異世界転生配信〜はぁ?なんだそれ!ってか異世界転生すら聞いてないぞ!〜(再編)

だらけたい

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11.いっぱいになって

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 あれ?俺はいつの間に寝てしまったんだ?寝た記憶はないんだけどな~。

〉おっ!起きたかレイン
〉説明の途中で急に黙り込むから心配したじゃない
〉赤ちゃんだからお腹いっぱいになって眠たくなったのか?
〉それなら仕方ないわね

 確かにお腹いっぱいではあったが眠たくはなかったし、寝たというより落ちたというほうが感覚的には近かった。なので、

《寝たんじゃなくて気絶したんだと思う》

〉は?
〉気絶だって?
〉どういうこと?
〉どこに気絶する要因があった?
〉なにが起きたというんだ?

 気絶する要因か。
 思い当たる節があるとすれば、

《気絶した原因は多分MP切れだろうな。気絶するちょっと前から体がダルくなり始めたし》

〉なるほど
〉MP切れで気絶は漫画なんかでもよくあることだからな
〉そういえばレインが気絶した時って結構な数の魔法使ってたよな

 肉体強化にスキャンにサーチ、癒しの魔法四人分に結界、ドローン、隠蔽付与。
 これでMP切れしないわけないか。

 確認のためにステータスを開いた。

名前:レイン
種族:ハイヒューマン
HP:200/200
MP:53/320
スキル
錬金・調合・鍛冶・付与・並列思考・隠密・速読・魔力操作・肉体強化・スキャン・サーチ・癒し・結界・ドローン・隠蔽
称号
転生者・影薄人間・本の虫

 気絶している間に少しはMPも回復したみたいだが、それでもまだ10分の1も回復していないし、完全に回復するまでは魔法は使わないほうがいいだろうな。

〉おぉー!
〉MPの最大値も増えているけど、それ以上にHPの増え方がスゲーな!
〉スキルもかなり増えたな
〉使った魔法がそのままスキルになったからだろうな
〉なぁ、これってもしかして
〉あぁ。ご都合主義だ

 なんでもそこに紐づけてくるのか。

 まぁ、俺もそう思わなくはないので否定はしづらいが、それでも一応は言っておこう。

《もしかしたら、この世界はスキルを覚えやすい世界なのかもしれないんだから、今はご都合主義にもっていくのは止めてくれ》

 この世界のことを何も知らない以上、今の俺の状態が正常なのか異常なのかがわからない。なので、それまでは出来ればご都合主義は封印しといて欲しいものだ。

〉それもそうか
〉そこら辺の確認も必要か
〉もし確認してレイン以外はスキルが取りにくい世界だった場合は?
〉ご都合主義認定だな
〉死刑
〉ギルティ

《物騒なことを言うなよ》

 とはいうものの、リスナー達はこちらの世界に来ることは出来ないので、笑い話で済ませられるだろう。

〉だってそうじゃねーか
〉異世界転生したうえにご都合主義に助けられて主人公してるヤツは死ね
〉お前は恵まれた環境にいるという理解をしろ
〉それなのにまだ異世界転生はやめておけとか言うつもりか?
〉持ってる者の余裕か?
〉やっぱりそこ変われ

 どんどんコメント欄がネガティブな方向へと流れていく。

 今何を言っても火に油にしかならないから放置して勝手に鎮火するのを待ちつつ、MP回復に専念するために心を落ち着かせて瞑想しよう。

 異世界モノでは瞑想はHPやMPの回復を早める効果があることが多いのでそれを期待しているのだが、たとえその効果がなくても何も出来ない今の状況では瞑想するしかないだろう。

 それから何分ぐらい瞑想していたかはわからないが、MPも250まで回復したので瞑想の効果は多分あった、と思いたい。

 さて、コメント欄は落ち着いたかな?

〉レイン。無視しないでくれ~
〉俺達も色々言って悪かったって
〉でも、羨む気持ちもわかってくれよ~
〉私達から見ればそれだけ今のあなたは恵まれてるのよ

 いつの間にかリスナー達のコメントが謝罪の方向へといっていた。

《はいはい。怒ってないから。
 ただMP回復を早める効果を期待して瞑想してただけだから》

〉そうだったのか
〉ホッとしたわ
〉瞑想してただけなのか
〉よかった

 ホッとしているコメント欄を見ながら内心苦笑しつつ、MPもある程度回復したので魔法を再開しよう。
 魔法を再開するにあたってやっぱりまず確認しないといけないのはドローンでいくらMPを消費するかだ。

 というわけでステータスを見ながら早速ドローンを発動させると、MPを100ももっていかれた。

〉ドローン魔法の消費MPえぐっ!
〉そりゃあ他の魔法使ったあとで使ったらMP切れで気絶するわな
〉えっ?でもよく考えたらドローン魔法使ってからちょっと間があって気絶したよね?
〉そういえばそうだな
〉どういうこと?

 そう言われればそうだな。と思って気絶する前のことを思い出してみて納得した。

《あー》

〉なんか思い当たる節があったか!
〉なんだよ!?
〉早く教えなさい!

《いやさ。気絶する直前にフィーシャさんがドローンのほうを向きそうになったからとっさに「隠さなきゃ」と考えてしまって、それには「隠蔽だ」と考えた瞬間に気絶したな》

 ホントにとっさだったのでちゃんと隠蔽を付与出来たかはわからなかったが、気絶をしてまったことを考えると、ちゃんと隠蔽は付与出来たろだろう。

〉つまり、その隠蔽を使ったことでMPが切れたと
〉だからスキルにも隠蔽があったと
〉ってか、よく俺達と会話しながらそんなこと出来たな
〉やっぱり転生しただけあってバケモノなのね

《それは並列思考のおかげであって俺がバケモノってわけじゃねーからな》

 ってか、そう考えるとゲームの設定時に並列思考取った前世の俺に「ナイス!」と言いたい。

 そして、今回のドローンには最初から隠蔽もつけているので、これ以上のMP消費はないはずだ。

《ってか、隠密や隠蔽とかを付与してる分、余計にMP使ってるから、ドローン単体だともう少し消費MPは低いんだろうな》

 そこは追々検証していけばいいか。

〉色々追加オプションがついたドローンだから高くついたのか
〉しかし、そのオプションがないと困るだろうし高くつくのは仕方ないだろう
〉そうそう。最低限のオプションでいいやとか妥協するとあとで困るんだよな~
〉あの時多少高くてもいいオプションつけてれば!
〉そうすれば俺のパソコンでもあのゲームのあの時にもっと戦えたのに!
〉ドローンの話がいつの間にかパソコンの話になってて草
〉金額は安くすんだが代償は高くついた、と
〉上手いこと言えてるけど他人事じゃねぇから笑えね
〉イヤなこと思い出させるな!
〉トラウマを思い出してるヤツいてるwww

 コメントが変な方向に盛り上がってきているうちにドローンの最終確認として壁に近付く。

〉おっ?
〉壁に近づいてなにする気だ?
〉なになに?
〉どうなる?

 リスナー達も期待して画面を見ているらしいので、勢いよく壁に激突させてみると、ドローンはあっさり壁をすり抜けて廊下に出た。

〉!?!?!?!?
〉dwgawutjausmkg
〉☆○△◇□✕♧♤♢
〉うかひもへ?よさてろまえのーをつぽらて
〉あらOIBたしbdのけ3NTつひな3u2こつ

 予想以上の怖さにリスナー達が阿鼻叫喚していた。

 うん。わかってやった俺も左目のコンタクト型モニターに映る映像には少しヒヤッとしたので、驚きのコメント達を見ても笑おうとは思えなかった。

〉説明ぐらいしてからやれ!
〉心臓が止まるかと思っただろ!
〉あれ?私は一体なにを見てたのかしら?
〉衝撃がありすぎて記憶喪失になってるし
〉えいぞうこわかった
〉こっちは幼児化してる!

《うん。これは素直にごめんなさい》

〉許す!
〉予告なしで二度とやらないでよね!
〉えっ?なにかあったの?
〉まだ記憶喪失治ってないwww
〉思い出さないほうがいい記憶もあるのよ
〉違いない
〉ゆるちてあげる
〉つぎちたらめっ!だからね!
〉幼児化してる人が増えてるwww
〉お前ら戻ってこい!

 あまりの衝撃にリスナー達が大変なことになっているが、無事に壁をすり抜けられたことだし、このまま情報収集に向かおう。
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