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第一章 出逢い
第6話 ローダーとアイドル
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「君の名前は【月人】だ」
「壮大すぎて恥ずかしいけど、僕が太陽に照らされた地球なら、君はその地球のそばをまわる衛星である「月」でいてほしい。
普段は目に見えないけど見守ってくれている、時には太陽の力を借りて地球を照らして「人」を助けてくれる……そんな感じの存在!」
「これからよろしくね! 月人!」
《名前を登録します》
《これでチュートリアルを完了します》
《アイドルを再アップデート中……》
《アイドルの適正人格設定……完了しました》
《アイドルの初期ステータスの補正……完了しました》
《アイドル初期スキルの補正……完了しました》
……
聞き慣れたアナウンスが続く……
(エクストリームスーパームーンを背にして浮いている……昨日以上に格好良い)
「ある意味、本当に僕にとっての「アイドル」になるのかもしれないな~」
《アップデート完了》
《シンクロ率 20%》
アナウンスが告げる。
ゆっくりと太地へ近づいて来る。
昨日と比べて多少要素が減った気はする。
しかし今はさほど重要なことではない。
「よう、太地! よろしくな!」
シンプルで爽快な一言。
それだけでどんなキャラなのか大体わかってしまった太地。
「月人、こちらこそよろしくね!」
向かい合う二人の背景にはエクストリームスーパームーンがより大きくより美しく輝いている。
まるで二人のこれからを祝福しているかのように。
* * *
翌朝、いつもより早く目覚めた太地は早紀子と一緒に特性シュガーバタートーストを食べていた。
『それうまそうだな』
「え?ご飯とか食べるの?」
「え?何?当たり前でしょ。食べなきゃお母さん死んじゃうよ」
「あ、いや……うん、そうだね。ハハハ……」
いきなりカオスな状況へ。
月人がいる状況での「会話」に慣れない太地。
早紀子には月人が見えていないし、月人の声も聞こえないのだ。
(あまり不自然な行動をとるとまずいな。大人しく食事しよう)
「ご馳走さま!」
部屋へ戻る太地と月人。
階段を駆け上がる太地とフワッと浮いて楽々上がっていく月人。
部屋で色々と整理をすることにした。
如何せん、夏休みが終わり、明日から再び高校生活が始まる。
そこでさっきのような謎の行動をとっているように思われてはいけないからだ。
「月人に色々と聞きたいことがあるんだけどさ」
『おう、何が知りたい? 』
「ありがとう。えっと、まず、月人の声は僕以外の人には聴こえないし、存在も見れないの?」
『えっとな……まず答えとしてはNOだ。現状の太地のステータスだと一般の人間には俺の声は聴こえないし、姿も見えない。』
「うんうん、なるほど……」
「ただ、他のローダーに対してなら話は別だ。大抵の奴らは俺の存在を認識できると思うぜ。太地のステータスに関係なく。」
「ローダーって僕と同じようにアイドルを持っている人のこと?」
『正確にはエンドサーフェイスを使ってアイドルを呼び出せる【Bloody Code】を持っている人間ってところかな』
質問の答えを完全に聞く前に他のワードも気になってしまう。わからないことだらけで戸惑うが、とりあえず最後まで聞く太地。
「僕のステータス?が上がると一般の人にも見えるようになるの?」
『ステータス次第でアイドルを一般の人間に見せることも隠すこともできる。音声も同じだ。』
「なんとなく理解したよ。表面的なところはね」
「Bloody Codeってなんなの? 話を聞いている限り、持っている人と持っていない人がいるようだけど」
『それに関しては情報公開に制限が書けられているから、俺が話せる範囲で説明するぞ』
「うん、かまわない」
『実は太地の想像とは違って、全ての人間にはBloody Codeがその体内に存在している。そしてそれらは違う種類、違う強さ、大小といった感じで全て異なるんだ。その中でもローダーとして活躍できる奴らは稀な存在だ。以前Bloody Codeをエンドサーフェイスでスキャニングしただろ? そして俺が形成されたってわけ』
「そうだね。なんとなく覚えているよ」
『例えば今太地が持っているエンドサーフェイスを初期化して、誰かが使えるとしたら、違うアイドルが形成されるんだよ。太地のBloody Codeを読み取って具現化したから【俺】が出てきたってわけ。よかったな!』
「……な、なるほど。そのコードに含まれた数値がどういったものかで、アイドルの質が変わるんだね。すごいね。」
『ついでに、大事なことを話しておくと……』
『アイドルとのシンクロ率が10%を超えているローダーは他のローダーのアイドルを認識できる。視覚、聴覚どちらでもだ。
『ステータスは単純にローダーの能力の一部を数値化しているものだな。当然ながらローダーの能力が上がるっていうことはアイドルの力もより強く発揮される。割とイメージがしやすいだろ?』
「うん、そうだね」
『同時にBloody Codeの質も関係してくるがこれは今は考えなくていい。それよりもシンクロ率かな。』
「今、僕たちは20%だったよね」
『そうだ。このシンクロ率ってのは、ローダーとアイドルとの繋がり方がどれくらい強いかを示していると考えればいい』
「今はたった20%しかないっていうのも悲しいね」
『いや、この20%って数字は相当やべえぞ』
『過去の研究データでも、いきなりこの数値叩き出したローダーはいないな』
(……研究データ?)
『多分、お前がつけてくれた月人って名前が相当よかったんだと思うぜ』
「どういうこと?名前が関係あるの?」
「例えば俺の名前が「ポコ太」だったらどうよ。なんかショボそうだろ?俺に合ってないだろ?」
「うん、確かに」
何と無く納得してしまう太地。
『このローダーはアイドルのことを理解しているって評価したんじゃないか。
そういった過程があって評価された20%だ。誇っていい数字だぞ。
そもそも俺からしたら最初からシンクロ率が10%合ったことも信じられないけどな。』
「誰が評価したの?」
『特殊生成AIのセカンドブレインだよ』
(あ、なるほど。あまりにも月人が流暢に話すから人間に見えてしまう。頭かち割れていて、半分ちょっとしかないけど)
『ちょっと説明が小難しく聴こえたかもしれないが、要はステータスを上げること、シンクロ率を上げることがローダーとアイドルが持つ能力を高めることに繋がる。特にシンクロ率が上がるっていうことはローダーとアイドルの相互作用による効果が期待できるってことだな』
(簡単に説明してくれたんだろうけど、なんとなくわかった程度だな……
今はそれでいいか。これからゆっくり学んでいこう。)
『それでいいんだよ。今は』
太地の心の中を読み取るかのような月人のリアクション。
表情から予想をした?これが20%のシンクロ率のすごさということなのか……
「なるほど。こりゃ月人に隠し事できないね」
『お互いに、だな!』
思わず二人に笑みがこぼれる。
「あ!しまった……」
ふと重要なことを思い出す太地。
「夏休みの課題がまだ終わってなかった……月人、いまから手伝ってくれる?」
『ダメだ。自分でやれ』
「壮大すぎて恥ずかしいけど、僕が太陽に照らされた地球なら、君はその地球のそばをまわる衛星である「月」でいてほしい。
普段は目に見えないけど見守ってくれている、時には太陽の力を借りて地球を照らして「人」を助けてくれる……そんな感じの存在!」
「これからよろしくね! 月人!」
《名前を登録します》
《これでチュートリアルを完了します》
《アイドルを再アップデート中……》
《アイドルの適正人格設定……完了しました》
《アイドルの初期ステータスの補正……完了しました》
《アイドル初期スキルの補正……完了しました》
……
聞き慣れたアナウンスが続く……
(エクストリームスーパームーンを背にして浮いている……昨日以上に格好良い)
「ある意味、本当に僕にとっての「アイドル」になるのかもしれないな~」
《アップデート完了》
《シンクロ率 20%》
アナウンスが告げる。
ゆっくりと太地へ近づいて来る。
昨日と比べて多少要素が減った気はする。
しかし今はさほど重要なことではない。
「よう、太地! よろしくな!」
シンプルで爽快な一言。
それだけでどんなキャラなのか大体わかってしまった太地。
「月人、こちらこそよろしくね!」
向かい合う二人の背景にはエクストリームスーパームーンがより大きくより美しく輝いている。
まるで二人のこれからを祝福しているかのように。
* * *
翌朝、いつもより早く目覚めた太地は早紀子と一緒に特性シュガーバタートーストを食べていた。
『それうまそうだな』
「え?ご飯とか食べるの?」
「え?何?当たり前でしょ。食べなきゃお母さん死んじゃうよ」
「あ、いや……うん、そうだね。ハハハ……」
いきなりカオスな状況へ。
月人がいる状況での「会話」に慣れない太地。
早紀子には月人が見えていないし、月人の声も聞こえないのだ。
(あまり不自然な行動をとるとまずいな。大人しく食事しよう)
「ご馳走さま!」
部屋へ戻る太地と月人。
階段を駆け上がる太地とフワッと浮いて楽々上がっていく月人。
部屋で色々と整理をすることにした。
如何せん、夏休みが終わり、明日から再び高校生活が始まる。
そこでさっきのような謎の行動をとっているように思われてはいけないからだ。
「月人に色々と聞きたいことがあるんだけどさ」
『おう、何が知りたい? 』
「ありがとう。えっと、まず、月人の声は僕以外の人には聴こえないし、存在も見れないの?」
『えっとな……まず答えとしてはNOだ。現状の太地のステータスだと一般の人間には俺の声は聴こえないし、姿も見えない。』
「うんうん、なるほど……」
「ただ、他のローダーに対してなら話は別だ。大抵の奴らは俺の存在を認識できると思うぜ。太地のステータスに関係なく。」
「ローダーって僕と同じようにアイドルを持っている人のこと?」
『正確にはエンドサーフェイスを使ってアイドルを呼び出せる【Bloody Code】を持っている人間ってところかな』
質問の答えを完全に聞く前に他のワードも気になってしまう。わからないことだらけで戸惑うが、とりあえず最後まで聞く太地。
「僕のステータス?が上がると一般の人にも見えるようになるの?」
『ステータス次第でアイドルを一般の人間に見せることも隠すこともできる。音声も同じだ。』
「なんとなく理解したよ。表面的なところはね」
「Bloody Codeってなんなの? 話を聞いている限り、持っている人と持っていない人がいるようだけど」
『それに関しては情報公開に制限が書けられているから、俺が話せる範囲で説明するぞ』
「うん、かまわない」
『実は太地の想像とは違って、全ての人間にはBloody Codeがその体内に存在している。そしてそれらは違う種類、違う強さ、大小といった感じで全て異なるんだ。その中でもローダーとして活躍できる奴らは稀な存在だ。以前Bloody Codeをエンドサーフェイスでスキャニングしただろ? そして俺が形成されたってわけ』
「そうだね。なんとなく覚えているよ」
『例えば今太地が持っているエンドサーフェイスを初期化して、誰かが使えるとしたら、違うアイドルが形成されるんだよ。太地のBloody Codeを読み取って具現化したから【俺】が出てきたってわけ。よかったな!』
「……な、なるほど。そのコードに含まれた数値がどういったものかで、アイドルの質が変わるんだね。すごいね。」
『ついでに、大事なことを話しておくと……』
『アイドルとのシンクロ率が10%を超えているローダーは他のローダーのアイドルを認識できる。視覚、聴覚どちらでもだ。
『ステータスは単純にローダーの能力の一部を数値化しているものだな。当然ながらローダーの能力が上がるっていうことはアイドルの力もより強く発揮される。割とイメージがしやすいだろ?』
「うん、そうだね」
『同時にBloody Codeの質も関係してくるがこれは今は考えなくていい。それよりもシンクロ率かな。』
「今、僕たちは20%だったよね」
『そうだ。このシンクロ率ってのは、ローダーとアイドルとの繋がり方がどれくらい強いかを示していると考えればいい』
「今はたった20%しかないっていうのも悲しいね」
『いや、この20%って数字は相当やべえぞ』
『過去の研究データでも、いきなりこの数値叩き出したローダーはいないな』
(……研究データ?)
『多分、お前がつけてくれた月人って名前が相当よかったんだと思うぜ』
「どういうこと?名前が関係あるの?」
「例えば俺の名前が「ポコ太」だったらどうよ。なんかショボそうだろ?俺に合ってないだろ?」
「うん、確かに」
何と無く納得してしまう太地。
『このローダーはアイドルのことを理解しているって評価したんじゃないか。
そういった過程があって評価された20%だ。誇っていい数字だぞ。
そもそも俺からしたら最初からシンクロ率が10%合ったことも信じられないけどな。』
「誰が評価したの?」
『特殊生成AIのセカンドブレインだよ』
(あ、なるほど。あまりにも月人が流暢に話すから人間に見えてしまう。頭かち割れていて、半分ちょっとしかないけど)
『ちょっと説明が小難しく聴こえたかもしれないが、要はステータスを上げること、シンクロ率を上げることがローダーとアイドルが持つ能力を高めることに繋がる。特にシンクロ率が上がるっていうことはローダーとアイドルの相互作用による効果が期待できるってことだな』
(簡単に説明してくれたんだろうけど、なんとなくわかった程度だな……
今はそれでいいか。これからゆっくり学んでいこう。)
『それでいいんだよ。今は』
太地の心の中を読み取るかのような月人のリアクション。
表情から予想をした?これが20%のシンクロ率のすごさということなのか……
「なるほど。こりゃ月人に隠し事できないね」
『お互いに、だな!』
思わず二人に笑みがこぼれる。
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『ダメだ。自分でやれ』
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