宝くじが当たったボッチの俺が高嶺の花で隠れドスケベな巨乳生徒会長を買ったら、日々エロく迫られて人生が変わった。

ファッション@スカリー

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第56話 例のアレが再び目の前に。さよならノーマルな俺……

あのあと、ひとしきり濃いめのイチャイチャをして満足したのか、霞は鼻歌交じりに風呂へと消えていった——

ご機嫌なまま風呂から出てきた彼女と入れ替わるように俺も浴室へ。
湯船に沈んで今日一日をふと反芻はんすうする。
本当に最近は目まぐるしいけど充実してる。ただ急すぎて嬉しさよりも戸惑いの方が先に来てしまう瞬間がある。

今日は先輩に少しだけ嘘をついてしまった。誠実じゃなかったかもしれない。
でも俺にとって霞との約束はそれ以上の重みがあって、秘密にすることで守れるものがあるなら俺はその選択をする。
いずれはすべてを話せる時が来るかもしれない。その時までは霞と共にこの秘密を守ってゆこう。

そもそも唯先輩と俺はただのバイト仲間。職場では頼りになる先輩で俺はその後輩。その関係に余計な期待なんてしたこともない。

あの人なら大学にいくらでも理想的な彼氏候補がいるだろうしこんな冴えない年下に興味なんてあるはずがない。だから安心してお姉ちゃん的存在として話せるんだ。

思考の波が頭をかすめては消え、また漂っては溶けていく。
そんな時間を過ごしていたらいつの間にか少しのぼせていたらしい。
身体を浴槽から引き上げるとほてった頭を冷やすように更衣室へ向かいあとはいつも通りのルーティン。

「ふぅ……」

小さく息を吐いた俺はリビングへと足を向けるが、そこにはいつもと違うちょっとした違和感があった。
灯りの落ちたリビング、そして寝室のドアの隙間からだけほんのりと光が漏れている。

「あれっ霞もう寝たのかな?まあ今日朝から色々あったし……バイトの面接とかで疲れてるのかな?」

吐き出された小さな声は明かりのない部屋の奥に溶けて消えた。
俺はキッチンでグラスに冷たい水を注ぎ一息に飲み干すと、重くなった足取りでどこか急ぐように寝室へと向かった。

そして寝室のドアの前に立った俺はドアをゆっくりと開いた……


    カチャ………


「………………………………………………………………」

寝室のドアの奥に広がっていたのは常識では説明できないモノ。
それが視界に飛び込んできた瞬間、脳が処理を拒否する。
俺は息を呑み、まるで時間が止まったかのようにその場で固まってしまった。

えっ、なにこれ?…………ん?これは夢?のぼせて倒れたか俺?

脳は完全にシャットダウン。けれど視線だけは勝手に動いて俺の中の理性が警鐘を鳴らすその場所をただただ見つめていた。

その光景とは……黒と白のフリルのコントラスト、メタリックな首元の輝き。大きくハート型にくり抜かれた胸元から溢れそうなまっしろでやわらかそうなおっぱい……

まさに、霞があのときのエロいメイド服姿に首輪をつけた格好で、布団の上(既にタオルが敷かれている)に女の子座りで腰を下ろし、俺に上目遣いで艶っぽい視線を送ってきていた。

「ご主人様、お待ちしていました♡さあこちらへ……」
「………へっ??」

目の前のエロスの塊に急激に心拍数が上がり俺の脳に血が送られる。それに伴い思考が鮮明になってくる。

「かかかかかっっ霞!?!?おまえその格好……なっなに?なにしてんだよ!?!?」

やばいやばいやばい………可愛い、エロい……ダメダメダメ!!こんな格好彼女がしてたら勃っちゃうって!?

変な震えが止まらない。顎はカクカクと勝手に動いて音を立てているのが自分でもわかる。そんな俺を霞は涼しい顔で見つめながら再び甘い声で呼んできた。

「恭介……早くこっちきて」
「こっちきてって……」
「あなた何でもするって言ったわよね?いいから早くこっちきて!私もう今すぐエッチしたくてたまらないんだから!!」

彼女は布団の上をパンパンと叩いて俺にせがんでくる。

うわぁ、やっぱろくでもない事になったよ……嘘でしょ?あの格好の霞とスルの?性癖歪んじゃわない?もう霞以外じゃダメな身体にされちゃわない?あっ、それが狙い?………いや、もういいや……もういいんだ……霞……大好きだよ……

若干メンタルが侵されはじめSAN値が削られゆく中、俺は一歩一歩彼女に近づいて横にゆっくりと腰を下ろした。すると彼女は、どこからか取り出した数枚の紙を俺に突き出してくる。

「はい、これが台本。この通りにお願い」
「はっ?台本……」

気づけば俺の手はその紙を受け取っていた。
まるで導かれるように視線を下ろし紙面に目を滑らせていく。

「ブッ!?なんだこれ!?シーン?セリフ!?」
「そうよ、それを読んで覚えてちょうだい。今日はとことん私のお願いに付き合ってらうわよ。寝かさないんだから!!」

疲れて寝ちゃったなんて可愛い妄想してた俺が情け無い……相手は霞なんだよ……

彼女は腕を組んで満足げにふんぞり返ってる。
俺はというと、その自信満々な表情と手にした台本と名のつく紙束を交互に見て卒倒しかけている。

なんだこれ!?単語の半分がピー音案件じゃねーか!ラノベで書けねぇよ!!

「霞、この台本だいぶ……その………」
「なによ?いいじゃないそれくらいエロい方が。ほらっ腹をくくりなさい!早速ヤルわよ!はい!まずは私の正面に立って!!」

顔を紅潮させつつもどこか妖しく微笑みながら俺に次々と指示を与える彼女。
その声には有無を言わせぬ支配力があった。
俺はその狂気に気圧されるまま立ち上がり彼女と向き合う。
そして、彼女の首元から垂れる金属のリードが静かに俺の手元に差し出された。

「はい、これ持って」
「ちょっちょ!わかったから!!」

またしてもそれを掴んでしまう。
片手に台本、片手に首輪のリード、目の前にはいつの間にか正座している霞。

どこからどう見ても異常事態。俺の頭も異常事態。さらばノーマルな性春、はじめまして歪んだ性春……

「ほらっセリフから入って!!ハァハァ♡……恭介……いやご主人様♡私もう我慢出来ません」

見たことないほどのエロカワデレデレな表情をしている彼女に、理性は限界ギリギリ。俺は意を決して台本に視線を落とすと、最初の一行目のセリフを読み上げた。

「こっ……このド淫乱メイドが……そっそこに四つん這いになってまず俺にご奉仕を…………いや無理だってこれ!?人としての尊厳ガン無視じゃん!?」
「恭介これはそういうプレイなの!馴れなさい!」
「いや急にこれは無理があるだろ!?もっと段階ってもんが……」

俺がどうしても一歩を踏み出せずにいると、彼女がゆっくりと距離を詰めてくる。
目の前で膝立ちになった彼女は、俺の顔を見上げながら熱を帯びた吐息と共に耳元でそっと囁いた。

「恭介これやってくれたら、あとであなたの好きなアレ……沢山してあげるわよ♡?」
「…………………っ」

そんな彼女の声と表情、そして激エロメイドコスの胸元から溢れそうなおっぱいに、俺の理性は遂にはじけ飛んだ。
男とは弱い生き物だ。
俺はゴクリと喉を鳴らし頭の中を空っぽにすると目を閉じて一度深呼吸をする。

これは彼女の為、これは彼女の為、これは彼女の為、これは………

息を一気に吐き出すとカッと目を見開き、俺は恭介という人格を捨て去り台本の中のご主人様の仮面を被った。

「このド淫乱メイドが!!そこに四つん這いになってまず俺にご奉仕をするんだ!うまくできたら褒美をやろう……」
「ハァハァ♡はい!ご主人様♡」

あぁ霞……めっちゃ可愛いしエロすぎる……もう無理だ。今日はもう諦めよう……どこの世界に美人巨乳生徒会長の首輪付きエロメイドコスに抗える男がいるんだよ……

「ご主人様!集中して!次はこのリードを引っ張るんでしょ!早くっ!」
「あっ……ああ、こっこうか!?」
「あっ♡そんな強引に♡」

そうして俺たちの歪で熱い夜の火蓋が切って落とされた。


このあとむちゃくちゃセッ………仲良しした。

許してくれ、俺は大馬鹿野郎だ——



次回:始まる夏休み、波乱のバイト先の招集
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