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 子供の頃は夢で溢れていた。
 願いを紙飛行機書いて飛ばした事もあった。 
 大人になった今、その頃の気持ちをふと思い出して懐かしくなると同時にもう一度その頃の純粋な気持ちに戻りたい気持ちになった。
 このマンションから見える景色は壮大で紙飛行機を飛ばしたらどこまで飛んで行くのだろう。
 幸いな事にいらない紙は足元に沢山落ちている。
 俺はそれを一枚拾い、上手い具合に紙飛行機にしてマンションから放り投げた。
 紙飛行機が風に乗り飛んで行く。
 何も書いていない紙飛行機だが、これを拾った誰かの希望になるだろうか。
 あの諭吉で作った紙飛行機は。
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