宝くじが当たったボッチの俺が高嶺の花で隠れドスケベな巨乳生徒会長を買ったら、日々エロく迫られて人生が変わった。

ファッション@スカリー

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第43話 付き合ったらはじめに話し合う事ってそれなの?前編

ちょっと背伸びしたランチを終えたばかりの俺たちは、満足感に浸る間もなくとてつもなく重大な問題と向き合っていた——
神妙な顔つきで向かい合う俺と霞。

「霞………俺デート初めてでわからないんだが、この後映画とか、猫カフェとかそういう所に行く感じでいいか?それとも何かやりたいことあるか?」
「そうね、私もデートは初めてだから何をしていいのかわからないわ……」
「えっ!?霞もデートの経験ないのか!?」

その一言に驚き俺は言葉を失った。
そんな俺を横目に霞はほんの少し眉間にしわを寄せて、吐き捨てるように、でもどこか照れ隠しのようにひとことをこぼした。

「そうよ……ないわよ。初恋も、初彼も、初デートも、初キスも……全部恭介よ。悪いかしら?」

とても光栄な事だ。まあそれ以上に恥ずかしそうに口を尖らせる彼女が可愛すぎて悶絶しそう……

「そっ、そうか……なんか悪い、聞いちゃって」
「いいのよ、それより恭介は映画とか猫カフェに行きたいの?」
「そうだな……霞が行きたいところに行きたいのが本音なんだけど。あんまり映画とか猫カフェは好きじゃないか?」
「嫌いではないけど、私は恭介の行きたい所に行きたいわね……」

完全に会話は堂々巡り、譲り合い。付き合いたてのカップルってこういうもんなの?
互いに黙り込む。そして霞は何か思いついたように口を開こうとした。が……

「あっ……それかラブホテ……」

言わせてたまるかぁ!!!

「ホテルは無しな!!!今日は!!」
「…………………チッ」

まったく油断も隙もありゃしない。しかもこいつ、自然に舌打ちするようになってない?流石にまだ12時過ぎにホテルとか不健全すぎだって!!

俺は気を取り直して再度彼女にヒヤリングを始める。

「霞は趣味とか……なんかないか?休みの日にやってた事とか」
「そうね、いつも家では1人だったし……洋服とかも特にはこだわりないし……あえて言うなら料理かしら?」
「そうか………」

料理を楽しめる所って………レストランしかなくね?
頭の中で彼女の楽しめそうな場所に思考を巡らせるが全く思い浮かばない。
そんな中、彼女が俺に同じ質問を返してきた。

「逆に恭介はお休みの日にする趣味とかはないの?」
「そうだなぁ、俺はバイトか渋いカフェ巡りとかなんだよ……流石に霞に付き合わせるのは悪いだろ?本当にオヤジが集まるような所だし……」
「行きたい!!」

俺の言葉に被せるように彼女は目を輝かせながら身を乗り出してくる。
そんな予想外の反応に少し困惑する。

「えっ?マジで??たばこ臭い喫茶店とかだぞ?オシャレカフェじゃないぞ!?」
「いいの!恭介の好きなものを私が知りたいの!」

えっと……俺も霞の好きなもの知りたいんだけど……
という言葉は引っ込めて今回は霞に合わせようと思う。大丈夫、お互いゆっくり知ってゆけばいい。

「じゃあ、今回は俺の趣味に付き合ってもらうけど……次のデートは霞の行きたい所とかにいこうな?」
「次のデートね………♡いいわよ。じゃあ早速連れてって♡」

初デートに渋カフェ巡り……大丈夫かマジで?
何故かノリノリの霞の言葉に背中を押され、俺たちはレストランを後にしたのだった。


————


次に足を踏み入れたのはどこか懐かしさを感じる古びた喫茶店だった。
重厚な木のドアを押し開けると、レトロな革のソファ席と色あせたカウンター席が視界に入る。

高校生の姿なんて似合わないような静けさの中、俺たちは自然にその空気に溶け込むように入店した。中は静かで先客は2組ほど。
ふと視線を巡らせた先に落ち着いた風貌のマスターがいて穏やかに声をかけてくれた。

「いらっしゃいませ、2名様ですか?」
「はい」
「テーブル席とカウンター席がありますがどちらがよろしいですか?」

その問いに、俺が何かを言うより早く隣にいた霞が反射的に答えていた。

「カウンター席でおねがいします」
「かしこまりました、ではこちらへ………」

そう言って俺たちを温もりある木のカウンターへと通してくれるマスター。
カウンターチェアに腰掛けた俺を出迎えたのは、歴史を刻んだような味のあるテーブルだった。小さな傷、染み、剥がれ、でもそのすべてが温かい。
まるで長年ここに座ってきた誰かの記憶が染み込んでいるようで、俺はその木肌に手を滑らせながらそっとメニューへ視線を落とした。

俺はこんな雰囲気が好きなんだ。将来こんなカフェが作りたいなんて夢もある。
柄にもなく悦に浸っている俺の手を、横に座る霞がそっと優しく握ってくる。
ふとその温もりを感じて顔を向けると、彼女はどこか嬉しそうな表情でじっとこちらを見つめていた。

「やっと恭介の隣に座れた。やっぱりあなたの横が落ち着くわ」
「だからカウンターがよかったのか?」
「当たり前じゃない、少しでも近いほうがいいもの。私、結構乙女なのよ?エロ以外は」
「………お前自分でそれ言うか?」
「ええ、エロは別腹よ……」

わかったよ霞の気持ちは十分……でもエロには少し恥じらいを持とうな……
なんて言えるはずもなく、俺はオーダーを取りに来たマスターにそそくさとオーダーを通すのだった。

コーヒーを注文してしばらくすると、カウンターテーブルに香ばしい香りが立ち込め俺たちはその香りに包まれながらゆったりとカフェタイムを楽しんでいた。
俺はブラック、霞はカフェオレ。
幸せな空気に思わず小さくため息が漏れる。
そんなとき、霞がふいに真剣な表情で話しかけてきた。

「ねぇ恭介」
「ん?」
「私たち、付き合ってるのよね?」
「どうした?急に改まって………?」

なにか言いたげな雰囲気の彼女に俺も少し背筋を伸ばす。

「じゃあ……恋人同士のルール決めをしなきゃいけないわよね?」
「………はい?」

思わず抜けた声が漏れる。
彼女は真剣な表情をしているからたぶん冗談などではなく本気で言っているはずだ。
いやマジなにそれ?世間ではそうなの? 
恋愛経験もなければそういうものを調べたこともない俺は、とりあえず彼女の話をもう少し聞いてみようと耳を傾けてみる。

「親しき仲にも礼儀ありとも言うじゃない?恋人同士にもルールは必要よね?」
「まあ、確かに……で、どんな事を決めるんだ?」
「例えば……そうね……」

彼女は顎に手をやって何かを考えるとゆっくりと口を開いた。

「浮気の基準とか?」
「浮気の基準、というと?」
「どこからが浮気かってことよ」

ああ、確かにそれは大事かも。互いに嫌な思いさせたくないもんな。
自分の基準を考えるが意外に思い浮かばないものだ。

「俺はそうだなぁ……まあ他の男と黙ってキスとか抱き合ったりしたらかなぁ?霞はどうなんだ?」
「私?そうね、他の女と話したら浮気ね、腹パンの刑よ」
「えっ…………………マジで?」

えぇぇぇ!?霞って超束縛タイプ!?その基準でいくと俺職場でほぼ話せなくなるけど!?しかも暴力で解決……

思わず表情が固まりじわっと浮かぶ冷や汗。
それを面白がるように彼女が身を乗り出して俺の顔をのぞき込んでくる。
そしてクスッと笑い、いたずらな笑顔を浮かべた。

「ふふっ♡冗談よ」
「おいっ!マジで脅かすなよ!本気にしちゃっただろ!?」
「もし本気だったら恭介はどうしたのかしら?」
「霞が嫌なら………話さないよ。せめて職場だけは許して欲しいけど……」
「そう………私、恭介のそういう所が好きなのよ。不器用で真っ直ぐな所……」

優しい声色になった彼女は俺の肩にしばらく頭を預けてきた。嗅ぎ慣れた彼女の香りについドキッとしてしまう。
しかし次の瞬間、例のアレが彼女の口からこぼれ落ちた。

「でもね、恭介………冗談抜きで他の女とヤッたら………ぶっ殺すわよ?末代まで呪ってやるわ……キスも許さないわよ」

声色がガチなんだよ………怖すぎんだよこのモードの霞……
甘えるフリしてプレッシャーを与えてくる彼女が一番怖い。

「そんなことしないって!?」
「本当に?事故でもダメよ?あなた楓のおっぱい揉むっていう前科があるのよ?」
「だから事故でヤッちゃうってどういう状況だよ!?絶対やらないって!!」

あっ……事故でキスはギリ可能性あったわ。楓と……やばっ……

「まあそこまで言うなら信じてあげるわ。もし約束破ったら………覚悟しなさい……」

強い圧に若干震える俺を横目に、彼女はカフェオレを一口すすり話の舵を切る。

「じゃあ、次は私たちにとって一番重要な事なんだけど……」
「重要?どんな事なんだ?」

またもや真剣な表情を見せた彼女に、俺はカップに口をつけたまま微かな緊張とともに息を呑む。
その様子を見ながら彼女は迷いのない視線で俺を見つめ、やがてゆっくりとその唇を開いた。

「…………週どれくらいエッチするかよ」——



次回:付き合ったらはじめに話し合う事ってそれなの?後編
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