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第88話 俺の母さん
今日は霞の願いもあって、俺は一緒に母さんの病院を訪れている——
『一緒にお見舞いに行きたい』
霞がそう口にしたとき、正直俺はかなり動揺した。
それはつまり俺の母さんに会うということだろ?
もちろん、将来的にはそういう日も来ると思っていた。けれどそれが今だとは想像していなかった。
というのも、今は少し都合が悪い……
そもそも俺たちが今の関係になったのは、霞の家庭の事情があったからだ。
彼女は普段、家族の話題にほとんど触れようとしない。
だからこそ、俺も気を使ってそのあたりには踏み込まないようにしていた。
……まあ、俺自身も家族については、簡単に話せることばかりじゃない。
そういう意味では俺たちは似ているのかもしれない。
彼女に「もっと俺のことを知りたい」って言われたとき、素直に嬉しかった。
けど、それと同じくらい怖かった。
家族の話をするってことはより深く繋がるってことだ。
それってつまり、俺と霞が家族に近づくってことなんじゃないかって思ったりする。
……俺にとって家族って存在はすごく複雑で……それでいて強い執着もある。
だからこそ、話すときは慎重になるし今の母さんのことを霞に伝えることで彼女がどんな反応をするかも怖くて……結局、曖昧に誤魔化してしまった。
それでも、そんな俺に食い下がって一緒に来てくれた霞。
本当に彼女には敵わない。
だからこそ、俺はまた彼女に心を許してしまうんだ——
家族のことなんて人に話した記憶がほとんどない。親族を除けば打ち明けたのは唯先輩くらいだ。
あの頃の俺は、先輩に頼ってばかりでただ救われるばかりで……今思えば情けないほど。
俺は片親で育った。
本当の父親は他に女を作って出ていった。
裏切られた、なんて言葉じゃ足りないくらい突然だった。
でも……それでも、まだ耐えられたんだ……
問題はそのあとだった。
母さんは別の男に心を預けて、俺はその男と一緒になるために高校からこの街へきた。
でもたった数日で全部崩れてしまった……
その男にはすでに他の女と子どもがいて、俺たちはまた捨てられてしまった。
それが母さんの限界だったんだと思う。
あの日から、母さんは少しずつ壊れていった——
俺の目の前には母さんの病室のドアがある。
ためらいながらも、その取っ手に手をかけてゆっくり引くと、中では母さんがベッドに座って本を読んでいた。
ちょうどそのタイミングで顔を上げて、俺に気づいたらしくふわっと笑ってくれる。
長い黒髪をゆるくまとめて、相変わらずきれいだなって思ったけど……
昔のあの芯のある強い眼差しはもうそこにはない。
俺はそんな母さんにそっと歩み寄って声をかけた。
「母さん……体調はどう?」
「あら恭介……来てくれたの?母さん嬉しいわ。でも無理はしないでね?体調は恭介が来てくれたから凄く良くなったから!だから心配ご無用!」
母さんが片手で力こぶを作る真似をして冗談のように笑う。
俺は『そっか……』とだけ応えるのが精一杯だった。
そんな俺の返事に母さんは少し寂しそうに、けれど優しく微笑んでくれる。
「なあに恭介?その弱っちい感じ?もっとハキハキしてないと男はモテないわよ?」
「別に……モテなくていいし……」
「えぇ~!恭介格好いいんだから母さんはモテて欲しいのにぃ~!早く彼女つれてきてよぉ~!」
まあ、彼女はいるけど……でも、まだそのタイミングじゃないんだ。ごめん……
そんな思いを胸に母さんの冗談めいた言葉に俺は苦笑いで返す。
母さんはいつだって、どんな時でもこんな調子だった。
辛いことがあっても決して俺には見せず体調が悪くても無理にでも笑っていた。
でも……俺は知ってる。夜中、母さんがひとりで泣いていたことを——
それからはいつも通り、母さんの質問攻めが始まった。
俺はそれに一つ一つ丁寧に答えていく。
そんな何気ない会話が俺にとっては何よりも大切な時間だ。
唯一の家族とのかけがえのないひととき。
もっと話していたい。もっとそばにいたい。
そう思って、今日も帰るタイミングを逃してしまう。本当は母さんの為にもすぐに帰るべきなのに……
この時間は長くは続かない事を俺は知っている。
それは突然訪れるんだ。そしていつも俺を絶望させる。
俺はひとりなんだって思い知らせるかのように——
ほんの少し前までふたりで笑い合っていたのに、母さんはふと黙り込み言葉を止めた。
……あぁ、母さんもういっちゃうのか……
心でため息を吐いた瞬間、母さんが豹変した。
「あなた誰!?急に!!こんな………こんな男私は知らないわ!!出て行って!!だれか!だれか助けて!!」
突然怒鳴り出した母さんに、俺は動揺しながらもどうにかして落ち着かせようと手を伸ばす
「かっ……母さん!落ち着いて!!俺だって!!」
でもその声がもう届かないのを俺は知ってる。
これは俺の心の叫びだ。
母さんはクソ親父たちに心を壊されてしまって、体調を崩すだけじゃなく、時々すべてを忘れて別人みたいになってしまう。
その間の記憶は無いらしいけど、あとから俺に怒鳴ったことを思い出していつもひどく落ち込んでしまっているらしい。
だからこそ、その後さらに心を痛めてしまい……という悪循環が生まれてしまっているようだ。
医者には『この症状が出にくくなるまでは、月に一度の面会に留めてほしい』と言われている。
トラウマが癒えれば治る可能性はあるらしいけど、それがいつになるかは誰にもわからない——
俺は迷わずナースコールに手を伸ばし看護師さんを呼んだ。
目の前の母さんは、まるで俺が敵であるかのように怯え身体を震わせている。
そんな母さんを俺は見ていられなかった。
目を逸らし、俯いたまま動けずにいると、数人の看護師さんが部屋へ入ってくる音がする。
それに気づいた母さんは、今度は看護師さんたちに向かって怒鳴りはじめた。
「この男をすぐにどっかにやって!!きっと私に何かするつもりなのよ!出て行って!!男をこの部屋に入れないで!」
その言葉に強く背中を押されて出口へ向かおうとした俺の肩に、いつも優しくしてくれる馴染みの看護師さんがそっと手を添え静かに声を掛けてくれた。
「恭介くん行きましょう……先生のあれは本音じゃないからね?必ずいつか元通りの先生が戻ってくるから……気に病まないで……」
「ありがとう御座います……」
俺の母さんは医者だった。そのおかげで知り合いの多いこの病院では特別に手厚く診てもらえている……それが、せめてもの救いだ。
「………母さん……また来るね……」
振り返って母さんに言葉をかけたあと、俺は看護師さんに付き添われて病室を出る。
そして扉をくぐった瞬間——
そこには……涙で顔をくしゃくしゃにし、動けなくなっている霞の姿があった——
次回:俺も、霞に歩み寄りたい
『一緒にお見舞いに行きたい』
霞がそう口にしたとき、正直俺はかなり動揺した。
それはつまり俺の母さんに会うということだろ?
もちろん、将来的にはそういう日も来ると思っていた。けれどそれが今だとは想像していなかった。
というのも、今は少し都合が悪い……
そもそも俺たちが今の関係になったのは、霞の家庭の事情があったからだ。
彼女は普段、家族の話題にほとんど触れようとしない。
だからこそ、俺も気を使ってそのあたりには踏み込まないようにしていた。
……まあ、俺自身も家族については、簡単に話せることばかりじゃない。
そういう意味では俺たちは似ているのかもしれない。
彼女に「もっと俺のことを知りたい」って言われたとき、素直に嬉しかった。
けど、それと同じくらい怖かった。
家族の話をするってことはより深く繋がるってことだ。
それってつまり、俺と霞が家族に近づくってことなんじゃないかって思ったりする。
……俺にとって家族って存在はすごく複雑で……それでいて強い執着もある。
だからこそ、話すときは慎重になるし今の母さんのことを霞に伝えることで彼女がどんな反応をするかも怖くて……結局、曖昧に誤魔化してしまった。
それでも、そんな俺に食い下がって一緒に来てくれた霞。
本当に彼女には敵わない。
だからこそ、俺はまた彼女に心を許してしまうんだ——
家族のことなんて人に話した記憶がほとんどない。親族を除けば打ち明けたのは唯先輩くらいだ。
あの頃の俺は、先輩に頼ってばかりでただ救われるばかりで……今思えば情けないほど。
俺は片親で育った。
本当の父親は他に女を作って出ていった。
裏切られた、なんて言葉じゃ足りないくらい突然だった。
でも……それでも、まだ耐えられたんだ……
問題はそのあとだった。
母さんは別の男に心を預けて、俺はその男と一緒になるために高校からこの街へきた。
でもたった数日で全部崩れてしまった……
その男にはすでに他の女と子どもがいて、俺たちはまた捨てられてしまった。
それが母さんの限界だったんだと思う。
あの日から、母さんは少しずつ壊れていった——
俺の目の前には母さんの病室のドアがある。
ためらいながらも、その取っ手に手をかけてゆっくり引くと、中では母さんがベッドに座って本を読んでいた。
ちょうどそのタイミングで顔を上げて、俺に気づいたらしくふわっと笑ってくれる。
長い黒髪をゆるくまとめて、相変わらずきれいだなって思ったけど……
昔のあの芯のある強い眼差しはもうそこにはない。
俺はそんな母さんにそっと歩み寄って声をかけた。
「母さん……体調はどう?」
「あら恭介……来てくれたの?母さん嬉しいわ。でも無理はしないでね?体調は恭介が来てくれたから凄く良くなったから!だから心配ご無用!」
母さんが片手で力こぶを作る真似をして冗談のように笑う。
俺は『そっか……』とだけ応えるのが精一杯だった。
そんな俺の返事に母さんは少し寂しそうに、けれど優しく微笑んでくれる。
「なあに恭介?その弱っちい感じ?もっとハキハキしてないと男はモテないわよ?」
「別に……モテなくていいし……」
「えぇ~!恭介格好いいんだから母さんはモテて欲しいのにぃ~!早く彼女つれてきてよぉ~!」
まあ、彼女はいるけど……でも、まだそのタイミングじゃないんだ。ごめん……
そんな思いを胸に母さんの冗談めいた言葉に俺は苦笑いで返す。
母さんはいつだって、どんな時でもこんな調子だった。
辛いことがあっても決して俺には見せず体調が悪くても無理にでも笑っていた。
でも……俺は知ってる。夜中、母さんがひとりで泣いていたことを——
それからはいつも通り、母さんの質問攻めが始まった。
俺はそれに一つ一つ丁寧に答えていく。
そんな何気ない会話が俺にとっては何よりも大切な時間だ。
唯一の家族とのかけがえのないひととき。
もっと話していたい。もっとそばにいたい。
そう思って、今日も帰るタイミングを逃してしまう。本当は母さんの為にもすぐに帰るべきなのに……
この時間は長くは続かない事を俺は知っている。
それは突然訪れるんだ。そしていつも俺を絶望させる。
俺はひとりなんだって思い知らせるかのように——
ほんの少し前までふたりで笑い合っていたのに、母さんはふと黙り込み言葉を止めた。
……あぁ、母さんもういっちゃうのか……
心でため息を吐いた瞬間、母さんが豹変した。
「あなた誰!?急に!!こんな………こんな男私は知らないわ!!出て行って!!だれか!だれか助けて!!」
突然怒鳴り出した母さんに、俺は動揺しながらもどうにかして落ち着かせようと手を伸ばす
「かっ……母さん!落ち着いて!!俺だって!!」
でもその声がもう届かないのを俺は知ってる。
これは俺の心の叫びだ。
母さんはクソ親父たちに心を壊されてしまって、体調を崩すだけじゃなく、時々すべてを忘れて別人みたいになってしまう。
その間の記憶は無いらしいけど、あとから俺に怒鳴ったことを思い出していつもひどく落ち込んでしまっているらしい。
だからこそ、その後さらに心を痛めてしまい……という悪循環が生まれてしまっているようだ。
医者には『この症状が出にくくなるまでは、月に一度の面会に留めてほしい』と言われている。
トラウマが癒えれば治る可能性はあるらしいけど、それがいつになるかは誰にもわからない——
俺は迷わずナースコールに手を伸ばし看護師さんを呼んだ。
目の前の母さんは、まるで俺が敵であるかのように怯え身体を震わせている。
そんな母さんを俺は見ていられなかった。
目を逸らし、俯いたまま動けずにいると、数人の看護師さんが部屋へ入ってくる音がする。
それに気づいた母さんは、今度は看護師さんたちに向かって怒鳴りはじめた。
「この男をすぐにどっかにやって!!きっと私に何かするつもりなのよ!出て行って!!男をこの部屋に入れないで!」
その言葉に強く背中を押されて出口へ向かおうとした俺の肩に、いつも優しくしてくれる馴染みの看護師さんがそっと手を添え静かに声を掛けてくれた。
「恭介くん行きましょう……先生のあれは本音じゃないからね?必ずいつか元通りの先生が戻ってくるから……気に病まないで……」
「ありがとう御座います……」
俺の母さんは医者だった。そのおかげで知り合いの多いこの病院では特別に手厚く診てもらえている……それが、せめてもの救いだ。
「………母さん……また来るね……」
振り返って母さんに言葉をかけたあと、俺は看護師さんに付き添われて病室を出る。
そして扉をくぐった瞬間——
そこには……涙で顔をくしゃくしゃにし、動けなくなっている霞の姿があった——
次回:俺も、霞に歩み寄りたい
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