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21 過去の出会い
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「ねぇ、いつ? いつ俺と会った? 俺、全然記憶ないけど?」
一織と会ったことがあると聞いて、俺は本気で驚いた。
だって、本当にまったく覚えていない。
「小六の時で、一番覚えてる出来事ってある?」
「小六……」
そう言われて、俺は記憶を辿ってみる。
でも、全然一織と結びつかない。
「いや、全然思いつかない。小六の夏休みに、女の子が困ってて助けたことはあるけど……」
「その子は、どんな風に困ってた?」
「なんか、遊びに来てて、お母さんのプレゼントを買おうと思って、内緒でホテルを抜け出してて……」
かわいかったんだよな、あの子。
困ってる感じだったし……守ってあげたくて声をかけた。
あの時の情景が、鮮明によみがえる。
「その子は、プレゼントを無事に買えたけど、スマホを忘れてたことに気づいて、ホテルの場所もわからなくなって、泣きそうになってた」
一織が、俺の話の続きを口にする。
「え? なんで?」
「……あれ、俺だもん」
「はぁぁぁぁああああ!?」
「……あの、かわいい女の子が!?」
一織の一言に、思わず飛び起きてしまった。
「……ズボン、履いてただろ」
「いや……だって……」
え?
あの華奢でかわいい子が……今、隣にいるこのでっかいワンコ?
え?
人って、こんなに変わるの?
「一織、成長しすぎじゃね」
「中学入ってから急に背が伸びて、体も鍛えたからな」
一織は苦笑いしながら答えた。
「にしても……でかくなりすぎだって」
全然、納得いかないんですけど。
「俺は、高校で千尋を見たとき、すぐわかったよ」
「なんだよ、それ。小六の時と何も変わってないってことかよ」
「そういう意味じゃない」
驚きで飛び起きた俺を引き戻し、一織は抱きしめながら話してくる。
「あの時は、ありがとう。ずっと、お礼を言いたかったんだ」
一織の抱きしめる力が、少し強くなる。
「でもさ、結局俺、スマホ持ってなかったから、ホテルの名前聞いて、一緒にホテルまで戻っただけだったろ」
「それでも、あの不安な時に一緒にいてくれて……親に怒られてる時も、手を握って守ってくれただろ」
「めちゃくちゃ怒られたもんな、あの時」
大人って、こんな剣幕で怒るんだって思うくらい、俺も終始ビビってた。
でも、佐久間グループの御曹司がいなくなったら、事件に巻き込まれた可能性だって考えないといけない。
大人たちは、相当焦ってたんだろうなって、今なら想像がつく。
「でも、俺の初恋が……」
「なに?あの時の俺に恋したの?」
「だってさ、今と違って、あの時の一織、すごいかわいかったんだよ」
そう言って一織の顔を見ると、
少し満足そうで、少し不服そうな、なんとも言えない表情をしていた。
一織と会ったことがあると聞いて、俺は本気で驚いた。
だって、本当にまったく覚えていない。
「小六の時で、一番覚えてる出来事ってある?」
「小六……」
そう言われて、俺は記憶を辿ってみる。
でも、全然一織と結びつかない。
「いや、全然思いつかない。小六の夏休みに、女の子が困ってて助けたことはあるけど……」
「その子は、どんな風に困ってた?」
「なんか、遊びに来てて、お母さんのプレゼントを買おうと思って、内緒でホテルを抜け出してて……」
かわいかったんだよな、あの子。
困ってる感じだったし……守ってあげたくて声をかけた。
あの時の情景が、鮮明によみがえる。
「その子は、プレゼントを無事に買えたけど、スマホを忘れてたことに気づいて、ホテルの場所もわからなくなって、泣きそうになってた」
一織が、俺の話の続きを口にする。
「え? なんで?」
「……あれ、俺だもん」
「はぁぁぁぁああああ!?」
「……あの、かわいい女の子が!?」
一織の一言に、思わず飛び起きてしまった。
「……ズボン、履いてただろ」
「いや……だって……」
え?
あの華奢でかわいい子が……今、隣にいるこのでっかいワンコ?
え?
人って、こんなに変わるの?
「一織、成長しすぎじゃね」
「中学入ってから急に背が伸びて、体も鍛えたからな」
一織は苦笑いしながら答えた。
「にしても……でかくなりすぎだって」
全然、納得いかないんですけど。
「俺は、高校で千尋を見たとき、すぐわかったよ」
「なんだよ、それ。小六の時と何も変わってないってことかよ」
「そういう意味じゃない」
驚きで飛び起きた俺を引き戻し、一織は抱きしめながら話してくる。
「あの時は、ありがとう。ずっと、お礼を言いたかったんだ」
一織の抱きしめる力が、少し強くなる。
「でもさ、結局俺、スマホ持ってなかったから、ホテルの名前聞いて、一緒にホテルまで戻っただけだったろ」
「それでも、あの不安な時に一緒にいてくれて……親に怒られてる時も、手を握って守ってくれただろ」
「めちゃくちゃ怒られたもんな、あの時」
大人って、こんな剣幕で怒るんだって思うくらい、俺も終始ビビってた。
でも、佐久間グループの御曹司がいなくなったら、事件に巻き込まれた可能性だって考えないといけない。
大人たちは、相当焦ってたんだろうなって、今なら想像がつく。
「でも、俺の初恋が……」
「なに?あの時の俺に恋したの?」
「だってさ、今と違って、あの時の一織、すごいかわいかったんだよ」
そう言って一織の顔を見ると、
少し満足そうで、少し不服そうな、なんとも言えない表情をしていた。
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