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第一章 婚約破棄編
これはどう考えても同じ原因での同じ症状でしょ!?
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「「「「何事だ!」」」」
男達の怒声が響き、いくつもの足音がドタドタと近付いて来る。
けれど構わず、わたしは未だ目の前で呆然と佇んでいる男女に向き直った。
「どうして、こんな事をしたんですか?この女性は死ぬところだったんですよ?」
得体の知れない黄色い魔力がいつ現れてもおかしくない占術館に在って、けれど言わずにはいられなかった。
わたしと同じように、また黄色い魔力に巻き込まれて、命の危機に遭った人間が出たんだから。
ふつふつと怒りが込み上げてくるけど、努めて平静に話しかける。
陰鬱なローブの男と、まだ微かに黄色い魔力を纏ったままの占い師は、それでもこの女性が陥った事態を受け入れられないでいるみたい。
「違う、私たちは女神さまの名のもと、人々に平穏をもたらす手助けをしている。信心する者に害があるはずがない……私たちは民人たちを遍く救う崇高な信念をもって、最高位のお力を分け与えているだけなのだから、害などあるはずがない!」
占い師が気丈にわたしを睨みつける。
ついさっき、この占い師は自分たちのことを『神聖なる力を操る正真正銘の運命の導き手、大神殿主の流れを汲む者』だって言っていた。そしてこれまでの反応を見れば本当に、人助けだと思って黄色い魔力をまき散らしていたということなんだろう。けど、人助けをしようとしている人の気持ちを踏みにじる事になるかもしれないけれど、わたし以外への被害を目の当たりにした今、黙っている事なんてできないわ。
「わたし、占術館と同じ魔力を使った人たちのせいで殺されかけたの。だから、あなたたちを見極めに来たのよ」
「え……」
2人は「殺されるなんてそんな」「信じられない」と、まだ信じられないものを見る目でわたしを呆然と見詰めながら呟き続ける。
「どうした!騒ぎの原因はその娘だな!」
ついに怒声を上げ、足音を立てていた一団が、狭い廊下を塞ぐように現れた。
新しく集まった人たちは、占術館案内役と同じ紺色のローブを纏った人の他、白いローブを纏った人もいる。2種類のローブを見てわたしはようやく彼らが何者なのか思い出すことができた。占術館案内役が着ている、あの紺色のローブは神殿に仕える最下位の位を持つ「神官」が纏う服だった。参拝者の整理とか、下働きもする見習いの男性は「神官」、女性は「巫女」と呼ばれるはずだ。少しでも魔力を使える人は一つ位が上がって白いローブを纏う「禰宜」になるんだって学園で習ったわ。実際に見たことは無かったけど、資料集の絵は覚えているもの。だって神頼みなんて実利の無い場所にわざわざ行ったりしないから。
神官と禰宜たちから成るローブ軍団は、わたしを取り囲み、揃って細長い錫杖をこちらへ向けて威嚇してくる。錫杖の先端についたリングが、わたしを狙った彼らが動く度にジャラリと耳障りな音を立てる。
えぇぇ―――、わたし悪霊みたいに降伏されちゃうのぉ!?何よ、この立ち位置は。色々巻き込まれるからヒロインなんじゃないのぉ?鬱アニメにしたってこの扱いはないんじゃない?
占い師たち2人は呆然としたまま動かないし、ローブ軍団は、錫杖の先をわたしに向けてじりじり距離を縮めてくるし、しがない商会令嬢のわたしに大した戦闘能力なんて備わっているわけないし、あるのは逃げ足くらいだけど、廊下塞がってるし―――!?
涙目できょろりと周囲を見渡して、取り敢えず占術館へ来てからわたしを護り続けてくれた相棒『ただの扇子』を開いて両手でぐっと握り締める。
距離を詰めてくるローブ軍団からは、ふわふわと薄黄色い魔力が立ち昇っている。
ぞわぞわする気持ち悪さの再来だ!
「大神殿主の崇高なる思いを踏みにじる怨敵め!神妙に致せぃ!」
今度は『怨敵』?最近『魔王』とか言われたり散々じゃない?ただの半分平民な男爵令嬢ですってば。それでもって、大人しく薄黄色いあなたたちに近付く気は一切ありませんから!
取り敢えず、ゾワゾワ気味の悪い『薄黄色』どっか行ってぇぇ―――!!
ローブ軍団が四方から一斉に踏み出して距離を詰め、わたしに向かって錫杖を鋭く突き出す。
彼らの接近に伴って嫌悪感も一気に増す。
「いやぁぁ―――!気持ち悪――――いっっ」
ぶわんっと、開いた扇を持った手を伸ばし、身体ごと大きく一周回ってあちこちから来る気持ちの悪さを振り払おうと扇ぐ・扇ぐ・扇ぐ!
そして、彼らから立ち上る靄が消える・消える・消える。
「ぐあっ!何だこいつは、妙な技を使うぞ!?」
あちらはあちらで、身体に纏わりついた薄黄色い魔力が消えると嫌悪感を覚えるみたいだ。うん、気が合わないねっ!だからもぉ勘弁してよぉ。
逃げ道はないし、やけくそで扇を構えて独楽の様に回り続ける。
だめだぁ!目が回ってきたぁ~~~。
「なにやってんの―――!君には危機感ってものが無いわけ?」
そこでようやく聞きなれた声が響いた。
ハディスの赤い髪とオルフェンズの白銀の髪が、ローブ軍団の壁の向こう側に現れ、こちらからはっきりとは見えないけれど、金属同士が打ち合う音や、なにやら鈍い音が混ざり、薄黄色い魔力に毒された白と紺のローブ姿の男たちが次々に倒れて行く。
程なく、周囲を埋め尽くしていた錫杖を持った神官と禰宜たちは残らず床に転がり、息一つ切らしていない赤と白銀が目の前に現れた。
「よかったぁ~~~、もう少し回ってたら・うぷ・吐くところ……でしたぁ」
駆け付けてくれた2人の姿に安堵が沸き上がったのか、へたりと膝から力が抜ける。いや?目が回ってるだけかも……。
「桜の君は悍ましき鬱金の迷霧を、清廉なる舞踏がもたらす光芒で散らすとは……やはりあなたは興味深い」
薄い笑みを浮かべたオルフェンズが、短剣を鞘に戻す。
って、ちょっと!まさかこの倒れている人たち事切れて倒れているんじゃ。
ひゅぅっと息を飲むと、ハディスがわたしの頭に手を伸ばして、軽く2度ぽんぽんと叩く。
「殺してないよー。僕も彼もね」
だから安心して、とにこりと笑う。
「よかっ……」
た・を言うことは出来なかった。
倒れ伏していた神官と禰宜たちが続々と立ち上がって来たのだ。
しかも口々になにかぶつぶつ呟いている。「私たちは大神殿主の理想を叶えるため尽くす者也。――こんな者どもなど何でもない。……私は大神殿主のためにまだ立ち上がれる。……大神殿主のため。……まだやれる。……まだまだ」などと、虚ろな表情で呟き続ける。
こんな人を、わたしはつい先日ラシン伯爵邸で見たばかりだ。
そう、あの薄黄色い魔力に取りつかれたアイリーシャの侍女と同じだ。
彼らも黄色い魔力に覆われていたし、これはどう考えても同じ原因での同じ症状でしょ!?
のろのろと立ち上がり近付いて来るローブの男たちに、ハディスは軽く舌打ちして向き直り、オルフェンズは冷ややかな視線を送る。
「どう見ても、戦闘続行不可能な人たちなんだけどねー」
言いながら、鞘に入ったままの長剣を構えて軽やかにローブの男の間を駆け抜けて行く。ハディスとすれ違った神官や禰宜は、攻撃の一手を入れる事すら出来ずに、また床に倒れ伏してゆく。
オルフェンズは、ここへ来て急に傍観を決め込んだのか、微かに口元に笑みを乗せて、わたしの傍にじっと佇んでいる。
よたり……と、身体を傾がせながらローブの男たちがまた立ち上がって行く。
やっぱり、目つきは虚ろで、口元は大神殿主を崇める言葉をぶつぶつと紡ぎ続けている。
「ひっ……」
既に、わたしに立ち向かう気力を無くして、呆然と座り込んでいた占い師の女が、紺のローブの男と身を寄せ合って息を呑む。
倒しても倒しても起き上がってくるローブ軍団のその姿は不気味で、どこかで見た動く死体映画を思い起こさせられた。
男達の怒声が響き、いくつもの足音がドタドタと近付いて来る。
けれど構わず、わたしは未だ目の前で呆然と佇んでいる男女に向き直った。
「どうして、こんな事をしたんですか?この女性は死ぬところだったんですよ?」
得体の知れない黄色い魔力がいつ現れてもおかしくない占術館に在って、けれど言わずにはいられなかった。
わたしと同じように、また黄色い魔力に巻き込まれて、命の危機に遭った人間が出たんだから。
ふつふつと怒りが込み上げてくるけど、努めて平静に話しかける。
陰鬱なローブの男と、まだ微かに黄色い魔力を纏ったままの占い師は、それでもこの女性が陥った事態を受け入れられないでいるみたい。
「違う、私たちは女神さまの名のもと、人々に平穏をもたらす手助けをしている。信心する者に害があるはずがない……私たちは民人たちを遍く救う崇高な信念をもって、最高位のお力を分け与えているだけなのだから、害などあるはずがない!」
占い師が気丈にわたしを睨みつける。
ついさっき、この占い師は自分たちのことを『神聖なる力を操る正真正銘の運命の導き手、大神殿主の流れを汲む者』だって言っていた。そしてこれまでの反応を見れば本当に、人助けだと思って黄色い魔力をまき散らしていたということなんだろう。けど、人助けをしようとしている人の気持ちを踏みにじる事になるかもしれないけれど、わたし以外への被害を目の当たりにした今、黙っている事なんてできないわ。
「わたし、占術館と同じ魔力を使った人たちのせいで殺されかけたの。だから、あなたたちを見極めに来たのよ」
「え……」
2人は「殺されるなんてそんな」「信じられない」と、まだ信じられないものを見る目でわたしを呆然と見詰めながら呟き続ける。
「どうした!騒ぎの原因はその娘だな!」
ついに怒声を上げ、足音を立てていた一団が、狭い廊下を塞ぐように現れた。
新しく集まった人たちは、占術館案内役と同じ紺色のローブを纏った人の他、白いローブを纏った人もいる。2種類のローブを見てわたしはようやく彼らが何者なのか思い出すことができた。占術館案内役が着ている、あの紺色のローブは神殿に仕える最下位の位を持つ「神官」が纏う服だった。参拝者の整理とか、下働きもする見習いの男性は「神官」、女性は「巫女」と呼ばれるはずだ。少しでも魔力を使える人は一つ位が上がって白いローブを纏う「禰宜」になるんだって学園で習ったわ。実際に見たことは無かったけど、資料集の絵は覚えているもの。だって神頼みなんて実利の無い場所にわざわざ行ったりしないから。
神官と禰宜たちから成るローブ軍団は、わたしを取り囲み、揃って細長い錫杖をこちらへ向けて威嚇してくる。錫杖の先端についたリングが、わたしを狙った彼らが動く度にジャラリと耳障りな音を立てる。
えぇぇ―――、わたし悪霊みたいに降伏されちゃうのぉ!?何よ、この立ち位置は。色々巻き込まれるからヒロインなんじゃないのぉ?鬱アニメにしたってこの扱いはないんじゃない?
占い師たち2人は呆然としたまま動かないし、ローブ軍団は、錫杖の先をわたしに向けてじりじり距離を縮めてくるし、しがない商会令嬢のわたしに大した戦闘能力なんて備わっているわけないし、あるのは逃げ足くらいだけど、廊下塞がってるし―――!?
涙目できょろりと周囲を見渡して、取り敢えず占術館へ来てからわたしを護り続けてくれた相棒『ただの扇子』を開いて両手でぐっと握り締める。
距離を詰めてくるローブ軍団からは、ふわふわと薄黄色い魔力が立ち昇っている。
ぞわぞわする気持ち悪さの再来だ!
「大神殿主の崇高なる思いを踏みにじる怨敵め!神妙に致せぃ!」
今度は『怨敵』?最近『魔王』とか言われたり散々じゃない?ただの半分平民な男爵令嬢ですってば。それでもって、大人しく薄黄色いあなたたちに近付く気は一切ありませんから!
取り敢えず、ゾワゾワ気味の悪い『薄黄色』どっか行ってぇぇ―――!!
ローブ軍団が四方から一斉に踏み出して距離を詰め、わたしに向かって錫杖を鋭く突き出す。
彼らの接近に伴って嫌悪感も一気に増す。
「いやぁぁ―――!気持ち悪――――いっっ」
ぶわんっと、開いた扇を持った手を伸ばし、身体ごと大きく一周回ってあちこちから来る気持ちの悪さを振り払おうと扇ぐ・扇ぐ・扇ぐ!
そして、彼らから立ち上る靄が消える・消える・消える。
「ぐあっ!何だこいつは、妙な技を使うぞ!?」
あちらはあちらで、身体に纏わりついた薄黄色い魔力が消えると嫌悪感を覚えるみたいだ。うん、気が合わないねっ!だからもぉ勘弁してよぉ。
逃げ道はないし、やけくそで扇を構えて独楽の様に回り続ける。
だめだぁ!目が回ってきたぁ~~~。
「なにやってんの―――!君には危機感ってものが無いわけ?」
そこでようやく聞きなれた声が響いた。
ハディスの赤い髪とオルフェンズの白銀の髪が、ローブ軍団の壁の向こう側に現れ、こちらからはっきりとは見えないけれど、金属同士が打ち合う音や、なにやら鈍い音が混ざり、薄黄色い魔力に毒された白と紺のローブ姿の男たちが次々に倒れて行く。
程なく、周囲を埋め尽くしていた錫杖を持った神官と禰宜たちは残らず床に転がり、息一つ切らしていない赤と白銀が目の前に現れた。
「よかったぁ~~~、もう少し回ってたら・うぷ・吐くところ……でしたぁ」
駆け付けてくれた2人の姿に安堵が沸き上がったのか、へたりと膝から力が抜ける。いや?目が回ってるだけかも……。
「桜の君は悍ましき鬱金の迷霧を、清廉なる舞踏がもたらす光芒で散らすとは……やはりあなたは興味深い」
薄い笑みを浮かべたオルフェンズが、短剣を鞘に戻す。
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「殺してないよー。僕も彼もね」
だから安心して、とにこりと笑う。
「よかっ……」
た・を言うことは出来なかった。
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彼らも黄色い魔力に覆われていたし、これはどう考えても同じ原因での同じ症状でしょ!?
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「どう見ても、戦闘続行不可能な人たちなんだけどねー」
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