学園パラダイス

アオト★★

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第二十四話 「合宿事件」

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第二十四話 「合宿事件」



あれは俺がサッカー部に入部したすぐの事だった

サッカー部で毎年恒例の強化合宿が行われたのである

一年の俺は参加するのは初めての事だったのでわくわくしていた

聞くところによると合宿は木下先輩が全て指導と管理していた

行くところはその時々で違い、みんなでキャンプしたり、バーベキュー

をしたりもするとのことだった。

今回行く予定だった場所は木下先輩の知り合いの合宿所のペンションだった

結構豪華な場所に行くんだなと俺だけじゃなくてみんな楽しみにしていた

宿泊は二泊三日でそれまでに色々準備とかしないといけなくて木下先輩も

色々忙しそうだった。今回の合宿の費用は実費で各自で用意をして部長である

木下先輩に預けるという形だった。従って合宿に関することはすべて木下が管理していた。



しかし、当日になり事件は起きた。

バスの時間が迫る中で木下の姿だけが見当たらない。

他の部員も俺も何かあったのではないかと心配していたが俺の胸騒ぎは

的中して結局木下先輩が行く場所の手配やスケジュールやお金の管理を

していたので木下先輩が来ないので合宿には行けずその日はみんな集まっていたが

解散となった



次の日俺がサッカー部の部室に行くと昨日のことで部員たちが

何か揉めていた。そしてその先に見えたのはみんなに土下座する木下先輩の

姿だった。「みんなすまない!!」そう言い頭を深々と下げる木下先輩に

「謝って済むと思うな」「そうだぜ、合宿行けなくなったのはお前のせいだ」

「俺たちの合宿費用返せよ!!」みんなが口々に口論していた

「コイツ俺たちの合宿で集めたお金なくしたんだってさ」

激怒して土下座している木下先輩を足で蹴っていた部員もいた



結局、木下先輩はただ謝ることしか出来なかった

木下先輩は結局20人分の合宿費用を弁償することになった

俺は学校側が合宿費用を出してくれるものだと思っていたが

サッカー部は評判が悪いので無理だと木下先輩は後で言っていた。

何故学校側はサッカー部にそんなに冷たい態度を取るのかこの時俺は分からなかった



つづく

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