ある女の異世界での活躍

報酬

2日後、私達は報酬を受け取りにギルドに来ていた。

「こんちわ～。サーシャさんかガンツさんいます？」
入ってすぐ2人の事を聞くと受付にいた女性が対応してくれた。

「お待ちしてました。ミチル様、カイ様。…エカトル様ですね？初めまして、私、この街のギルド受付兼この度お二方の専任受付になりました。ハルマイと言います。よろしくお願いします。……それではご案内します」


え？専任？聞いてないよ？？
プチ混乱しながら先を歩くハルマイさんの後を追い、二階へと向かった。











いつもの様にギルドマスターの部屋の前に着くと嫌な空気が部屋から滲み出ていた。
ハルマイさんはハルマイさんでそそくさと逃げた。
最後に不吉な事を言って………

「……では、私の案内はここまでです。…………ご武運を…死なないでくださいね」
「「「え？」」」

私達はただ立ち去るハルマイさんの心底心配している顔を見るだけだった。





………それから１０分は経っただろうか……時間が経つたび入りたくない気持ちが膨れ上がる。
「……よし…入るよ。2人とも」
「………全力で逃げたいけど頑張る」
「僕はミチルさんと共に！」
私が鼓舞する様に言うと涙を浮かべ震えながらエカトルが言い、軍人の敬礼をしながら海が返事を返してきた。

ドアをノックし、返事を待つ。
コンコンコン
「………ミチルです。報酬を受け取りに来ました」


し～んとした静寂が少しした後、中からサーシャさんの声が聞こえた。
「……よく、来たね。お入り」
中から聞こえたサーシャさんの声は何処となく怖い物が感じられ私は息を飲み、2人とアイコンタクトをして、ドアを開けた。

「………、ゴクリ。…失礼します」












………………そして、私達は後悔した。この扉は開けてはいけなかった………