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歩く時計
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道の端に、時計が落ちていました。
その時計は、ほんの少しずつ、ゆっくりと、時計なのに、時間を気にせずゆっくりと針が進んでいました。その道を通りかかる人はみんなその時計を通り過ぎ、まるで見えていないかのように歩いていってしまいました。
ある日、その道を歩いていた、女の人がその時計に気づいて、目を向けました。
「あら、こんなところに時計が。時計を落とすだなんて、娘達に見せてみようかしら。」
女の人は時計を持ち、家に帰りました。
女の人は家に着くと、子供たちにこう言いました。
「アリア、ルーク。時計を拾ってきたわ。どうかしら?」
すると子供たちはその時計が不思議だと思ったようで、
「ねぇ、お母さん、この時計、なんだか不思議ね。」
「そうだね。部屋に持って言ってみてもいい?」
お母さんはこんなに興味を持ってくれるとは思っていなかったので、凄く嬉しい気持ちになりました。
「えぇ。もちろんいいわよ。だけど、壊さないようにね。」
「「はーい。」」
子供たちはすぐ部屋に持っていきました。
「ねぇ、ルーク。この時計はなんだか時計じゃないみたいよ。」
「確かにそうだね。動くのが遅い。」
その時計はだんだんと針が動かなくなってきていました。
チク……タク…チク…………タク……………
アリアはさっきよりも不思議に思いました。
「ねぇ、この時計歩いてない?」
「え?歩いてる?」
ルークはアリアの言ったことが分からず、ほわほわしていました。アリアはルークに分かってもらおうと思い、こう言いました。
「えっとね、この、チクタクっていう音がね、人が歩いてる靴の音にそっくりだなって思ったの。」
ルークは時計の音に耳を澄まして、聞いてみました。
チク………タク……チク………タク……………
「本当だ。」
アリアはその時計の歩く音が楽しくて、遊びたくなりました。
「ねぇ、ルーク。」
「なんだい?」
「この時計の音に合わせて、歩いてみましょう!」
「いいね。」
チク………タク…………チク……タク……………
コツ………コツ…………コツ……コツ……………
アリアは、コソッとこう言いました。
「ピッタリね。私たち。時計と一緒に歩いてるわ。」
「そうだね。時計と歩いてるよ!」
時計のいつ動くか分からない、その音に耳を澄ませながら、2人はずっと時計と歩いていました。
やがて、2人は歩き疲れ、座った後。時計の音がだんだんさっきよりももっと、遅くなってきました。2人は時計が壊れてしまうと思い、急いでお母さんに見せました。
「お母さん!時計が壊れそうよ。」
「あら、本当だわ。でも私は時計を直してあげることが出来ないの。」
「どうしたらいいの?」
「この時計はね、もう、ずっと動いてきたのよ。」
「そうなの?」
「そうよ。時計はね、あなた達が生まれる前、もしかしたら、お母さんが生まれる前かもしれないわ、けどその間ずっとチクタクと動いてきたの。」
「じゃあ、時計は疲れたのかな?」
「どうして?」
「だって僕たちね、さっき時計の音に合わせて歩いてたんだ。そうしたら、歩き疲れちゃったから。」
「そうだわ。時計よりも先に疲れてしまったわ。」
「そうだったの。じゃあ、時計も疲れたのかもしれないわね。ずっと前から歩いていたんですもの。」
「そうだね。」
「きっとそうだわ。」
「じゃあ、時計も、寝る時間だわ。時計を枕の横に置いておくから、一緒に寝ましょう。」
「「おやすみなさい。お母さん。」」
アリアとルークはそう言い、ぐっすりと寝てしまいました。
「えぇ、おやすみ、アリア、ルーク。」
お母さんはそう言い、アリアとルークのおでこにキスをしました。
その時計は、ほんの少しずつ、ゆっくりと、時計なのに、時間を気にせずゆっくりと針が進んでいました。その道を通りかかる人はみんなその時計を通り過ぎ、まるで見えていないかのように歩いていってしまいました。
ある日、その道を歩いていた、女の人がその時計に気づいて、目を向けました。
「あら、こんなところに時計が。時計を落とすだなんて、娘達に見せてみようかしら。」
女の人は時計を持ち、家に帰りました。
女の人は家に着くと、子供たちにこう言いました。
「アリア、ルーク。時計を拾ってきたわ。どうかしら?」
すると子供たちはその時計が不思議だと思ったようで、
「ねぇ、お母さん、この時計、なんだか不思議ね。」
「そうだね。部屋に持って言ってみてもいい?」
お母さんはこんなに興味を持ってくれるとは思っていなかったので、凄く嬉しい気持ちになりました。
「えぇ。もちろんいいわよ。だけど、壊さないようにね。」
「「はーい。」」
子供たちはすぐ部屋に持っていきました。
「ねぇ、ルーク。この時計はなんだか時計じゃないみたいよ。」
「確かにそうだね。動くのが遅い。」
その時計はだんだんと針が動かなくなってきていました。
チク……タク…チク…………タク……………
アリアはさっきよりも不思議に思いました。
「ねぇ、この時計歩いてない?」
「え?歩いてる?」
ルークはアリアの言ったことが分からず、ほわほわしていました。アリアはルークに分かってもらおうと思い、こう言いました。
「えっとね、この、チクタクっていう音がね、人が歩いてる靴の音にそっくりだなって思ったの。」
ルークは時計の音に耳を澄まして、聞いてみました。
チク………タク……チク………タク……………
「本当だ。」
アリアはその時計の歩く音が楽しくて、遊びたくなりました。
「ねぇ、ルーク。」
「なんだい?」
「この時計の音に合わせて、歩いてみましょう!」
「いいね。」
チク………タク…………チク……タク……………
コツ………コツ…………コツ……コツ……………
アリアは、コソッとこう言いました。
「ピッタリね。私たち。時計と一緒に歩いてるわ。」
「そうだね。時計と歩いてるよ!」
時計のいつ動くか分からない、その音に耳を澄ませながら、2人はずっと時計と歩いていました。
やがて、2人は歩き疲れ、座った後。時計の音がだんだんさっきよりももっと、遅くなってきました。2人は時計が壊れてしまうと思い、急いでお母さんに見せました。
「お母さん!時計が壊れそうよ。」
「あら、本当だわ。でも私は時計を直してあげることが出来ないの。」
「どうしたらいいの?」
「この時計はね、もう、ずっと動いてきたのよ。」
「そうなの?」
「そうよ。時計はね、あなた達が生まれる前、もしかしたら、お母さんが生まれる前かもしれないわ、けどその間ずっとチクタクと動いてきたの。」
「じゃあ、時計は疲れたのかな?」
「どうして?」
「だって僕たちね、さっき時計の音に合わせて歩いてたんだ。そうしたら、歩き疲れちゃったから。」
「そうだわ。時計よりも先に疲れてしまったわ。」
「そうだったの。じゃあ、時計も疲れたのかもしれないわね。ずっと前から歩いていたんですもの。」
「そうだね。」
「きっとそうだわ。」
「じゃあ、時計も、寝る時間だわ。時計を枕の横に置いておくから、一緒に寝ましょう。」
「「おやすみなさい。お母さん。」」
アリアとルークはそう言い、ぐっすりと寝てしまいました。
「えぇ、おやすみ、アリア、ルーク。」
お母さんはそう言い、アリアとルークのおでこにキスをしました。
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