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第35話 ムルたちの悩み
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社長室のドアが静かに閉じられ、アオ、アキト、カナメの3人だけが応接室に残された。
互いに視線を交わすが、誰も口を開かない。重苦しい沈黙が流れる。
──何を話せばいいのか。
──どこから触れていいのか。
椅子の軋む音さえ気まずく響く中、最初に沈黙を破ったのはカナメだった。
「この間は……悪かった」
その言葉に、アキトは少し驚いたように目を見開いたが、すぐに表情を和らげて首を横に振る。
「もう……気にしなくていいですよ。被害もなかったし。それより、リョクくんと番になったって、本当に意外でした」
カナメが咳払いでごまかすように顔を逸らす。
「リョクが押しまくった感じですよね」
アオが申し訳なさそうに答える。
「受け入れたのは俺だから」
また沈黙が流れる。
意を決したようにカナメが口を開いた。
「……あの、二人とも、大丈夫なのか?」
「ん?」「何が?」
アキトとアオが不思議そうに聞く。
「その……底なしで。体力が……持たないっていうか……」
沈黙。
──その言葉の意味を、全員がすぐに理解した。
レイの「もっと」「まだ」「今度はこっちから」
リョクの「可愛い」「お願い」「もう1回」
キョウカの「そんなもんじゃ満足できないわよ?」
「……持たないよね?」アキトが確認するように言う。
「……ルガルってあれが普通なんですか?」アオが思い出しながらつぶやいた。
「同感」深くうなずくカナメ。
3人はそれぞれ赤面しながら、ふっと息を漏らして苦笑した。
「キョウカに言われると断れなくて……」
「お願い聞いてくれてるようで、最終的にレイの思うままで……」
「リョクは一切言う事を聞かない」
「レイに『もう限界』って言っても、『じゃ、あと1回だけ』って言われて……」
「リョクも……同じで、それが『あと3回』になるんだよな……」
「うん。キョウカもそれからが本番というか……」
ふたたび、沈黙。
その時、社長室のドアが開いた。
「アキトさん、5分だけ時間くれる?」
リョクがにこやかにアキトを誘う。
「え? 僕?」
「うん。ちょっとアンケート的な? 情報が欲しくて。いいかな?」
アキトはキョウカの顔を見る。
キョウカが頷いているのを確認して──
リョクとアキトは、アキトの部屋に入って行った。
「ガタンッ!」
部屋の奥から大きな物音が響いた。みんながその方向を見る。
5分後──
口元をぺろりと舐め、満足げな表情のリョクと、目を逸らしながら火照った顔のアキトが部屋から出てきた。
「待って。許可したけど、何をしてたの?」とキョウカが確認する。
「え? 情報収集だよね? アキトさん」と飄々と答えるリョク。
何も答えないアキト──何をしたか察したアオとカナメの手が一瞬止まる。
「リョク! 前に言ったよね。それをしたいんだったらお兄ちゃんにだけって!」
「アオ? どういう意味?」
静かな怒りを滲ませるレイに、しまったという顔をするアオ。
リョクを睨むカナメ。
この日の夜、すべての番たちにとって激しい夜になったことは言うまでもない。
互いに視線を交わすが、誰も口を開かない。重苦しい沈黙が流れる。
──何を話せばいいのか。
──どこから触れていいのか。
椅子の軋む音さえ気まずく響く中、最初に沈黙を破ったのはカナメだった。
「この間は……悪かった」
その言葉に、アキトは少し驚いたように目を見開いたが、すぐに表情を和らげて首を横に振る。
「もう……気にしなくていいですよ。被害もなかったし。それより、リョクくんと番になったって、本当に意外でした」
カナメが咳払いでごまかすように顔を逸らす。
「リョクが押しまくった感じですよね」
アオが申し訳なさそうに答える。
「受け入れたのは俺だから」
また沈黙が流れる。
意を決したようにカナメが口を開いた。
「……あの、二人とも、大丈夫なのか?」
「ん?」「何が?」
アキトとアオが不思議そうに聞く。
「その……底なしで。体力が……持たないっていうか……」
沈黙。
──その言葉の意味を、全員がすぐに理解した。
レイの「もっと」「まだ」「今度はこっちから」
リョクの「可愛い」「お願い」「もう1回」
キョウカの「そんなもんじゃ満足できないわよ?」
「……持たないよね?」アキトが確認するように言う。
「……ルガルってあれが普通なんですか?」アオが思い出しながらつぶやいた。
「同感」深くうなずくカナメ。
3人はそれぞれ赤面しながら、ふっと息を漏らして苦笑した。
「キョウカに言われると断れなくて……」
「お願い聞いてくれてるようで、最終的にレイの思うままで……」
「リョクは一切言う事を聞かない」
「レイに『もう限界』って言っても、『じゃ、あと1回だけ』って言われて……」
「リョクも……同じで、それが『あと3回』になるんだよな……」
「うん。キョウカもそれからが本番というか……」
ふたたび、沈黙。
その時、社長室のドアが開いた。
「アキトさん、5分だけ時間くれる?」
リョクがにこやかにアキトを誘う。
「え? 僕?」
「うん。ちょっとアンケート的な? 情報が欲しくて。いいかな?」
アキトはキョウカの顔を見る。
キョウカが頷いているのを確認して──
リョクとアキトは、アキトの部屋に入って行った。
「ガタンッ!」
部屋の奥から大きな物音が響いた。みんながその方向を見る。
5分後──
口元をぺろりと舐め、満足げな表情のリョクと、目を逸らしながら火照った顔のアキトが部屋から出てきた。
「待って。許可したけど、何をしてたの?」とキョウカが確認する。
「え? 情報収集だよね? アキトさん」と飄々と答えるリョク。
何も答えないアキト──何をしたか察したアオとカナメの手が一瞬止まる。
「リョク! 前に言ったよね。それをしたいんだったらお兄ちゃんにだけって!」
「アオ? どういう意味?」
静かな怒りを滲ませるレイに、しまったという顔をするアオ。
リョクを睨むカナメ。
この日の夜、すべての番たちにとって激しい夜になったことは言うまでもない。
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