あの人?」
「ああ、この前中庭で猫に餌をやっていた人、愛菜ちゃんの同級生なんだって。」
「・・・・・関わるの止めなって。」
美月が声を潜めて咲良に語りかける。
「???どうして?」
「あそこに居る金髪の男の子、1年の平松君っていうんだけど、どうにも評判が悪いのよ。徒党を組んで色々やってるんだって。」
「そうなんだ。」
「彼、その仲間だよ。」
「・・・・でも、大人しくて優しい人だよ。」
「そんな人が不良グループに入らないわよ。きっとヤバい奴だって。関わらないで無視して。」
「・・・・・・・。」
そう言えば確か桃太郎も門松は不良グループの一員だと言っていた。ヤバい奴なのだろうか?金髪の平松は取り巻きとバカ騒ぎをしている。門松は少し離れた所で黙って弁当を食べていた。考えて見ると不思議だ。その他の不良グループと全然タイプが違うのに、何故、このグループに?気になった咲良は門松の元へ歩み寄る。
「門松君だっけ。こんにちは。私の事覚えてる?」
「・・・・・どうも。」
門松は目を合わさない。
「・・・・・。この前は愛菜ちゃんがゴメンね。口が悪くって。」
「・・・・・。芦田さん、大丈夫だったんですか?」
「何が大丈夫なの?」
「・・・・・・・。」
二人の会話を平松と取り巻き達はしげしげと見つめている。
「門松、この人誰?」
「・・・・・・・。」
門松が答えないので、咲良が答える。
「野球部のマネージャーやってる宮脇咲良です。この前、中庭で門松君が猫にご飯あげてるのを見てちょっと。」
「ああ、野球部って読書部に負けたあの?」
平松がそう言うと、取り巻き達が馬鹿にした様な笑いを起こした。咲良はムッとしたが、事実なので仕方がない。ジッと耐え忍んだ。
「野球部が野球で読書部に負けるって・・・・・なあ。」
平松は嘲笑した。
「でも、この前練習試合で習志野に勝ちましたよ。」
「夢でも見たんじゃないの?願望でしょ。」
ムキになって言い返す咲良を平松は一蹴した。嫌な奴だ。
「咲良、止めなって。相手にするだけ損よ。こんな人たち。」
美月が咲良を嗜めて間に入ると、平松はそれに噛み付いた。
「なんだお前、こんな人たちってどういう意味だ?」
「見たまま。志を持ってる人を誰にも馬鹿にする権利はないでしょうが。」
「偉そうに。何様だお前!」
平松は美月に掴みかからんばかりだ。その時、取り巻きの一人が何やら耳打ちすると表情を一変させる。
「あっ、真壁先輩の彼女さんなんですか?」
「・・・・それが。何?」
先程まで凄んでいた平松は急に美月に対して下手に出る。
「いやあ、まさか彼女さんとは分からなくて済みません。」
「・・・・・・・。」
急に猫なで声で機嫌を取りに来る平松に美月と咲良は顔を見合わせる。
「真壁さんは俺の憧れなんです。1年でインターハイ王者なんて凄いっす。」
「じゃあ、あなたもボクシングでもやったら。」
「・・・・・。いやあ、俺なんてとてもとても。」
「・・・・・・・。」
「済みませんでした。これで勘弁して下さい。」
平松は財布から2千円取り出すと、美月に突き付ける。
「何?何なの?」
「今の事、真壁先輩には内緒にして下さい。済みません。」
「何でお金渡すの?要らないよ。しまって。」
「気持ちなんで。」
「・・・・・・分かった。言わないから仕舞ってよ。」
なんだこの男?いきなりお金を渡してくるなんて異常だ。気味が悪い。
「そうっすか。何か用が有りましたら声を掛けて下さい。」
「行こう、咲良。」
得体の知れない不気味さを感じながら咲良と美月は猫教室を後にした。
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