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11章 鬼柳動く
7話 意外な情報
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俺たちは、植松良房の館を出て角倉に向かう。
角倉に着くと宗七が迎いに出ている。
すでに俺たちが扶桑に来たことが伝わっているのである。
宗七は、美代を見ると俺に言う
「また、女性を増やしていますね。」
「違うよ、達郎さんが連れてきたんだ。美代さんだ。」
「腕が立ちそうですね。」
「分かるのですか。」
「護衛を雇いますから、見る目を持っていないと命にかかわります。」
「商人は、大変ですね。」
「自然に身に着くものですよ。」
宗七は当然のように言う。
俺たちは、離れを借りて休むことにする。
俺と清音は、宗七にいつもの部屋に呼ばれる。
彼は俺に聞く
「大治と言う町で軍に被害が出たようですが、何か聞いていますか。」
「俺たちはその件で帝に呼ばれている。」
「奴国と戦争でもあるのですか。」
「いいえ、大治の近くの村に黒鬼が出たのです。」
「黒い鬼ですか。」
「鬼柳儀幽と言うやつが、俺のために用意した化け物らしい。」
「鬼柳儀幽ですか、大物ですね。」
「知っているのですか。」
「奴国の裏の権力者と言われている男です。」
「この国のものではないのですね。」
「はい、倭は鎖国をしていますが、商人は秘密のうちに取引をしているのです。」
「奴国の商人の情報ですか。」
「彼は倭も狙っているのかもしれません。」
「それで日野信当を裏で操っていたのか。」
「日野信当の事件にかかわっているのですか。」
「はい、能鬼師を操っていたのも鬼柳です。」
「鬼柳には気を付けてください。」
「はい、奴は強いです。」
「奴国では鬼人だと噂されています。」
「分かりました。」
俺は答える。
清音が宗七に聞く
「奴国の商人と取引しているの。」
「いいえ、それは大治の商人の特権です。」
「鬼柳に詳しい人がいたら紹介してもらおうと思ったの。」
「すみません、私も商人たちの間の噂しか知りません。」
意外なところから鬼柳の情報が出てきた。
もしかすると、鬼柳と戦うためには奴国に行かなくてはならないかもしれない。
俺と清音は、離れに戻ると弥次郎と千代音、達郎、美代に宗七から聞いた鬼柳のことを話す。
弥次郎が、俺に聞く
「この話、帝にしますか。」
「状況によるよ。」
「話せば、大治の商人の密輸のことがばれますよ。」
「そうなんだよな。」
「鬼柳のことを知るには、大治の商人を味方にする必要がありますよ。」
「しかし、倭の国の問題になってきている。」
「そうですね、判断はつなさんに任せます。」
俺は、今回、ことの中心にいる。
弥次郎は俺の判断に従うつもりのようだ。
角倉に着くと宗七が迎いに出ている。
すでに俺たちが扶桑に来たことが伝わっているのである。
宗七は、美代を見ると俺に言う
「また、女性を増やしていますね。」
「違うよ、達郎さんが連れてきたんだ。美代さんだ。」
「腕が立ちそうですね。」
「分かるのですか。」
「護衛を雇いますから、見る目を持っていないと命にかかわります。」
「商人は、大変ですね。」
「自然に身に着くものですよ。」
宗七は当然のように言う。
俺たちは、離れを借りて休むことにする。
俺と清音は、宗七にいつもの部屋に呼ばれる。
彼は俺に聞く
「大治と言う町で軍に被害が出たようですが、何か聞いていますか。」
「俺たちはその件で帝に呼ばれている。」
「奴国と戦争でもあるのですか。」
「いいえ、大治の近くの村に黒鬼が出たのです。」
「黒い鬼ですか。」
「鬼柳儀幽と言うやつが、俺のために用意した化け物らしい。」
「鬼柳儀幽ですか、大物ですね。」
「知っているのですか。」
「奴国の裏の権力者と言われている男です。」
「この国のものではないのですね。」
「はい、倭は鎖国をしていますが、商人は秘密のうちに取引をしているのです。」
「奴国の商人の情報ですか。」
「彼は倭も狙っているのかもしれません。」
「それで日野信当を裏で操っていたのか。」
「日野信当の事件にかかわっているのですか。」
「はい、能鬼師を操っていたのも鬼柳です。」
「鬼柳には気を付けてください。」
「はい、奴は強いです。」
「奴国では鬼人だと噂されています。」
「分かりました。」
俺は答える。
清音が宗七に聞く
「奴国の商人と取引しているの。」
「いいえ、それは大治の商人の特権です。」
「鬼柳に詳しい人がいたら紹介してもらおうと思ったの。」
「すみません、私も商人たちの間の噂しか知りません。」
意外なところから鬼柳の情報が出てきた。
もしかすると、鬼柳と戦うためには奴国に行かなくてはならないかもしれない。
俺と清音は、離れに戻ると弥次郎と千代音、達郎、美代に宗七から聞いた鬼柳のことを話す。
弥次郎が、俺に聞く
「この話、帝にしますか。」
「状況によるよ。」
「話せば、大治の商人の密輸のことがばれますよ。」
「そうなんだよな。」
「鬼柳のことを知るには、大治の商人を味方にする必要がありますよ。」
「しかし、倭の国の問題になってきている。」
「そうですね、判断はつなさんに任せます。」
俺は、今回、ことの中心にいる。
弥次郎は俺の判断に従うつもりのようだ。
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