36 / 133
第二章 東京都区別対抗学戦祭編
第36話 団体課題A 避難シミュレーション02
しおりを挟む
「それって、各階の人たちを連れて地上へ行けってことかい?」
太地の話に葛城が反応する。
「確かに六ちゃんの言うこと当たってるかも。だって時間内に階段降りて外出てゴールっておかしくない?」
「できる限り生存者を救出することも、きっと重要ポイントなのですわ」
「あと、この武装兵が何か言っていなかったか? 助けがどうとか……」
徐々に課題の意図が見えてきた青川区チーム。救出した女性客に葛城が近づいて話を聞く。
「すみません、いくつかお聞きしたいのですが、この建物は武装兵によるたてこもり事件が起こったんですかね?」
女性客の一人が答える。
「3階大会議室で火事があったと放送が入ったんです。それで私たちは慌てて下へ降りようとしたら、さっきの状況になりまして……」
「他のお客さんはどこへ行かれたかご存知ですか?」
「私たちは遅れて客室を出たので詳しくはわからないです……」
「上のフロアの方もみなさん下のフロアへ向かったんですかね?」
「おそらくは……アナウンスで階段を使って降りて避難するように指示がありましたので」
(なるほど……)
「さて……残り時間は40分をきった。みんなどうする? 方針を決めようか。」
葛城がメンバーに確認する。そして太地がまず意見を述べる。
「今回の【地上】というゴールはもしかすると、一階から外に出るのと屋上のヘリポートから脱出するのと2種類あるかもしれません。3階で火事が起こっている状況ならもしかすると……」
「上へ避難するという選択肢か……」
「今から階段登るのはちょっとしんどくない? 時間足りないとは言わないけどさぁ」
「武装兵はおそらく1階から3階にいるってことだろう? そこを突破できるのか?」
「難しいですわね」
「ヘリで助けに来ることは絶対?」
「……むしろ、ヘリを僕らが呼んでしまうのは無理なんですかね?」
「……なるほどですわ。現実世界で事件に巻き込まれたと想定すると概要にありましたから、スマホで呼んでしまえばいいのですわ」
「俺たち携帯持ってないだろ……ん? 女性客か!」
鏡慎二が女性客に確認する。
「あの……もしかして、スマホ持っていますか?」
「はい。ありますが……」
「「「 ビンゴ! 」」」
早速電話をかけてレスキューヘリを要請したが、すでに何台か向かっていて、あと25分で着くとのことだった。
(屋上へ避難するか、1階へ避難するかの二択か……)
「よし、それでは状況を整理するぞ。まず、時間がないので4階まで降りて状況を把握する。その後、助けられる乗客は一緒に連れていく」
「向かう方向は屋上だ。階段登り地獄だな。で、さっき捕らえた武装兵によると立てこもり犯は3階に火をつけて2階にいるらしい。人数は全部で16人。そのうち上の階の見回りとして3人ほど登って来たそうだ」
「とにかくなんとかその見回り兵をかわしてできるだけ多くの生存者をヘリで逃がす。以上だ」
葛城がメンバーの目を見る。
太地が手をあげる。
「僕はこの捕らえた武装兵士からさらに情報を聞き出して1階へ向かいます。先輩方だけで屋上へ避難してください」
「フォア・ザ・チームの精神ってやつ? でもそれはダメだ。競技のために自ら死ぬことは容認できないな」
「葛城聖司さんの言う通りですわ!」
太地が珍しく食い下がる。
「いや、死にません。むしろ生きるための作戦です」
「葛城、時間がないぞ」
焦りを隠しながら鏡がメガネのブリッジをクイッと上げる。
ブレない太地の目を見て葛城と権田が折れる。
「わかったよ。何か考えがあるんだな?」
「はい!」
「よし!それでは生存者を探しに行きますわ! 細かいことは移動しながら決めるのですわ!」
「了解!」
––残り時間35分––
* * *
その頃、1階出口を目指していたチームは競いながら4階にいた。3階の火の勢いが4階にまでまわってきているのかもしれない。煙がだいぶ立ち込めてはいるが視界が悪いほどではない。
「急ぐぞ! 多分2階はそこまで火の手がまわっていないはずだ。楽勝だな」
「なぁ……さっき、銃声も聞こえなかったか?」
「気のせいだろ。むしろ火事による爆発か何かじゃないのか?」
「とにかく進むぞ! みんな、なるべく息を止めて3階を通過するぞ!」
「ラジャー!」
「おい! お前らどけ!」
「邪魔するな! 俺たちが先だろ!」
階段室という狭い空間で数チームが小競り合いをしながら階段を降りている。
それを後ろで様子を見る黄山区チームとグレーチーム、そして単独で降りてきた黒川区チームの新田政次だった。
「クソッ! こんなに団子状態で階段を降りているだけじゃぁ、真っ先に地上に出ることはできねぇ。一体どうすれば––」
ドガガガガッ!!!!
銃声が階段室に響き渡る。2階で待ち構えていた武装兵だ。先頭を走っていた数チームの半数が直撃を食らう。
「うわぁ!!!」
「た、助けて!」
「あ、あ、あぁ……やめろ……やめ––」
ガガガッ!!!
足が止まった選手たちに容赦無く銃声が鳴り響く。
『お前ら!抵抗するな!両手を上げて頭の後ろへ!』
「ひっ!助けて!」
『早くしろ!』
武装兵が倒れ込む選手の腹に蹴り込む。
一瞬の出来事だった。集団の前方にいた選手はほぼ死亡してリタイアし、残りの選手は人質として捕まってしまった。黒川区チーム新田と黄山区チームの羽生姉妹を除いて。
* * *
羽生姉妹が3階フロアからそっと状況を確認する。
これまで階段室をひたすら降りてきただけだったので、把握できていなかったのだが、このホテルは1階から3階まで巨大エントランスホールの吹き抜け空間として繋がっている。
そこにレストランやカフェ、ショップ、ホテル受付といった機能が配置されているようだ。まさにハイグレードなホテル空間で ある程度状況が見渡せる。
火の手はまだ部分的で、そこまで燃え広がっていなかった。
そして多くの死体が2階フロア中央で無残に転がっている。その付近の西洋レストランエリアには武装兵2人の監視の下、多くの人質が囚われていた。
「さやか……やっちゃったね! チームのメンバーも捕まっちゃったね~。テヘッ!」
「『テヘッ!』じゃないでしょ。残り30分どう動くかを考えるわよ」
羽生さやかと瑞穂が作戦を練る。
「お、おい。お前らどうするんだよ? 俺たち3人しか残ってねーぞ」
焦りながら新田政次が羽生姉妹に話しかける。
見定めるかの様にじ~っと見ながら羽生さやかが言う。
「使えそうにないから要らない。邪魔だからどっか行って」
「好みじゃないから要らない。ブサイ臭いからどっか行っテヘッ!」
拒絶スルーして引き続き作戦を練る双子姉妹。
「クソ…お前ら…バカにしやがって! 『ブサイ臭い』ってなんだよ! ていうか容姿は関係ね~だろ!!」
怒りのまま大声を出す新田。
「誰だ! 3階にまだいるぞ! 捕らえろ~!」
兵士が大階段を上がって3階に向かってくる。
「バレちゃったじゃない! この役立たずブサイ臭いが~!!」
新田を大階段に向かって蹴り飛ばす羽生さやか。それを見て笑う瑞穂。
「瑞穂、ひらけた場所だと不利だから一旦後ろのショップに隠れるわよ」
「仕方がないから左右に分かれて迎撃するわ」
「了解~。さやか」
マシンガンの射線を避ける様に距離をとって壁に隠れる羽生姉妹。その動きは明らかに戦い慣れしている。
ドガガガガガガッ!!!!
武装兵2名が打ちながら近づいてくる。左右に分かれて隠れた羽生姉妹が同じタイミングで一言発する。
「「ロード!」」
太地の話に葛城が反応する。
「確かに六ちゃんの言うこと当たってるかも。だって時間内に階段降りて外出てゴールっておかしくない?」
「できる限り生存者を救出することも、きっと重要ポイントなのですわ」
「あと、この武装兵が何か言っていなかったか? 助けがどうとか……」
徐々に課題の意図が見えてきた青川区チーム。救出した女性客に葛城が近づいて話を聞く。
「すみません、いくつかお聞きしたいのですが、この建物は武装兵によるたてこもり事件が起こったんですかね?」
女性客の一人が答える。
「3階大会議室で火事があったと放送が入ったんです。それで私たちは慌てて下へ降りようとしたら、さっきの状況になりまして……」
「他のお客さんはどこへ行かれたかご存知ですか?」
「私たちは遅れて客室を出たので詳しくはわからないです……」
「上のフロアの方もみなさん下のフロアへ向かったんですかね?」
「おそらくは……アナウンスで階段を使って降りて避難するように指示がありましたので」
(なるほど……)
「さて……残り時間は40分をきった。みんなどうする? 方針を決めようか。」
葛城がメンバーに確認する。そして太地がまず意見を述べる。
「今回の【地上】というゴールはもしかすると、一階から外に出るのと屋上のヘリポートから脱出するのと2種類あるかもしれません。3階で火事が起こっている状況ならもしかすると……」
「上へ避難するという選択肢か……」
「今から階段登るのはちょっとしんどくない? 時間足りないとは言わないけどさぁ」
「武装兵はおそらく1階から3階にいるってことだろう? そこを突破できるのか?」
「難しいですわね」
「ヘリで助けに来ることは絶対?」
「……むしろ、ヘリを僕らが呼んでしまうのは無理なんですかね?」
「……なるほどですわ。現実世界で事件に巻き込まれたと想定すると概要にありましたから、スマホで呼んでしまえばいいのですわ」
「俺たち携帯持ってないだろ……ん? 女性客か!」
鏡慎二が女性客に確認する。
「あの……もしかして、スマホ持っていますか?」
「はい。ありますが……」
「「「 ビンゴ! 」」」
早速電話をかけてレスキューヘリを要請したが、すでに何台か向かっていて、あと25分で着くとのことだった。
(屋上へ避難するか、1階へ避難するかの二択か……)
「よし、それでは状況を整理するぞ。まず、時間がないので4階まで降りて状況を把握する。その後、助けられる乗客は一緒に連れていく」
「向かう方向は屋上だ。階段登り地獄だな。で、さっき捕らえた武装兵によると立てこもり犯は3階に火をつけて2階にいるらしい。人数は全部で16人。そのうち上の階の見回りとして3人ほど登って来たそうだ」
「とにかくなんとかその見回り兵をかわしてできるだけ多くの生存者をヘリで逃がす。以上だ」
葛城がメンバーの目を見る。
太地が手をあげる。
「僕はこの捕らえた武装兵士からさらに情報を聞き出して1階へ向かいます。先輩方だけで屋上へ避難してください」
「フォア・ザ・チームの精神ってやつ? でもそれはダメだ。競技のために自ら死ぬことは容認できないな」
「葛城聖司さんの言う通りですわ!」
太地が珍しく食い下がる。
「いや、死にません。むしろ生きるための作戦です」
「葛城、時間がないぞ」
焦りを隠しながら鏡がメガネのブリッジをクイッと上げる。
ブレない太地の目を見て葛城と権田が折れる。
「わかったよ。何か考えがあるんだな?」
「はい!」
「よし!それでは生存者を探しに行きますわ! 細かいことは移動しながら決めるのですわ!」
「了解!」
––残り時間35分––
* * *
その頃、1階出口を目指していたチームは競いながら4階にいた。3階の火の勢いが4階にまでまわってきているのかもしれない。煙がだいぶ立ち込めてはいるが視界が悪いほどではない。
「急ぐぞ! 多分2階はそこまで火の手がまわっていないはずだ。楽勝だな」
「なぁ……さっき、銃声も聞こえなかったか?」
「気のせいだろ。むしろ火事による爆発か何かじゃないのか?」
「とにかく進むぞ! みんな、なるべく息を止めて3階を通過するぞ!」
「ラジャー!」
「おい! お前らどけ!」
「邪魔するな! 俺たちが先だろ!」
階段室という狭い空間で数チームが小競り合いをしながら階段を降りている。
それを後ろで様子を見る黄山区チームとグレーチーム、そして単独で降りてきた黒川区チームの新田政次だった。
「クソッ! こんなに団子状態で階段を降りているだけじゃぁ、真っ先に地上に出ることはできねぇ。一体どうすれば––」
ドガガガガッ!!!!
銃声が階段室に響き渡る。2階で待ち構えていた武装兵だ。先頭を走っていた数チームの半数が直撃を食らう。
「うわぁ!!!」
「た、助けて!」
「あ、あ、あぁ……やめろ……やめ––」
ガガガッ!!!
足が止まった選手たちに容赦無く銃声が鳴り響く。
『お前ら!抵抗するな!両手を上げて頭の後ろへ!』
「ひっ!助けて!」
『早くしろ!』
武装兵が倒れ込む選手の腹に蹴り込む。
一瞬の出来事だった。集団の前方にいた選手はほぼ死亡してリタイアし、残りの選手は人質として捕まってしまった。黒川区チーム新田と黄山区チームの羽生姉妹を除いて。
* * *
羽生姉妹が3階フロアからそっと状況を確認する。
これまで階段室をひたすら降りてきただけだったので、把握できていなかったのだが、このホテルは1階から3階まで巨大エントランスホールの吹き抜け空間として繋がっている。
そこにレストランやカフェ、ショップ、ホテル受付といった機能が配置されているようだ。まさにハイグレードなホテル空間で ある程度状況が見渡せる。
火の手はまだ部分的で、そこまで燃え広がっていなかった。
そして多くの死体が2階フロア中央で無残に転がっている。その付近の西洋レストランエリアには武装兵2人の監視の下、多くの人質が囚われていた。
「さやか……やっちゃったね! チームのメンバーも捕まっちゃったね~。テヘッ!」
「『テヘッ!』じゃないでしょ。残り30分どう動くかを考えるわよ」
羽生さやかと瑞穂が作戦を練る。
「お、おい。お前らどうするんだよ? 俺たち3人しか残ってねーぞ」
焦りながら新田政次が羽生姉妹に話しかける。
見定めるかの様にじ~っと見ながら羽生さやかが言う。
「使えそうにないから要らない。邪魔だからどっか行って」
「好みじゃないから要らない。ブサイ臭いからどっか行っテヘッ!」
拒絶スルーして引き続き作戦を練る双子姉妹。
「クソ…お前ら…バカにしやがって! 『ブサイ臭い』ってなんだよ! ていうか容姿は関係ね~だろ!!」
怒りのまま大声を出す新田。
「誰だ! 3階にまだいるぞ! 捕らえろ~!」
兵士が大階段を上がって3階に向かってくる。
「バレちゃったじゃない! この役立たずブサイ臭いが~!!」
新田を大階段に向かって蹴り飛ばす羽生さやか。それを見て笑う瑞穂。
「瑞穂、ひらけた場所だと不利だから一旦後ろのショップに隠れるわよ」
「仕方がないから左右に分かれて迎撃するわ」
「了解~。さやか」
マシンガンの射線を避ける様に距離をとって壁に隠れる羽生姉妹。その動きは明らかに戦い慣れしている。
ドガガガガガガッ!!!!
武装兵2名が打ちながら近づいてくる。左右に分かれて隠れた羽生姉妹が同じタイミングで一言発する。
「「ロード!」」
0
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
【悲報】現代ダンジョン時代、俺の職業がLv.1チンピラ【詰み】
道雪ちゃん
ファンタジー
2024年の年末、世界中に突如ダンジョンが出現した。
大学生・三上ひよりも探索者になることを決意するが、与えられた職業は――世界で一人しかいないユニーク職「Lv.1チンピラ」。
周囲からは笑われ、初期スキルもほとんど役に立たない。
それでも、生き残るためにはダンジョンに挑むしかない。
これは、ネット住民と世界におもちゃにされながらも、真面目に生き抜く青年の物語。
※基本的にスレッド形式がメインです
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる