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第102章
告げられた密命
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美月は朝早くに教官に呼び出された。
「ヒョンウオル同志、一大事だ。」
「何かありましたか?」
「・・・・・チュニが裏切った。」
教官から詳しい説明を受けて、そこで初めてひとみが北から離反した事を知った。
「チュニの野郎が下らん事をベラベラと喋ったお陰で、日本からの支援が全て凍結だ。岸田の犬が日本からの拉致被害者を全て帰国させない限り、国交正常化も経済支援も食糧支援も全て出来ないと言って来た。」
「・・・・・・・。」
目の前のテレビ画面にはひとみが日本で開いた記者会見の模様が映し出されている。美月は内心、舌打ちした。あれ程、自分は死んだ事にしてくれと頼んでいたのにも関わらず、ひとみは美月が北で生存している事も、遺骨が偽物である事も全て暴露していた。一体全体どういうつもりだ。
「チュニの行動は大恩ある将軍様への裏切り行為だ。顔に唾を吐いたに等しい。」
「・・・・・。同感です。教官殿。」
居心地の悪さを感じながら、美月は教官の意見に同意した。
「・・・・・そこでだ。ヒョンウオル同志、我々としては日本政府の裏切りに対し、何らかの対応を取らねばならない。」
教官は含みを持たせる言い方をした。自分が何らかのとばっちりを受けそうな予感がする。
「はい。どの様な対応策を?」
「日本に帰るんだ。」
「はっ?」
唐突な命令に美月は面食らった。教官は美月を一瞥すると再度言う。
「君を日本に帰国させる。」
「ま、待って下さい、教官。私は北朝鮮人です。この国で将軍様の為に働きたいです。私は犬の様なチュニとは違います。この国に骨を埋める覚悟です。私の忠誠心をお疑いなのですか。将軍様から表彰された事があるのをお忘れではないでしょう?」
美月は必死に食い下がる。
「待て待て。ヒョンウオル同志は誤解している様だ。君の忠誠心を見込んで、一時的に日本に帰すまでの事だ。」
「一時的・・・・・?」
「そうだ。ヒョンウオル同志は日本人拉致の象徴的存在になっている。君には一時的に日本に帰って、やってほしい事がある。」
「やって欲しい事?」
教官はヒョンウオルを手招きして、耳元で何事か囁いた。
「・・・・・・・。」
美月は無表情でそれを聞いていた。
「出来るか?」
「・・・・・出来るも出来ないもないでしょう。やるだけです。」
「ヒョンウオル同志、一大事だ。」
「何かありましたか?」
「・・・・・チュニが裏切った。」
教官から詳しい説明を受けて、そこで初めてひとみが北から離反した事を知った。
「チュニの野郎が下らん事をベラベラと喋ったお陰で、日本からの支援が全て凍結だ。岸田の犬が日本からの拉致被害者を全て帰国させない限り、国交正常化も経済支援も食糧支援も全て出来ないと言って来た。」
「・・・・・・・。」
目の前のテレビ画面にはひとみが日本で開いた記者会見の模様が映し出されている。美月は内心、舌打ちした。あれ程、自分は死んだ事にしてくれと頼んでいたのにも関わらず、ひとみは美月が北で生存している事も、遺骨が偽物である事も全て暴露していた。一体全体どういうつもりだ。
「チュニの行動は大恩ある将軍様への裏切り行為だ。顔に唾を吐いたに等しい。」
「・・・・・。同感です。教官殿。」
居心地の悪さを感じながら、美月は教官の意見に同意した。
「・・・・・そこでだ。ヒョンウオル同志、我々としては日本政府の裏切りに対し、何らかの対応を取らねばならない。」
教官は含みを持たせる言い方をした。自分が何らかのとばっちりを受けそうな予感がする。
「はい。どの様な対応策を?」
「日本に帰るんだ。」
「はっ?」
唐突な命令に美月は面食らった。教官は美月を一瞥すると再度言う。
「君を日本に帰国させる。」
「ま、待って下さい、教官。私は北朝鮮人です。この国で将軍様の為に働きたいです。私は犬の様なチュニとは違います。この国に骨を埋める覚悟です。私の忠誠心をお疑いなのですか。将軍様から表彰された事があるのをお忘れではないでしょう?」
美月は必死に食い下がる。
「待て待て。ヒョンウオル同志は誤解している様だ。君の忠誠心を見込んで、一時的に日本に帰すまでの事だ。」
「一時的・・・・・?」
「そうだ。ヒョンウオル同志は日本人拉致の象徴的存在になっている。君には一時的に日本に帰って、やってほしい事がある。」
「やって欲しい事?」
教官はヒョンウオルを手招きして、耳元で何事か囁いた。
「・・・・・・・。」
美月は無表情でそれを聞いていた。
「出来るか?」
「・・・・・出来るも出来ないもないでしょう。やるだけです。」
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