シスコンを拗らせたお兄様と自尊心低めな令嬢

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チュンチュン、、、
エマは小鳥の囀りで目を覚ます。


んー、体が固まってるわ。隣にお兄様はいないのね。やっぱりあれは夢だったのね！昔のお兄様みたいで嬉しかったわ。また、あんな風にお兄様と話せるかしら、、、

「エマ様、おはようございます。体調は如何でしょうか。」
「もう大丈夫よ！心配かけてごめんなさいね。ありがとう、リリー」
「今日はゆっくりお過ごしくださいね」

こんな幸せな夢リリーに話さないともったいないわ！

「ねぇ、リリー。私とても幸せな夢を見たのよ。お兄様がね、起きた時に私のそばにいてくれててね、それでね、昔みたいに話してくれたのよ。嫌われる前に戻ったみたいな気分になってとても嬉しかったわ！嫌なことがある後には良いことがあるって本当なのねー。たまには風邪もひいてみるものだわ。」


「それはとても幸せな夢でしたね。（多分現実ですよね？）でも、風邪にはお気をつけくださいませ。エマ様を心配する人はたくさんいるのですから。（エマ様が風邪を引きまくったら、ハリトン様の身が持ちませんよ）お体はくれぐれも、くれぐれもお大事にですよ！！」

リリーったらほんと心配性ね。なんて優しいのかしら！

「任せて。リリーのために元気でいるわ！」

リリーに大切にされているのが嬉しくて、心がほかほかするわねー





「あっ………」
「エマ様、どうかなさいましたか？」

そういえば、私、お兄様の前で醜態を晒しましたね。

「リリー、私はこの後お兄様からのお叱りが待っていることを思い出してしまったわ。あんな醜態を晒して、また幻滅させてしまったのよ。さらに幻滅されないように今後はもっと気を引き締めなくてはね！」