ある女の異世界での活躍

武器………屋？

 
外装がお菓子の家にしかみえない武器屋は内装もお菓子の家でした……… 


「「………」」
「おら、そこ座んな。茶ぁくらいだしてやらぁ」
きっとドワーフとか言う種族なのだろう。小人さんに言われるがままに入った武器屋は内装もお菓子の家で椅子は普通だけど机は板チョコの様な歪な形をしていた。

あ…でもちゃんと机として表面は均一だった。

「おら、茶だ。飲んでさっさとどんなのがいいか言いやがれ」

…………出された茶器はカボチャのカップ………中身は………
「……抹茶？」
味が抹茶の様でぽそりと声に出たのを小人さんが聞こえたらしくなんかテンションが上がってた。
「おぉ！？オメェこの茶の良さがわかるんか？苦味の中に甘さがあって最高だろ！今まで飲んだやつらはすぐに吐き出しやがって、茶の良さがわからねぇクズばっかでよ！茶の良さがわからねぇクズに武器の何たるかがわかってたまるかってんだ！その点、ねぇちゃん達なら俺の最高の武器を渡しても文句ねぇ！……で、ねぇちゃん達はどんな武器をお望みだぁ？」




……この世界の人々はテンションのアップダウンが激しすぎると内心思いつつ自分の欲しい武器を言った。

「……え～、私はカタナと言われる武器が欲しいです。なかったら片刃の剣でもいいです」
「え、えっと。僕は武器と言うより杖がいいです」
海は魔法職だから杖装備なのはいいけど短剣くらいもたせとくべきかなと思い海を指差して小人さんに伝える。

「こいつには杖以外に短剣えお見繕ってください。あ、棍もなんかいいのあればお願いします。お金はギルドマスターのガンツさんが払うので気にしなくていいです。最高のものをお願いします」
小人さんは私達の要望を聞くとしばらく考え席をたった。
「……ちと、待ってな」














………小人さんが席を立ち、暫くすぎた時、海が小言で話しかけてきた。
「…遅いですね。小人さん」
「そうだね。いい武器手に入るといいけど…」
「そうだ。師匠。棍は何に使うんです？」

…この馬鹿は…と思いつつ海を睨みつけ両耳を思いっきり引っ張ってあげた。
「痛！痛いです。師匠！」
「このおバカさんは今まで何の修行をしてきたんでしょうねぇ～。修行に終わりはないんだよぉ～」
「痛たた。本当に痛いです。ちぎれちゃいます！ごめんなさい師匠ぉ」
「次の段階に必要だから頼んだけどまだまだ、"掌"の修行でいいか」
「！！。し…」
海の耳を引っ張るのをやめ、これからの修行のスケジュールを考え直そうと考え始めると海が何か言いかけるがちょうど小人さんが戻ってきた。



「…待たせたな。カタナつぅうのはねぇが片刃のでいいのを何本か出した。こっち来てくれ」
小人さんにいる店の奥へと向かい、自分の欲しい武器がある事を願った。