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スポットライト

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 自分は今まで烏合の衆だと自覚していた。別にそれが悪い事だとは思わなかった。それが身を守る術でもあったからだ。団体行動の強みと言うのは身を持って知っている。だが、それでも自分もスポットライトを浴びたい。注目されたいというのは我儘なのだろうか。
 ある日の事、遥か頭上に光が見えた。
 待ち焦がれていたスポットライト。ようやく自分にも光が当たる時が来たのか。
 光に導かれるまま、スポットライトの方へと進む。
 次の瞬間、体の自由が奪われた。
 ようやく何が起きたか、起こったのか理解した。
 自分は人間によって網で捕まってしまったのだ。
 薄れゆく意識の中、ヒレをジタバタさせ無駄な抵抗を試みるので自分であった。

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