ヘタレ勇者の成り上がり~ボッチにハーレムは厳しいです~

Red

文字の大きさ
11 / 32

お約束の急展開……勘弁してください。

しおりを挟む
………はぁ。

俺は家のドアの前で膝を抱えて座り込んでいた。

ミィナに、追い出されたわけじゃないよ?

むしろミィナと顔を合わせるのは気まずい。

ミィナが何を考えて、一緒にお風呂に入ろうと言ってくれたのか、その真意はわからないけど、俺は、その場から逃げ出したのだ。しかも「醤油を買ってくる」なんてベタな言い訳をして。

落ち着いて考えれば、此の世界に醤油はない。いや、何処かにあるのかもしれないが、俺は今まで見たことも聞いたこともない。

「はぁ……」

さて、どうやって家に戻るか。

そんな事を考えていたら、突然あたりが光り輝き、真っ白に包まれる。


『ハーイ、あなたの天使、ラブリー女神ちゃんの登場ですよ。きゃるんっ!』

……いや、天使なのか神なのかはっきりしろよ。

「でも可愛いから許す!」

俺はそう言ってロリ女神ちゃんを抱きしめる。

『いきなりはらめぇ~。No,Touch!よNo,Touch!』

ロリ女神ちゃんはそう言ってするりと抜け出す。

……今どうやって抜けたんだろう?

「で、ロリ女神ちゃんがなんの用だ?」

『あら、現世御利益なんでしょ?敬虔なる下僕に可愛い御姿を見せに来たのよ。どう、可愛いでしょ?』

そう言ってくるりと一回転して見せるロリ女神ちゃん。

フワリと翻るミニのスカート……あ、パンツが見えた。

「ありがたや、ありがたや……」

思わず手を合わせて拝んでしまう。

『そうそう、アンタもよく分かってきたようね。』

俺が拝む姿を見て、上機嫌になるロリ女神ちゃん。

なにか勘違いしているみたいだが、都合はいいので放っておこう。

「ところで、なんでセーラ服?しかもミニ。……可愛いからいいけど。」


『あのね、イケメン勇者が「セーラ服サイコー」って叫んでいたから。でも、これでいいか分からなかったから下僕の意見を聞こうかと思ってね』

……クソッ、やっぱりイケメンかよっ!

まぁ似合ってるし可愛いから許す!

と言うか、セーラー服フェチの勇者?……なんか嫌な予感。

「可愛いが、イケメン勇者に会うのはやめておいた方がいい……気がする。」

『あら、いいのよ襲われたって。イケメンだしぃ、むしろ襲ってぇ、みたいな?』

……クソッ、そのイケメン勇者殺してぇ!

『そんな事よりぃ、ちょっとお願いがあるんだけどぉ。』

「いやな予感しかしないがなんだ?」

『えっとね、あのね、ちょっと魔物退治お願いできないかなぁって。』

「魔物退治だぁ?言っておくが、俺はホーンラビットと互角に戦う男だぜ?そんな俺がちんけな魔物如きと戦っていられるかよ。(訳:ホーンラビットが精一杯です、それより強い魔物なんて、勘弁してください)」

『大丈夫よぉ、あなたなら出来るわ。』

「気休めがお上手で」

『気休めなんかじゃないわよ。あなたにはとっておきのチート能力あげたでしょ。……そのせいで、私あの後嫌みな上司にねちねちと1時間もお説教喰らったんだからぁ、責任取ってよ。』

「お説教って、俺にギフト渡したのが駄目だってか?何だよ、そのクソ上司!」

『あー、うん、ソウダネー。』

あからさまに視線を逸らすロリ女神ちゃん。

「うん、隠し事は無しにしようか?」

俺はロリ女神ちゃんの顔に自分の顔をずいっと近づける。

あと10cmも近づけばキスが出来そうな距離だ。

『ちょ、まっ、ち、近いっ!あと、顔がキモいんですけどっ!』

「うるさいっ!どうせなにか仕出かしたんだろ?で、今回のこともそれに関わってるんだろ?俺に渡したギフトの件なんてオマケなんだろ?正直に言わないと、その手ペロペロするぞ!」

『くッ、童貞のくせに鋭いわねっ。あと、手くらいならいいわよ。』

「童貞ちゃうわっ!……違わないけど。ってかいいのかよっ。」

俺はロリ女神ちゃんの手を取る……柔らかい。そしてちっこい……。

『まぁいいわ。簡単に言えばね、イケメン君の処理能力が低下していてねぇ、そのせいであっちの世界、魔物で溢れそうになってるのよ。』

「それで、俺にそっちに行って手伝えって言いたいのか?」

俺は女神ちゃんの手を握りながら、そう尋ねる。

この手をペロペロ出来るなら、それぐらいなら……

『ううん、そんな負担の掛かることしないよ。』

「だったら俺に何が出来るっていうんだ?」

すると、ロリ女神ちゃんは、さり気なく手を離し、すすっと寄ってきて、俺の腕を取り寄り添ってくる。

……なんだ、このシチュ。

可愛い子が俺の腕を抱きしめるようにギュッと……。
惜しむらくは、腕全体に柔らかさを感じるのだが、起伏による差がないということぐらいか……。

『えっとね、怒らないで聞いてくれゅ?』

上目遣いでそんなふうに言われたら怒れないだろ?
……いや、演技だとはわかってるんだよ?分かってはいるんだけど。

『あのね、オーバーフローした魔物、こっちに流しちゃった。テヘっ。』

……オイ、ちょっとマテ。

『やぁん、怒らないって言った。』

「内容がひどすぎるわ、ボケェっ!」

『私のオ・ネ・ガ・イ……ねっ?』

怒りに震える俺の耳元で、ロリ女神ちゃんが甘い声で囁く。

「お、おう、いや、しかし……。」

『もぅ、しょうがないなぁ、特別だゾ。』

チュッとほっぺたに柔らかな感触が伝わる。

……いまのって………。

「よし、任せておけっ!」

『わ~い。嬉しぃ~(チョロいわね)』

……仕方が無いじゃないか。美少女のキスだぞ?(ほっぺだけど)
それに俺に頼んでくるぐらいだから、大した魔物じゃないだろ。

『じゃぁお願いねぇ。最初の魔物達は1ヶ月後に、アンタがいる村をめがけて移動を始めるわ。』

「わかった……って、ちょっとマテ、「最初の」ってどういうことだよっ!」

『だって、いきなり1万匹の魔物に押し寄せて来られても困るでしょ?だから調整してあげてるの。感謝しなさいよ。』

「あ、あぁ、ありがと…………?」

『あと、変な集団……多分盗賊たちね。そういうのが4日後にアンタの村を襲うわよ。』

「えっ、それはどういう………。」

俺の言葉に耳を貸さず「頑張ってね~」とだけ言って消え去るロリ女神ちゃん。

「ちょ、ま……って、オイぃぃぃ……。」

気づけば、あたりは見慣れた風景に戻っている。

「ちょっと、カズトさん、どうしたの大声上げて。」

扉を開けて出てきたミィナが、茫然としている俺の様子を見て、抱きかかえるようにして家の中へ誘導してくれた。



「えっと、そのね………そんなに、私とお風呂に入るの、嫌だった?」

俺をソファーに座らせ、自分も横に座ったあと、不安げな表情で、申し訳無さそうに言ってくるミィナ。

その声に、俺は、ハッと我に返る。

そういえばその問題もあったんだよ。でも今はそれどころではない。

「今すぐにでも一緒にお風呂に入りたいっ!でも、それどころじゃなくなったんだよぉぉぉっ!」

「何も泣かなくても……。それで、何があったんですか?」

よしよし、と俺を抱きしめ頭を撫でてくれるミィナ。

ホントいい子だよ。これでエッチさせてくれればなぁ……。

俺は、ミィナに甘やかされながら、女神ちゃんに言われたことを話すのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...