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第117話
凍り付いた心
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「兎にも角にも、みよしさんは死んじゃった訳だし、これ以上、共和国を糾弾する事に意味が無い事は分かりますよね?親子のしがらみにいつまでも囚われても仕方がないでしょうが。犬でも飼って、みよしと名付ければ寂しさも飛んでいきますよ。」
美月はしゃがみ込んでいたひとみの肩をポンポンと叩くと、他人事の様な軽口を叩いた。それがひとみの絶望を怒りに変えた。
「これからは犬と一緒に平穏な生活を送って下さい。共和国への逆恨みなど抱かずにね。」
ひとみは美月の腕を払いのける。
「嫌よ。何が逆恨みよ。北を恨んで当然よ。お母さんは生きながら海に捨てられたのよ。どれだけ苦しかったか。立派な殺人よ。なのに恨むことが何故、逆恨みになるの。」
ひとみの憎しみを、美月は受け流して言った。
「共和国に有益な人材だったら、捨てられずに済んだのよ。全てはひとみさんのお母さんが能無しだから悪いんでしょ。」
それを聞いたひとみは右手で美月の頬を叩いた。頬を張る乾いた音が部屋に響く。
「・・・・・何の真似ですか、ひとみさん。」
美月は全く動じず、微動だにしない。ひとみはたじろぎながらも必死に声を振り絞った。
「ふざけないで!お母さんは能無しじゃないわ。年は取っていたけど、道理を弁え、正義感の強い人だったわ。だから、必死に工作員に抵抗したのよ。あなたみたいに何でも北の言いなりになる人こそ人間の屑だわ!」
「何とでも言って下さい。私は目的の為に手段は選ばないんです。自分だけ良ければ後はどうでも良い。ひとみさんのお母さんが犬死にの様に無様な死に方をしようが、全く関係ないし、何の感慨も湧かないんで。」
駄目だ。美月に何を言っても凍り付いた心には何にも響かない。ひとみはがっくりと肩を落とす。
「そんなに悲しいですか?親子のしがらみなど切り捨てる事です。自分の事だけ考えるんです。お母さんはひとみさんの為に捨て駒になった。それに感謝して新しい人生を送るのがひとみさんの務めですよ。」
美月はひとみに諭した。
「・・・・・美月ちゃんが私の立場だったら、家族を斬り捨てる事、出来るの?」
「場合によっては。母も父も切り捨てるわ。」
美月は即答した。
美月はしゃがみ込んでいたひとみの肩をポンポンと叩くと、他人事の様な軽口を叩いた。それがひとみの絶望を怒りに変えた。
「これからは犬と一緒に平穏な生活を送って下さい。共和国への逆恨みなど抱かずにね。」
ひとみは美月の腕を払いのける。
「嫌よ。何が逆恨みよ。北を恨んで当然よ。お母さんは生きながら海に捨てられたのよ。どれだけ苦しかったか。立派な殺人よ。なのに恨むことが何故、逆恨みになるの。」
ひとみの憎しみを、美月は受け流して言った。
「共和国に有益な人材だったら、捨てられずに済んだのよ。全てはひとみさんのお母さんが能無しだから悪いんでしょ。」
それを聞いたひとみは右手で美月の頬を叩いた。頬を張る乾いた音が部屋に響く。
「・・・・・何の真似ですか、ひとみさん。」
美月は全く動じず、微動だにしない。ひとみはたじろぎながらも必死に声を振り絞った。
「ふざけないで!お母さんは能無しじゃないわ。年は取っていたけど、道理を弁え、正義感の強い人だったわ。だから、必死に工作員に抵抗したのよ。あなたみたいに何でも北の言いなりになる人こそ人間の屑だわ!」
「何とでも言って下さい。私は目的の為に手段は選ばないんです。自分だけ良ければ後はどうでも良い。ひとみさんのお母さんが犬死にの様に無様な死に方をしようが、全く関係ないし、何の感慨も湧かないんで。」
駄目だ。美月に何を言っても凍り付いた心には何にも響かない。ひとみはがっくりと肩を落とす。
「そんなに悲しいですか?親子のしがらみなど切り捨てる事です。自分の事だけ考えるんです。お母さんはひとみさんの為に捨て駒になった。それに感謝して新しい人生を送るのがひとみさんの務めですよ。」
美月はひとみに諭した。
「・・・・・美月ちゃんが私の立場だったら、家族を斬り捨てる事、出来るの?」
「場合によっては。母も父も切り捨てるわ。」
美月は即答した。
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