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第二章 東京都区別対抗学戦祭編
第51話 ファシリティ stella【星】
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太地たちはファシリティstella【星】の前に到着した。 これまでと同様に受付で許可をもらい、加藤木あやかに施設内を案内してもらう。
「ここ、ファシリティstellaに配属されているのは特殊捜査部の探索課と調査課です」
「探索課って具体的に何をするところなんですか?」
「凶悪な犯罪や事件に対し、未然に防ぐことを目的に情報収集と分析を行い、対策するのが探索課と調査課の役割です。探索課はその実働部隊といったところでしょうか?得られたデータをここで分析、処理するのが調査課です」
「情報収集か……なるほど」
「どうかされましたか?」
「あ! いや……その……探索課に興味がありまして」
「あら、それでしたら探索課に先に行きましょう。今なら部長がいらっしゃると思いますので」
「ありがとうございます!」
エレベーターで上がって、6階で降りる。訪問したすべてのファシリティに言えることだが、すべてのフロアの天井高が異常に高い。オフィスなら3mないくらいが普通だが、GSDの施設はすべて6メートルは優に超えている。廊下ですら、とても開放的な空間だ。
扉の無い廊下をしばらく歩いて加藤木が立ち止まって振り向く。
「こちらが探索課の執務室になります。」
「ここが執務室ですか? 扉もありませんけれど……」
ニコッと笑って加藤木が壁に触れた瞬間、壁の一部がフワッと開いた。
『なんか洒落てるなぁ!』
「すごっ! 格好いいですね」
「さぁ、中へどうぞ」
部屋に入った太地は口を開けて固まってしまう。執務室と呼ぶにはあまりにも広すぎる。執務エリアとよぶべきではないかと思うくらいの広さに大量の本棚や展示棚が並ぶ。そして吹き抜け空間になっているので12mくらいの高さがあって開放的だ。
『オックスフォード大学のデューク・ハンフリー図書館みたいだな。イカしてるぜ。しかも廊下が近未来的な雰囲気だからなぁ。この古き良き木造感が最高だな、太地!』
「凄まじいね。 圧倒されちゃったよ」
加藤木と太地は執務室の奥へ進む。すると個人が使用するにしては大きすぎる作業デスクが数人分配置され、スタッフが作業している。そしてその一番奥から声が聞こえてきた。
「おう! やっとここに来たのか! 六条太地」
直毛短髪で無精髭を生やした中年の男が近寄って来た。
「小松部長、こんにちは!」
加藤木が挨拶する。
(小松?……)
「もしかして、お名前は『小松栄一』ですか?」
驚く加藤木、ニヤリと笑う男。
「そうだ。俺は小松栄一、探索課の部長をやっている。よろしくな!」
そういうことだったのか。全てが一本の糸で繋がった。
父である六条勝規が残したメモ書きのようなメッセージ。そこに書かれていた名前、それが小松栄一だったのだから。
「あ、あの……父をご存知ですよね?」
太地の問いにニヤッと笑って答える小松部長。
「おう、太地……お前の父さん、六条勝規は俺の友人だ。あいつは……GSDの研究課に所属していた元所員だ」
「やっぱり……そうでしたか」
状況が把握できない加藤木。そのまま会話を続ける二人。
「と、父さんはまだ生きているんでしょうか⁈ 小松さんは何かご存知なんですか?」
珍しく太地が感情的になっている。それも理解できると言わんばかりに小松部長が太地の左肩にポンと手をゆっくり置いてから太地にとって最善の言葉を返す。
「お前の父さんは必ず生きている。だから落ち着けって」
「……す、すみません。手掛かりがほとんど無くて……」
「わかってるって。だからGSDへ来たんだろ⁈」
目を丸くする太地。
「加藤木もいるからちょうどいいわ。お~い、ちょっと注目~」
小松部長が部下に向かって大きめの声で話し始める。
「今日から探索課に所属することになった、六条太地君だ」
「「 え⁈ えぇ~!! 」」
ビックリする太地と加藤木。
「ハッハッハッ! ということだから、お前らも太地の面倒見てやってくれ! よろしくな」
部下のきつい視線を感じる太地。
「よし、とりあえず、なんか飲みにでも行くか。 自販機にビールでもあんだろ」
「いえ、ビールはありません」
秘書っぽい女性がツッコミを入れる。
「あの~部長。いきなり見学に来た高校生をうちの課に入れるって、結構きついと思うんですけど。幾ら何でもいきなりは可哀想ですよ。多分ここにいる全員がそう思ってますよ」
背の高いイケメン風な男性が小松部長に意見する。太地のことを気遣ってくれているようだ。
「よ~し、わかった。じゃぁ、ちゃんと説明するぞ~。お前らちゃんと聞けよ」
ホッとする太地。説明があればなんとかこの場の空気も……
「こいつ……めっちゃ強いし、天才だから探索課に入れる。以上」
太地の頭を撫でながら端的過ぎる言い回しで説明を終える小松部長とドン引きする太地と加藤木。
「すげー! それなら俺が相手してみたいっス!」
別の男性が出て来た。
「え! ちょっ、ちょっと……」
戸惑う太地を見て、加藤木がフォローする。
「先ほど、ファシリティignisのバトルホールで六条さんと機動課五班のメンバー五人が戦闘訓練を行いました。一瞬で五人とも吹っ飛び、バトルホールにはヒビが入りました。おそらく沢田さんが一人でチャレンジしても殺されるだけかと思いますよ」
「えぇ~まじで! そんな強いんスか? やるっスね!」
「え……あ、ありがとうございます」
「俺、沢田トンボ。シーカー5年目! よろしくね!」
明るい笑顔。まさに元気ハツラツという感じだ。
「あ、六条太地です。沢田さん、よろしくお願いします」
「トンボでいいっス! 太地って呼ぶね!」
右手を差し出す笑顔のトンボに戸惑いながら握手する太地。
「なんか……本当にこの流れでいいの? まぁしょうがないな」
イケメン風の優しそうな男が太地に歩み寄る。
「僕は高杉壮一郎。もし、しんどいって思ったらいつでも言って。所属を変えたかったらいつでも相談にのるから」
「あ、ありがとうございます。そんなにここを辞める人、多いんですか?」
高杉が残念そうに、少し笑みを浮かべながら肩をすくめる。
「そうだね……見ての通りかな。今は部長と秘書の宝生さんを除いたら4名しかいないからね……少ないでしょ?」
(確かに……よく見るとほとんどが本棚でデスクはこの一部分だけ。それはそれで個人的には好きだけど)
「千鶴さん、片奈ちゃん! ちょっとこっちに来てくださいよ~。久々の長続きしそうな新人っスよ~」
「まぁ、少数精鋭ってことだな! アッハッハ~」
「部長、笑い事ではありません。毎年部長の審査が厳し過ぎて入隊しても二名が最大……意味がわかりません。早急に人員を増やさないと探索課が潰れます」
「いや、わかってるって。相変わらず厳しいね~宝生は」
「……」
クイッとメガネを上げるその姿、誰かに似てるなぁ。太地と宝生の目が合う。
「秘書の宝生町子です。よろしくお願いします」
「ろ、六条太地です。こちらこそよろしくお願いします」
「こちらのお二人が天月千鶴さんと片瀬片奈さんです」
「「初めまして」」
「初めまして。六条太地です……ん? もしかして天月さんってあの黒川区第一高の天月千早さんの……」
「姉です……気になりますか?」
室内だがサングラスをかけた女性がギロッと鋭い眼光を太地に向ける。サングラス越しでも睨まれたとわかる威圧感だ。
「いえ、全く気になりません! すみません」
とりあえず、これで自己紹介は終わったようだ。ふっと、気を抜いた太地に小松部長が一言加える。
「よ~し。太地! ついでにあれ出してみろ。あの片腕のアイドル」
「ここ、ファシリティstellaに配属されているのは特殊捜査部の探索課と調査課です」
「探索課って具体的に何をするところなんですか?」
「凶悪な犯罪や事件に対し、未然に防ぐことを目的に情報収集と分析を行い、対策するのが探索課と調査課の役割です。探索課はその実働部隊といったところでしょうか?得られたデータをここで分析、処理するのが調査課です」
「情報収集か……なるほど」
「どうかされましたか?」
「あ! いや……その……探索課に興味がありまして」
「あら、それでしたら探索課に先に行きましょう。今なら部長がいらっしゃると思いますので」
「ありがとうございます!」
エレベーターで上がって、6階で降りる。訪問したすべてのファシリティに言えることだが、すべてのフロアの天井高が異常に高い。オフィスなら3mないくらいが普通だが、GSDの施設はすべて6メートルは優に超えている。廊下ですら、とても開放的な空間だ。
扉の無い廊下をしばらく歩いて加藤木が立ち止まって振り向く。
「こちらが探索課の執務室になります。」
「ここが執務室ですか? 扉もありませんけれど……」
ニコッと笑って加藤木が壁に触れた瞬間、壁の一部がフワッと開いた。
『なんか洒落てるなぁ!』
「すごっ! 格好いいですね」
「さぁ、中へどうぞ」
部屋に入った太地は口を開けて固まってしまう。執務室と呼ぶにはあまりにも広すぎる。執務エリアとよぶべきではないかと思うくらいの広さに大量の本棚や展示棚が並ぶ。そして吹き抜け空間になっているので12mくらいの高さがあって開放的だ。
『オックスフォード大学のデューク・ハンフリー図書館みたいだな。イカしてるぜ。しかも廊下が近未来的な雰囲気だからなぁ。この古き良き木造感が最高だな、太地!』
「凄まじいね。 圧倒されちゃったよ」
加藤木と太地は執務室の奥へ進む。すると個人が使用するにしては大きすぎる作業デスクが数人分配置され、スタッフが作業している。そしてその一番奥から声が聞こえてきた。
「おう! やっとここに来たのか! 六条太地」
直毛短髪で無精髭を生やした中年の男が近寄って来た。
「小松部長、こんにちは!」
加藤木が挨拶する。
(小松?……)
「もしかして、お名前は『小松栄一』ですか?」
驚く加藤木、ニヤリと笑う男。
「そうだ。俺は小松栄一、探索課の部長をやっている。よろしくな!」
そういうことだったのか。全てが一本の糸で繋がった。
父である六条勝規が残したメモ書きのようなメッセージ。そこに書かれていた名前、それが小松栄一だったのだから。
「あ、あの……父をご存知ですよね?」
太地の問いにニヤッと笑って答える小松部長。
「おう、太地……お前の父さん、六条勝規は俺の友人だ。あいつは……GSDの研究課に所属していた元所員だ」
「やっぱり……そうでしたか」
状況が把握できない加藤木。そのまま会話を続ける二人。
「と、父さんはまだ生きているんでしょうか⁈ 小松さんは何かご存知なんですか?」
珍しく太地が感情的になっている。それも理解できると言わんばかりに小松部長が太地の左肩にポンと手をゆっくり置いてから太地にとって最善の言葉を返す。
「お前の父さんは必ず生きている。だから落ち着けって」
「……す、すみません。手掛かりがほとんど無くて……」
「わかってるって。だからGSDへ来たんだろ⁈」
目を丸くする太地。
「加藤木もいるからちょうどいいわ。お~い、ちょっと注目~」
小松部長が部下に向かって大きめの声で話し始める。
「今日から探索課に所属することになった、六条太地君だ」
「「 え⁈ えぇ~!! 」」
ビックリする太地と加藤木。
「ハッハッハッ! ということだから、お前らも太地の面倒見てやってくれ! よろしくな」
部下のきつい視線を感じる太地。
「よし、とりあえず、なんか飲みにでも行くか。 自販機にビールでもあんだろ」
「いえ、ビールはありません」
秘書っぽい女性がツッコミを入れる。
「あの~部長。いきなり見学に来た高校生をうちの課に入れるって、結構きついと思うんですけど。幾ら何でもいきなりは可哀想ですよ。多分ここにいる全員がそう思ってますよ」
背の高いイケメン風な男性が小松部長に意見する。太地のことを気遣ってくれているようだ。
「よ~し、わかった。じゃぁ、ちゃんと説明するぞ~。お前らちゃんと聞けよ」
ホッとする太地。説明があればなんとかこの場の空気も……
「こいつ……めっちゃ強いし、天才だから探索課に入れる。以上」
太地の頭を撫でながら端的過ぎる言い回しで説明を終える小松部長とドン引きする太地と加藤木。
「すげー! それなら俺が相手してみたいっス!」
別の男性が出て来た。
「え! ちょっ、ちょっと……」
戸惑う太地を見て、加藤木がフォローする。
「先ほど、ファシリティignisのバトルホールで六条さんと機動課五班のメンバー五人が戦闘訓練を行いました。一瞬で五人とも吹っ飛び、バトルホールにはヒビが入りました。おそらく沢田さんが一人でチャレンジしても殺されるだけかと思いますよ」
「えぇ~まじで! そんな強いんスか? やるっスね!」
「え……あ、ありがとうございます」
「俺、沢田トンボ。シーカー5年目! よろしくね!」
明るい笑顔。まさに元気ハツラツという感じだ。
「あ、六条太地です。沢田さん、よろしくお願いします」
「トンボでいいっス! 太地って呼ぶね!」
右手を差し出す笑顔のトンボに戸惑いながら握手する太地。
「なんか……本当にこの流れでいいの? まぁしょうがないな」
イケメン風の優しそうな男が太地に歩み寄る。
「僕は高杉壮一郎。もし、しんどいって思ったらいつでも言って。所属を変えたかったらいつでも相談にのるから」
「あ、ありがとうございます。そんなにここを辞める人、多いんですか?」
高杉が残念そうに、少し笑みを浮かべながら肩をすくめる。
「そうだね……見ての通りかな。今は部長と秘書の宝生さんを除いたら4名しかいないからね……少ないでしょ?」
(確かに……よく見るとほとんどが本棚でデスクはこの一部分だけ。それはそれで個人的には好きだけど)
「千鶴さん、片奈ちゃん! ちょっとこっちに来てくださいよ~。久々の長続きしそうな新人っスよ~」
「まぁ、少数精鋭ってことだな! アッハッハ~」
「部長、笑い事ではありません。毎年部長の審査が厳し過ぎて入隊しても二名が最大……意味がわかりません。早急に人員を増やさないと探索課が潰れます」
「いや、わかってるって。相変わらず厳しいね~宝生は」
「……」
クイッとメガネを上げるその姿、誰かに似てるなぁ。太地と宝生の目が合う。
「秘書の宝生町子です。よろしくお願いします」
「ろ、六条太地です。こちらこそよろしくお願いします」
「こちらのお二人が天月千鶴さんと片瀬片奈さんです」
「「初めまして」」
「初めまして。六条太地です……ん? もしかして天月さんってあの黒川区第一高の天月千早さんの……」
「姉です……気になりますか?」
室内だがサングラスをかけた女性がギロッと鋭い眼光を太地に向ける。サングラス越しでも睨まれたとわかる威圧感だ。
「いえ、全く気になりません! すみません」
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