ストロベリーファンド ~はずれスキルの空間魔法で建国!? それ、なんて無理ゲー?~

Red

文字の大きさ
94 / 143

ガールズトークの内容は知らないほうが幸せだと思う。

 「これはマズいわね。」
 私が執務室に入ると、エルちゃんのそんな呟きが聞こえてきた。
 エルちゃんは年上で、私よりすごい資質を持った姫巫女さん。
 だからエルさんって呼んでたんだけど……付き合いが深まるにつれて、結構、いや、かなり可愛らしい所がわかってきたんですよ。
 だから「エルちゃん」……こう呼んだ時の照れながら怒る顔も可愛いので、つい、呼んじゃうんですよぉ。

 ……っと、それどころじゃなかったですぅ。
 「エルさん、何かあったのですかぁ?」
 「あ、リディア。えっとね、グランベルクの南方の動きがちょっとね……。」
 そう言いながら、今まで見ていた書類を見せてくれる。
 「フムフム……むぅ……。」
 私は渡された書類に目を通す……確かによくないですぅ。
 お父様から聞いた情報が裏付けになりますねぇ。

 「エルさん、実はさっきお父様から聞いたことなのですが……。」
 私は、ベルクシュタットに出入りしている商人の中で、南から来る商人の数が減っている事、南の方で何やら大きな争いが起きているかもしれないという商人たちの噂など、お父様から得た情報を話す。
 「成程ね……だったら、このグランベルク南方で戦争が起きそうだというのは間違いなさそうね。」
 エルさんは書類を眺めながら言う……こういう所は素直に「エルさん」って呼ぶのが相応しいと思っちゃうんだけどねぇ。

 「うぅー、どうしよ、どうしよ、どうしよぉー。」
 エルちゃんはいきなり私を抱きしめて叫び出す。
 ……こういう所が「エルちゃん」なんですよぉ。

 「……ふぅ。取りあえずはアイリスとクリスに連絡ね。アイリスにはしばらくこっちにいてもらった方がいいかな?」
 しばらくして落ち着いたエルさんが、リオナを呼んでテキパキと指示を出していく。
 正直な所、今度の戦争はミーアラントに直接の被害があるわけじゃない。
 だけど、戦火が広がるとグランベルクが巻き込まれることになって、そうなったら、書類上の事だけとはいえ、グランベルクの属領になっているミーアラントも何らかの影響を受けるかもしれない。

 「うー、こういう時はシンジさんの出番なのですよぉ。」
 「ホント、そうね。一体何やってるのかしら?」
 思わず口をついて出たぼやきに、エルさんが追従する。
 あれから更に1ヶ月過ぎてるし、そろそろ帰って来てくれてもいい頃だと思うんだけどぉ……。
 というより、早く帰って来てよぉ……甘えたいのですよぉ。
 「うぅー、甘えたいのですぅ。シンジさん分が足りないのですよぉ。」
 「そうね、こんなに長く私達を放置して、無事で済むと思っているのかな?」
 エルちゃんの表情が少し怖くなってる気もしましたが、仕方がないですよぉ。

 「エルちゃん、知ってますぅ?土魔法で『蔦の拘束バインド』って言う魔法があるんですよぉ。私最近これを練習しているのですよ。」
 私はニンマリと笑いながらエルさんにそう告げる。
 「あら奇遇ね、光魔法にも『光の拘束バインド』と言うのがあるのよ。最近使ってないから、私も練習しないとね。」
 私とエルちゃんはお互いの顔を見て笑い合う。
 考えていることは一緒見たいですぅ。  
 「……えーと、お二人とも、誰にその魔法使う気なんでしょうか?」
 ちょうどその時部屋に入ってきたらしいアイリスが、少し怯えながらそう言っていた。

 ◇

 「私の方でも同じような情報が入って来ています。分析したところ80%の確率でグランベルクに攻め込んできますね。次期は……1ヶ月以内と言う所でしょうか?」
 「ふーん、アシュラムの分析官がそう言うのなら、ほぼ間違いないでしょうね。」

 元々、アシュラム王国は情報の収集・管理・分析に長けた国なのですよ。
 小さな国であるアシュラム王国が、長い間グランベルクと言う大国に接しながらも侵略らしい侵略を受けなかった理由の一つが、この情報の扱い方のうまさなのですよ。
 その上、最近はシンジさんがかなりテコ入れしていたから、より精度がアップしているらしいのですよ。
 なんか、シンジさんの行動見ていると、アシュラム王国はシンジさんの国じゃないのかと錯覚しそうになるのが困りものなのですよ。
 国王のダニエルちゃんも、そう思っているみたいで、よく困った顔してるのに気づいているのかなぁ?
 
 「そう言えばアイリスは、ダニエルちゃんの事知ってる?」
 「いきなりですわね。ダニエルの何の事ですか?」
 アッと、いけない、行けない……思考がアシュラム王国の事になっていたからその流れでつい口にしちゃった。
 「あー、うん、ダニエルちゃん、ニコラの事が気になっているようなんだけど、知ってる?」
 私がそう言うと、アイリスが困ったような顔をする。
 「その事ですか……まぁ……姉ですからね。あの子、元々レムちゃんの事が好きだったのですよ。」
 「なに、それ、もっと詳しく!」
 アイリスが語る意外な事実に、私とエルちゃんが食いつく。
 「あ、あはは……。初めてこの王宮に来た時にレムちゃんを見て一目惚れしたそうですわ。」
 「うん、わかるぅ。レムちゃん可愛いもんね。特にあの格好はキュンと来るよねぇ。」
 私はアイリスの言葉に大きく頷く。
 「だから、一時期よく顔を出してたのね。私のレムちゃんに手を出そうなんて、いい度胸してるわね。」
 「エルちゃんの笑顔が怖いですよぉ……落ち着いてぇ。」
 「そうです、落ち着いて下さいぃぃ。」
 怒りに我を忘れかけているエルちゃんを、アイリスと二人がかりで宥める。
 
 「ふぅ……ゴメンね。それで、何でニコラなの?」
 落ち着きを取り戻したエルちゃんが聞いてくる。
 「えぇ、シンジ様がリオナさんとレムさんを側室と公に発表したじゃないですか?それを聞いて、あの子落ち込んじゃってね、気分転換に街中をお忍びで見てくるように勧めたんです。そこでニコラちゃんと出会ったらしくて……、落ち込んでいる所を慰めて貰ったんですって。」
 「……ダニエルちゃんって、チョロい?」
 「チョロいわね。」
 「あはは……はぁ。」
 
 「でもその時はニコラがここで働いているって事は知らなかったんだ?」
 「ニコラも、ダニエルが国王って事を知らなかったんだよね?」
 「えぇ、ニコラちゃんがここのメイドをしているって知った時、私に聞いてきたのですよ……「シンジ様が側室候補をメイドとして集めているって言う噂は本当ですか?」って。」
 アイリスはその時の事を思い出したのか、クスリと笑う。
 「それは……まぁ……。」
 「ダニエルちゃん、がんばれ。」
 私とエルちゃんは何と見えない顔になる……まぁ、仕方がないよね。

 「後、ニコラさんは、ダニエルが国王って事は気づいて無いはずですよ。あの子、ここに来ると、変装してさり気無さを装ってニコラさんと会っていますから。ニコラさんは国王のお付きか何かだと思っているはずです。」
 「まぁ、ニコラなら国王と知っても態度は変えないと思うけどね。」
 「そうですよねぇ、ニコラは意外と怖いもの知らずだしねぇ。」

 「でも、ニコラさんにはオルカさんがいますよね?」
 アイリスがそう聞いて来るけど、私とエルちゃんが首を振る。
 「オルカが一方的に惚れているだけよ……ニコラの本命は……まぁ……。」
 「シンジさん……ですよねぇ。」
 エルちゃんが濁した言葉を私が引き継ぐ。
 「やっぱり、そうですよねぇ……。」
 アイリスが、はぁ、とため息をつく。
 姉としては複雑な気持ちなんだろうね。
 私も、その気持ちはわかるよぉ……。

 「そう言えば、セーラさんはそのこと知っているのですか?」
 「んー、あまり興味ないみたいなのですよ……。」
 まだ公式ではないけれど、妹のセーラとダニエルの婚約の話が持ち上がっている。
 王族に生まれた物として、政略結婚は義務なのですよ……と私が言うと『お前が言うな!』って言われそうなんですが。
 とはいっても、お父様はセーラが乗り気じゃなければ断ると言っているし、セーラは今の所どうでもいいって感じなのですよ。
 「だからダニエルちゃん次第ってところなのです。」
 「まだまだ先が長そうですねぇ。」
 私とアイリスは溜息をついた後、クスリと笑い合う。

 「ところで、何の話だっけ?」
 エルちゃんがふと思い出したように言う。
 「えっ?」
 「……何でしたでしょうか?」
 私達は、元の話を思い出すのにかなりの時間がかかったのは仕方がないと思うのですよ。

 ◇

 「取りあえず、此方でまとめた情報をクリスさんに渡して……後は何が起きてもいいように待機するしかないですわね。」
 アイリスがクリス宛てのゲートミラーに書類を流しながらそう言う。
 「そうね、幸い何かあるならグランベルクが先だろうから、心の準備ができるだけでもありがたいわね。」
 「うーん、グランベルク様様ですよぉ。」
 私達がそんな事を言って、グランベルグとクリスを肴に盛り上がっていると、いきなり扉が開かれる。

 「だったら、私も労って欲しいと思いますわ?」
 入ってきたのはさっきまで話のネタにしていたクリス……ちょっとびっくり。
 「早かったですわね。」
 「こっちに来て大丈夫?」
 アイリスとエルちゃんはびっくりしてないところを見ると、さっきの書類に何か書いてあったのかなぁ?

 レムちゃんがクリスのお茶を入れてから下がる。
 クリスはお茶に口をつけると、ふぅーっと大きく息を吐く。
 「やっぱりここのお茶は美味しいですわね。生き返りますわー。」
 クリスの顔がふにゃーってなっているのです……国の人には見せられない顔です。
 
 「ところで、さっき送ってもらった書類についてですが……。」
 一息ついた後、居住まいを正してクリスが情報の精査や今後の対応について話していく。
 クリスによると、すでに国境付近まで小競り合いが広がっているらしい。

 「えっと、それって演技と言うか、小競り合いに見せているって事は無いですかぁ?」
 クリスの話を聞いてふと、疑問に思った事を聞いてみる。
 「どういう事かしら?」
 クリスが訊ねてくる。
 「えっとね、本当はグランベルクを攻めようとしているんだけど、そのまま攻めてきても返り討ちにあうよね?だから小競り合いをしているふりをして国境近くまで軍勢を集めて、気を見て一機に……って事は無いのかなぁ?」

 「まさか……いや、でもそう考えると……。」
 私の言葉に、思い当たる事でもあったのか、クリスがぶつぶつと呟きながら考えこんじゃった。
 「確かにその可能性は大きいですわね……リディアさん、良く思いつきましたね。」
 書類を見ながらアイリスがそう言ってくる。
 「んー、前シンジさんがそんなようなことを言ってたのですよぉ。グランベルクを攻め落とすなら、こういう方法が……って。」
 あれ?グランベルクとは言ってなかったっけ?……まぁ、どっちでも一緒だよね。

 「あの人は……。」
 クリスがプルプル震えている。
 「まぁ、シンジも本気でグランベルクを攻めるなんて思ってるわけじゃないし。」
 エルちゃんがクリスを宥めている。
 「分かっていますわよ……、だから、腹が立つのですわ。」
 揶揄われているようで……とクリスが嘆いているけど、仕方がないよね。
 クリスって、弄ると反応が楽しいし。

 「防衛については何かおっしゃっていませんでしたか?」
 クリスが気を取り直して訊ねてくる。
 「んーとね、あまり人道的な方法じゃないけどね……。」
 そう前置きして、シンジさんから聞いた事を話す。
 あらかじめ村や町を空にして敵の軍団を誘いこむって言う戦術。
 相手は抵抗もないから調子に乗って奥深くまで進軍してくるけど、それが大きな罠。
 途中、伏兵を使って、少数の敵を誘い出して少しずつ削ったりはするけど、基本的にはこちらの懐の奥深くまで進軍させるの。
 奥深くまで誘い込んだら、相手の背後を襲って補給を断つ。
 同時に相手の糧食にダメージを与える……要は輜重隊を襲うって事なんだけど、
やり方がえげつないよね。
 
 糧食が乏しくなっても、略奪するべき物資は最初からなくて、引き返そうとすれば背後からの追撃にあう。
 かと言ってその場にとどまっても糧食不足で時間の問題。
相手は死に物狂いで突破しようとするかもしれないけど、そう来るのは分かっているから事前に対抗準備は出来るし、時間が経てば経つほど有利になっていくので、士気の問題もないんだって。

 「それは……確かにえげつないですわね。」
 私の話を聞いて、クリスが考え込んでいる。
 「よく分からないけど『えすえるじーでは定番の嵌め技だ』って言ってたよ。」
 「確かに、効果的だと思いますが……。」
 アイリスも頭を抱えている。
 「まぁ、シンジだからね。」
 エルちゃんだけが、変わらない……流石に付き合いが長いだけの事はあるよね。

 「シンジさんが言ってたよ『正攻法ならクリスに任せておけばいい、俺はこう言う奇策しか用意できない』って。クリスはシンジさんに頼られていますよねぇ。」
 私がそう言うと、クリスはしばらく考え込んでいて、それからようやく顔を上げる。
 「まだ、攻めて来ると決まったわけじゃないですが、心構えが出来ただけでも、ここに来た甲斐がありますわ。」
 戻って準備します、と言ってクリスが部屋から出て行った。

 「有意義な情報を渡せたようで何よりですわ。でも、なんでリディアさんがそんな事を知っていますの?」
 アイリスが不思議そうに聞いてくるけど、なんでみんな知らないんだろうね?
 「シンジさんとお話してると、よくそう言う話出て来るのですよ。……皆はそう言う話はしないのですかぁ?」
 シンジさんの興味のある話題を振ると、シンジさんは夢中になって話してくれる。
 私はそれを聞いているのが凄く楽しいのです。
 「私との時は魔術具の話題が多いですわねぇ。」
 そう、アイリスが言うと、
 「私の場合は、領地の経営の事かな……はぁ。人によって話題を変えているって、シンジってああ見えて意外と多才だったのね。」
 エルちゃんがそう言ってため息をつく。
 「早く帰ってきて欲しいのですよ……。」
 「そうね。」
 私の呟きに、お二人が同意してくれる……と、その時……。

 いきなり私の視界が真っ白い闇に覆われた。
 ……一体何なんですかぁ! 
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜

双葉 鳴
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。 勇者としての役割、与えられた力。 クラスメイトに協力的なお姫様。 しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。 突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。 そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。 なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ! ──王城ごと。 王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された! そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。 何故元の世界に帰ってきてしまったのか? そして何故か使えない魔法。 どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。 それを他所に内心あわてている生徒が一人。 それこそが磯貝章だった。 「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」 目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。 幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。 もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。 そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。 当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。 日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。 「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」 ──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。 序章まで一挙公開。 翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。 序章 異世界転移【9/2〜】 一章 異世界クラセリア【9/3〜】 二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】 三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】 四章 新生活は異世界で【9/10〜】 五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】 六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】 七章 探索! 並行世界【9/19〜】 95部で第一部完とさせて貰ってます。 ※9/24日まで毎日投稿されます。 ※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。 おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。 勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。 ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。

残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~

日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ― 異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。 強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。 ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる! ―作品について― 完結しました。 全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。

[完]異世界銭湯

三園 七詩
ファンタジー
下町で昔ながらの薪で沸かす銭湯を経営する一家が住んでいた。 しかし近くにスーパー銭湯が出来てから客足が激減…このままでは店を畳むしかない、そう思っていた。 暗い気持ちで目覚め、いつもの習慣のように準備をしようと外に出ると…そこは見慣れた下町ではなく見たことも無い場所に銭湯は建っていた…

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。