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第53章
恐ろしい推論
ひとみは目を見開いて、顔を引き攣らせて美月を見た。自分が殺されるとは夢にも思っていなかったという表情だ。
「・・・・そ、そんな事は有り得ないわ。考え過ぎよ。」
「どうしてそう思うんですか?」
「だ、だって、彼らは苦労して私たちをここまで連れて来たのよ。それなのに殺すなんて有り得ないじゃない・・・。」
ひとみの声のトーンが高くなった。美月は人差し指を唇の前に置いた。
「ひとみさん。声を落として下さい。」
「ご、ゴメンなさい・・・・・。」
美月は周囲に仕掛けてあるであろう盗聴器を警戒しながらひとみに語りかける。
「確かに彼らにとって私たちは戦利品です。それなりに大事にされるでしょう。だが、それは利用価値がある内です。反抗的で利用価値がないなら邪魔なだけ。だけど日本に帰せば朝鮮の国家的犯罪が明らかになってしまう。帰す訳にはいかない。」
「・・・・・・・。」
「事実を隠蔽するにはどうするか・・・・。殺して口封じするのが一番手っ取り早い。」
「・・・・・・・。それはあくまで美月ちゃんの想像よね。根拠はないでしょ?」
「根拠は工作員の片言の日本語です。」
「???。」
ひとみは言っている意味が分からない。美月の説明を息を詰めて待った。
「私たちが日本語を教えている工作員は皆、片言ですが日本語を話せましたよね。」
「ええ。それが何なの?」
「多分、私たちより前に拉致されて来た日本人が彼らに日本語を教えていたんです。」
「それも推測だわ。」
「いえ、生徒に聞いたんです。「日本語上手ね。誰に教わったの」って。彼らは言いました。「先生の前に居た日本人に教わったって。」
「・・・・・・・。」
「間違いなく私たちが彼らに日本語を教える前にも、拉致された日本人が教師として教えていたんです。」
「・・・・・・・。一体、何人の日本人が拉致されているの?恐ろしいわ。」
ひとみは得体の知れない悪寒に襲われる。
「本当に恐ろしいのは、前任の日本語教師が居たのに、何故私たちが拉致されてきて日本語教師にされたかです。」
「???どういう事なの?」
「前任者がそのまま務めていれば、私たちは拉致される事はなかった。新たな日本語教師が必要になる何かがあった。」
「何があったの?」
「・・・・・・・。恐らく、前任の日本人もひとみさんと同じ事を考えたんじゃないでしょうか。自分が工作員に日本語を教える事で犯罪行為に加担する事になる。それで身を入れて教えなかった。」
「・・・・・それで彼らは日本語を喋れたけど、片言だったの?」
「恐らくは。わざとちゃんとした日本語を教えなかったんじゃないかと思うんです。それか、教える事を完全にボイコットしたか。」
「・・・・・。それで?」
「恐らく殺されたのではないかと・・・・・。」
「・・・・そ、そんな事は有り得ないわ。考え過ぎよ。」
「どうしてそう思うんですか?」
「だ、だって、彼らは苦労して私たちをここまで連れて来たのよ。それなのに殺すなんて有り得ないじゃない・・・。」
ひとみの声のトーンが高くなった。美月は人差し指を唇の前に置いた。
「ひとみさん。声を落として下さい。」
「ご、ゴメンなさい・・・・・。」
美月は周囲に仕掛けてあるであろう盗聴器を警戒しながらひとみに語りかける。
「確かに彼らにとって私たちは戦利品です。それなりに大事にされるでしょう。だが、それは利用価値がある内です。反抗的で利用価値がないなら邪魔なだけ。だけど日本に帰せば朝鮮の国家的犯罪が明らかになってしまう。帰す訳にはいかない。」
「・・・・・・・。」
「事実を隠蔽するにはどうするか・・・・。殺して口封じするのが一番手っ取り早い。」
「・・・・・・・。それはあくまで美月ちゃんの想像よね。根拠はないでしょ?」
「根拠は工作員の片言の日本語です。」
「???。」
ひとみは言っている意味が分からない。美月の説明を息を詰めて待った。
「私たちが日本語を教えている工作員は皆、片言ですが日本語を話せましたよね。」
「ええ。それが何なの?」
「多分、私たちより前に拉致されて来た日本人が彼らに日本語を教えていたんです。」
「それも推測だわ。」
「いえ、生徒に聞いたんです。「日本語上手ね。誰に教わったの」って。彼らは言いました。「先生の前に居た日本人に教わったって。」
「・・・・・・・。」
「間違いなく私たちが彼らに日本語を教える前にも、拉致された日本人が教師として教えていたんです。」
「・・・・・・・。一体、何人の日本人が拉致されているの?恐ろしいわ。」
ひとみは得体の知れない悪寒に襲われる。
「本当に恐ろしいのは、前任の日本語教師が居たのに、何故私たちが拉致されてきて日本語教師にされたかです。」
「???どういう事なの?」
「前任者がそのまま務めていれば、私たちは拉致される事はなかった。新たな日本語教師が必要になる何かがあった。」
「何があったの?」
「・・・・・・・。恐らく、前任の日本人もひとみさんと同じ事を考えたんじゃないでしょうか。自分が工作員に日本語を教える事で犯罪行為に加担する事になる。それで身を入れて教えなかった。」
「・・・・・それで彼らは日本語を喋れたけど、片言だったの?」
「恐らくは。わざとちゃんとした日本語を教えなかったんじゃないかと思うんです。それか、教える事を完全にボイコットしたか。」
「・・・・・。それで?」
「恐らく殺されたのではないかと・・・・・。」
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