46 / 385
第一章 婚約破棄編
いや、見たいんだ、わたしは!
しおりを挟む
黄色い蛇型にバリエーション展開を果たした『魔力』。それを体に纏わりつかせたムルキャンは、警邏隊に囲まれながらも口元に笑みを浮かべて指揮者のように両手を振る。すると蛇を象った魔力もその動きに呼応して、大振りの枝の様な物を掴んだまま、ぐるぐると蜷局をまいたり上下に揺れたりと自在に動く。
美女なら煽情的だったかもしれないけれど、残念ながらグレーの長髪のおじさんだ。さらに、殆どの人には黄色い蛇は見えていないので、まるで空中に浮かべた大枝を操る奇術師みたいに映っているんだろう。
ひと際鋭くムルキャンが腕を振る。
ばふ・
「うぷ!」
ボスッ
またまた『大ネズミの腹』『わたしのヨロケ』『大きすぎる真珠の地面めり込み』の3コンボが決まる。
「ふぅんむむむぅぅ、面妖な術を使うお前が居なければぁ。王都の犬なんぞにこの神聖な神殿の地を踏ませることなど無かったものおぉぉ!」
黄色い蛇の握る大振りの枝には、赤ん坊の握り拳ほどの大きさの、白く光る真珠がたわわに連なる。さっきから地面にめり込んでいるのはその真珠で、どうやらムルキャンが魔力で黄色い蛇を使って投擲している――らしい。どう云うわけか決定的瞬間は大ネズミの腹に塞がれて、今のところ目にすることは出来ていない。
「さぁさぁさぁぁ!この神殿に密かに持っていた神器『玉の枝』を手にした私は百人力だぁぁ!我が女神に仇なす怨敵どもめ、矮小なるお前達に尊き女神の無慈悲なる沙汰を、思い知らせてやるわぁぁぁ!!」
ざわりと、嫌な感覚が肌中を駆け巡る。咄嗟に扇を取り出して、気持ちの悪い魔力が向かって来る方へ扇を大きく振る。相変わらずわたしの視界は大ネズミの腹の緋色一色だけれど。
ヒュッと、わたしのすぐ傍で何かを振る音がする。
『ガキン』ボスッ『ガンッ』ボスッ『ガガン』ボスッボスッ『ガンッ』ボスッ
音が連続した後、ようやく大ネズミが頭の上に戻ってくれた。
カチンと、ハディスが腰に下げた鞘へ剣を戻す。
「凄いです!ハディス様!」
顔を高揚させ、キラキラした目でヘリオスがハディスに駆け寄る。そしてついでのように「お姉さまも扇の風?で枝を落とさせたんですよね、凄いです」と微妙な誉め言葉を向けてくる。
多分、さっきのガンガンと聞こえた音はハディスが剣でムルキャンの投擲した真珠を叩き落していたものなんだとは思う。見えてないから断言はできないけどね!ムルキャンはどうなってるのかなって確認すれば、黄色い蛇は消え失せて、神器『玉の枝』と呼ばれた大枝が地面に転がっている。その枝からは幾つもの真珠が消えて、無残な状態だ。
この状況から推測するに、わたしの扇は蛇の形をとった魔力を消すことに成功した……のよね!?
「えぇ?うそでしょ!決定的瞬間、全部見れてないじゃない!?」
わたしも見たかった!ハディスの剣捌きとか。ムルキャンの蛇を消したところはどうでもいいけど、ハディスの方は見たかったわよ!!けど、そのためには多分、この頭の上の子がまたやらかしそうな気がする。助けてくれてはいるような気はするんだけどぉぉ。
「大禰宜殿!今度こそお縄についていただく!」
警邏隊長の凛と通る声が響く。
あ、そうだった!捕物の最中だったんだよね。
「ふんぬぬぬぅぅぅ、誰がお前たちなどにぃぃぃ」
ムルキャンが両手を大きく広げ、神殿の奥に向かって念じる素振りをみせると、大きな黄色い光の塊がこちらに向かってふわりと飛び上がるのが見える。沸き上がる嫌悪感に、思わず扇を構えた。
「駄目だよ。お前に私の魔力は使わせないよ」
臨戦態勢で緊張感を漲らせるわたしの気を削ぐ、気怠い声が響く。背後から聞こえてきたその声は、黄髪長身の男のものだ。つまりムルキャンが使おうとした魔力を「私の魔力」って言うこの男が、黄色い魔力の持ち主であり、大神殿主ってことね。と、頭では理解する。でも、心底面倒臭そうな態度を崩さないこの男が、そんな凄い人間だって認めたくない自分がいる。
そんなわたしの気持ちを更に煽ろうとでも言うのか、声を発した当人は欠伸でもしそうなゆったりとした様子で壁にもたれ掛かってるし……。代わりに片眼鏡が上空へぐっと両手を伸ばして何かをやろうとしている。
「ふぬぬぬぬうぅぅ」
ムルキャンが、歯を食い縛りながら片眼鏡と同じように両手を黄色い光に向けるけど、その光は静かに元現れた方向へ逆戻りして行く。
どうやら、黄色い魔力の塊を、「引き寄せたい」ムルキャンと、「押し戻したい」片眼鏡の静かな戦いが繰り広げられていたみたい。勝者は、押し戻した片眼鏡の方だ。
気持ち悪さが薄れてこれで大丈夫、と思ったところでまたザワリとした悪寒がやって来た。
理由を探してあちこちへ視線を向けていると、カシャンと何か軽いものを投げ捨てる音がムルキャンの方から聞こえる。
「わぁーお、水も滴る……」
「その先は、同意しかねますからね」
愉しそうに茶化すハディスに胡乱な目を向けてしまうけど、それは許してほしい。だって、わたしたちが目にしているのは、いつかのメルセンツが飲もうとしていたのと同じ「小さな容器」の中身を被って黄色く光る液体を滴らせるムルキャンだったんだから。彼の足元には、投げ捨てられた容器が転がっている。て言うか、飲まなくても浴びるだけで良かったのね。
液体が放つ黄色い光は瞬時にムルキャンに吸い込まれ、再び黄色い蛇が出現してうねうねと動き出す。蛇は地面に転がる真珠の付いた枝を拾い上げ、右に左にと大きく振り回して、周囲を取り囲んでいる警邏隊を威嚇する。
蛇はさらに枝分かれして、怯えた表情の警邏隊員に伸びて行き、次々に巻き付き始めた。襲われた隊員は、締め上げられた様子もないのに蒼白になって手にした捕縛用の刺股を取り落とし、がくりと地面に膝をついてしまう。
「ほっほっほっほ、ほぉぉ――ぅ、女神の加護を与る私の力を思い知るがいい!」
徐々に蛇に巻き付かれ、戦意喪失とばかりに無力化される警邏隊員が増えてゆく。それに伴ってムルキャンの機嫌は鰻登りでさっきから耳障りな高笑いが止まらない。わたしも加勢できないか様子を伺うけれど、こちらを警戒してか、真珠の枝はこちらに向けたままで、警邏隊員を蹂躙してゆく。
これは、見ていられない。
いや、見たいんだ、わたしは!
「ハディス様!」
「なに?」
「わたしっ、また扇で仰ぐので、真珠が来たらまたさっきのやってもらえますか!?」
アンコールプリーズ!と、扇を握ったまま両手を胸の前で組んで勢い込んで告げると、ハディスが目を丸くする。ヘリオスは「ちょっとお姉さま!」と止めるような言葉を使いつつ、期待に満ちた目をチラチラハディスに向けている。
「馬鹿か、お前は。ラシン伯爵家の家宝をこれ以上使わせるな」
ひんやりとした、聞いたことのない声が背後から響いた。
美女なら煽情的だったかもしれないけれど、残念ながらグレーの長髪のおじさんだ。さらに、殆どの人には黄色い蛇は見えていないので、まるで空中に浮かべた大枝を操る奇術師みたいに映っているんだろう。
ひと際鋭くムルキャンが腕を振る。
ばふ・
「うぷ!」
ボスッ
またまた『大ネズミの腹』『わたしのヨロケ』『大きすぎる真珠の地面めり込み』の3コンボが決まる。
「ふぅんむむむぅぅ、面妖な術を使うお前が居なければぁ。王都の犬なんぞにこの神聖な神殿の地を踏ませることなど無かったものおぉぉ!」
黄色い蛇の握る大振りの枝には、赤ん坊の握り拳ほどの大きさの、白く光る真珠がたわわに連なる。さっきから地面にめり込んでいるのはその真珠で、どうやらムルキャンが魔力で黄色い蛇を使って投擲している――らしい。どう云うわけか決定的瞬間は大ネズミの腹に塞がれて、今のところ目にすることは出来ていない。
「さぁさぁさぁぁ!この神殿に密かに持っていた神器『玉の枝』を手にした私は百人力だぁぁ!我が女神に仇なす怨敵どもめ、矮小なるお前達に尊き女神の無慈悲なる沙汰を、思い知らせてやるわぁぁぁ!!」
ざわりと、嫌な感覚が肌中を駆け巡る。咄嗟に扇を取り出して、気持ちの悪い魔力が向かって来る方へ扇を大きく振る。相変わらずわたしの視界は大ネズミの腹の緋色一色だけれど。
ヒュッと、わたしのすぐ傍で何かを振る音がする。
『ガキン』ボスッ『ガンッ』ボスッ『ガガン』ボスッボスッ『ガンッ』ボスッ
音が連続した後、ようやく大ネズミが頭の上に戻ってくれた。
カチンと、ハディスが腰に下げた鞘へ剣を戻す。
「凄いです!ハディス様!」
顔を高揚させ、キラキラした目でヘリオスがハディスに駆け寄る。そしてついでのように「お姉さまも扇の風?で枝を落とさせたんですよね、凄いです」と微妙な誉め言葉を向けてくる。
多分、さっきのガンガンと聞こえた音はハディスが剣でムルキャンの投擲した真珠を叩き落していたものなんだとは思う。見えてないから断言はできないけどね!ムルキャンはどうなってるのかなって確認すれば、黄色い蛇は消え失せて、神器『玉の枝』と呼ばれた大枝が地面に転がっている。その枝からは幾つもの真珠が消えて、無残な状態だ。
この状況から推測するに、わたしの扇は蛇の形をとった魔力を消すことに成功した……のよね!?
「えぇ?うそでしょ!決定的瞬間、全部見れてないじゃない!?」
わたしも見たかった!ハディスの剣捌きとか。ムルキャンの蛇を消したところはどうでもいいけど、ハディスの方は見たかったわよ!!けど、そのためには多分、この頭の上の子がまたやらかしそうな気がする。助けてくれてはいるような気はするんだけどぉぉ。
「大禰宜殿!今度こそお縄についていただく!」
警邏隊長の凛と通る声が響く。
あ、そうだった!捕物の最中だったんだよね。
「ふんぬぬぬぅぅぅ、誰がお前たちなどにぃぃぃ」
ムルキャンが両手を大きく広げ、神殿の奥に向かって念じる素振りをみせると、大きな黄色い光の塊がこちらに向かってふわりと飛び上がるのが見える。沸き上がる嫌悪感に、思わず扇を構えた。
「駄目だよ。お前に私の魔力は使わせないよ」
臨戦態勢で緊張感を漲らせるわたしの気を削ぐ、気怠い声が響く。背後から聞こえてきたその声は、黄髪長身の男のものだ。つまりムルキャンが使おうとした魔力を「私の魔力」って言うこの男が、黄色い魔力の持ち主であり、大神殿主ってことね。と、頭では理解する。でも、心底面倒臭そうな態度を崩さないこの男が、そんな凄い人間だって認めたくない自分がいる。
そんなわたしの気持ちを更に煽ろうとでも言うのか、声を発した当人は欠伸でもしそうなゆったりとした様子で壁にもたれ掛かってるし……。代わりに片眼鏡が上空へぐっと両手を伸ばして何かをやろうとしている。
「ふぬぬぬぬうぅぅ」
ムルキャンが、歯を食い縛りながら片眼鏡と同じように両手を黄色い光に向けるけど、その光は静かに元現れた方向へ逆戻りして行く。
どうやら、黄色い魔力の塊を、「引き寄せたい」ムルキャンと、「押し戻したい」片眼鏡の静かな戦いが繰り広げられていたみたい。勝者は、押し戻した片眼鏡の方だ。
気持ち悪さが薄れてこれで大丈夫、と思ったところでまたザワリとした悪寒がやって来た。
理由を探してあちこちへ視線を向けていると、カシャンと何か軽いものを投げ捨てる音がムルキャンの方から聞こえる。
「わぁーお、水も滴る……」
「その先は、同意しかねますからね」
愉しそうに茶化すハディスに胡乱な目を向けてしまうけど、それは許してほしい。だって、わたしたちが目にしているのは、いつかのメルセンツが飲もうとしていたのと同じ「小さな容器」の中身を被って黄色く光る液体を滴らせるムルキャンだったんだから。彼の足元には、投げ捨てられた容器が転がっている。て言うか、飲まなくても浴びるだけで良かったのね。
液体が放つ黄色い光は瞬時にムルキャンに吸い込まれ、再び黄色い蛇が出現してうねうねと動き出す。蛇は地面に転がる真珠の付いた枝を拾い上げ、右に左にと大きく振り回して、周囲を取り囲んでいる警邏隊を威嚇する。
蛇はさらに枝分かれして、怯えた表情の警邏隊員に伸びて行き、次々に巻き付き始めた。襲われた隊員は、締め上げられた様子もないのに蒼白になって手にした捕縛用の刺股を取り落とし、がくりと地面に膝をついてしまう。
「ほっほっほっほ、ほぉぉ――ぅ、女神の加護を与る私の力を思い知るがいい!」
徐々に蛇に巻き付かれ、戦意喪失とばかりに無力化される警邏隊員が増えてゆく。それに伴ってムルキャンの機嫌は鰻登りでさっきから耳障りな高笑いが止まらない。わたしも加勢できないか様子を伺うけれど、こちらを警戒してか、真珠の枝はこちらに向けたままで、警邏隊員を蹂躙してゆく。
これは、見ていられない。
いや、見たいんだ、わたしは!
「ハディス様!」
「なに?」
「わたしっ、また扇で仰ぐので、真珠が来たらまたさっきのやってもらえますか!?」
アンコールプリーズ!と、扇を握ったまま両手を胸の前で組んで勢い込んで告げると、ハディスが目を丸くする。ヘリオスは「ちょっとお姉さま!」と止めるような言葉を使いつつ、期待に満ちた目をチラチラハディスに向けている。
「馬鹿か、お前は。ラシン伯爵家の家宝をこれ以上使わせるな」
ひんやりとした、聞いたことのない声が背後から響いた。
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
猫に転生したらご主人様に溺愛されるようになりました
あべ鈴峰
恋愛
気がつけば 異世界転生。
どんな風に生まれ変わったのかと期待したのに なぜか猫に転生。 人間でなかったのは残念だが、それでも構わないと気持ちを切り替えて猫ライフを満喫しようとした。しかし、転生先は森の中、食べ物も満足に食べてず、寂しさと飢えでなげやりに なって居るところに 物音が。
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる