異世界転生配信〜はぁ?なんだそれ!ってか異世界転生すら聞いてないぞ!〜(再編)

だらけたい

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93.相手が藻

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「大丈夫だよ。ユファ婆さま」

 俺がそう言うと、お祖母様や伯母様が驚いた様子で俺を見てきた。

「大丈夫なの?レイン」

 ユファ婆さまもそれに気づいてはいたが、わざと無視をして話を進めてきたので、俺も二人の反応を無視して話を進めることにした。

「大丈夫だよ。今日までの使用量を見る限りでは、お祖母様達が使うぐらいの余裕はあるからね」

 ホントのことを言えば、まだまだ十分に余裕があると言ってもいいくらいなのだけど、それを言うとさらに使わせろみたいな流れになる可能性もあるので、ここはあえてお祖母様達が使うぐらいの余裕はあるってことにしておこう。

「それに、兄達が迷惑をかけているのに、使ったらダメっていうのはなんだか悪いからね」

 まさか、兄達がお祖父様のところに行ったことでそんなことになっているとは知らなかったから、流石にこれでダメとは言えなかった。

「イリスフィア達に迷惑をかけているのはうちのバカ息子なのだけどね」

 それもそうなんだけど、ね。

 と、思うところはあるけど、

「それでも、兄達がお祖父様のところに行かなかったらお祖母様達に迷惑がかかることはなかっただろうし、兄達がお祖父様のところに行くことになった原因の両親にトドメをさしたのは俺だからね」
「バカ孫達のことはホントに自業自得でしかないからレインが責任を感じる必要なんてこれっぽっちもないのだけど、レインが大丈夫っていうのならイリスフィア達にも使ってもらうことにするわ」
「うん。そうしてね」

 僕が笑顔で頷くと、ユファ婆さまも笑顔で頷いた。

〉最後の笑顔の頷きあいだけ見れば曾祖母さんと曾孫のほのぼのとした光景に見えるのだが………
〉話している内容が内容だし………
〉流石にほのぼのとは言えないよな………
〉婆さん達が呆然としているのも無視してるし………
〉ってか、婆さん達の反応が普通なんだよね
〉そうそう
〉俺達もレインの異常に慣れすぎたせいで普通な反応を忘れてしまっていたんだな
〉ここは初心に立ち返ってみないといけないな
〉よし!やってみよう!
〉………え?
〉………どういうこと?
〉………今までのユファ婆さまと婆さんの会話を理解出来たのか?
〉………1歳になって数ヶ月の子供が?
〉………そんなまさか?
〉………嘘………だろ?

《最初っから俺が転生者だって知って見ていたんだから、その反応が初心じゃねーだろが》

 俺が転生者だと知らずに見ていた時間ですら特に驚くことをしなかったリスナー達が今さらそんな反応をするのは間違っているだろう。

〉それもそうか!
〉そうよね!
〉最初っから普通の赤ちゃんだと思って見てなかったな!
〉だからこんな風に驚くなんて初心に戻ったところでありえないよな!
〉つまりはどういうことだ?
〉え………?
〉え~と………?
〉つまりは………?
〉俺達も異常なことが当たり前だったってことか?
〉こうして異世界からの配信を見れてること自体が異常なわけだしね
〉そういうことになるのか
〉なるほど~!
〉納得!

《結局のところ、俺達の中にマトモな人間は誰もいねーんじゃねーか!》

 なんて言っててむなしくはなってくるけど、実際問題そう言うしかないような状況だし、色々やらかしてる自覚がある俺とそれを楽しく見ているリスナー達、どちらもマトモではないのは確実だろう。

〉はっ!
〉まさかっ!
〉そんなっ!
〉私達まで異常だったなんて!
〉ショック!
〉ありえないわ!
〉私はマトモよ!
〉俺もマトモだぞ!
〉僕もマトモだ!
〉俺も魔戸藻だぞ!
〉絶対マトモじゃないヤツいたぞ!
〉魔戸藻ってなんだよ!
〉新種の藻か!?

《そうか。お前達は藻だったのか。だったらマトモなはずないよな》

 相手が藻ならマトモかどうかを話し合うこと自体が間違っているだろう。

〉俺達は藻じゃねぇ!
〉勝手に植物にするんじゃねぇ!
〉マトモじゃなくてもいいから藻にしないで!
〉ってか誰だ!
〉魔戸藻なんて書き込んだヤツ!
〉出てこい!

 コメント欄では犯人探しが始まったのを見つつ、驚いたまま反応がないお祖母様を俺は見上げた。
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