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第1章 バシュラール王国
第22話 ロック、進軍開始
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午後の訓練が終わって、夕食後、フールの先導で、バシュラール王国攻略作戦の計画が練られる。
「ゾフィー女王は、村や町から15歳以上の男子を徴兵しています。」「なんてことをするんだ。国民の生活が成り立たなくなるぞ。」
フールの説明にディートハルトは手を振るわせて怒る。
「敵の兵力は1万1000ですが、1万は農民と町民です。」「全滅させるのか。」
「向かってくるものは殺しますが逃げる者は追う必要はないでしょう。」「俺に王族を殺す役目をくれ。」
中西が憎しみに満ちた目をして言う。
「王族は生きて捕える予定です。」「なんで殺さないのだ。」
「我が主と婿殿に行った仕打ち、戦って死ぬなど生ぬるいです。」「そうなら、仕方がない。」
中西はフールの言葉に引き下がる。グラムが質問する。
「俺たちはどうするんだ。俺たちが出たらすぐに決着がついて面白くないだろう。」「今回、四天王とリース様は監視だけで戦いに参加しません。」
「婿殿たちとゴブリンたちで戦うのか。」「ちょうどよいでしょう。作戦のプランも既にあります。」
「相手は1万以上いるのですよ。」
ディートハルトが言う。
「何とかなると思うわ。みんなすごく強いのだから。」
ティアナが反論する。彼女は、みんなの訓練を見て実力の高さを理解している。
「えー、話を続けます。村や町では戦う必要はないでしょう。まっすぐ王城を攻めます。」「挟撃されませんか。」
「大丈夫です。村や町には女子供がいるだけです。狙うのは王族と1万1000の兵です。」「まさか正面から戦うことはないですよね。」
「いいえ、正面からぶつかってもらいます。」「大変ですよ。」
「婿殿、ディートハルト、ヨーゼフ、アデリナは軍勢を突破して王城に侵入して王族を捕えてもらいます。」「俺たちはどう戦うんだ。」
ヤコブ隊長が聞く。
「ゴブリン隊とオーガは訓練通り戦ってください。」「俺、戦闘訓練していないぞ。」
「オーガはいつも通りでいいです。でも逃げる敵は殺してはだめですよ。」「分かった。」
結局、最初から最後までフールの言うとおりになる。ロックはなるべく殺さないように戦おうと考える。リースがロックに言う。
「お前様、敵に情けをかけるつもりでしょ。」「そんなことないよ。」
「本当。」
リースはロックの目をみる。ロックはリースのルビーのような瞳は美しいなと思う。同時に心の中を見透かされているように感じる。
「ちょっとだけ、殺さないようにしようかなと思った。」「お前様は優しいけど、いざと言う時は優しさは毒になるわ。」
「うん、気を付けるよ。」
リースは分かっていないと感じたが、いつか身をもって体験する時が来ると考える。
2日後、ロックたちはオルドビスの森を出発する。ロックたちは、村や町を避けて進軍する。余計なトラブルを回避するためである。
その頃、王城前の広場では1万の兵の訓練が行われている。しかし、訓練とは名ばかりで1000人の正規兵によるしごきだった。
老人が疲れ切って槍を手から落としてしまう。それを見つけた兵が老人に蹴りを入れて言う。
「槍は俺たちの魂だそれを落とすとは何事か。」「申し訳ありません。」
「謝って済むかよ。」
兵はさらに老人に蹴りを入れる。近くで見ていた若者が我慢できなくなって言う。
「何様のつもりだ。弱い者にすることではないだろ。」「今言ったのは誰だ。」
「俺だ。もう我慢できねえ。」
若者は兵に向かって行く。兵は槍で若者を突こうとするが若者は低い姿勢で槍をかわして兵に組み付く、さらに足を引っかけて仰向けに倒しマウントを取ると兵を一方的に殴る。
他の正規兵たちが気づき向かうがほかの者たちが立ちはだかって邪魔をする。騒ぎが収まった時、殴られていた兵は死んでいた。
若者は正規兵に捕えられ、その場で縛り首になる。団長が徴兵された者たちに言う。
「軍は規律が重要だ。逆らうものはこうなる。覚えておけ。」「お前たちが悪いんだろ。」「やってられるか。」
「今のは誰だ。」「・・・・・」
正規軍と徴兵された者の間で決定的な亀裂が生まれる。
様子を見ていたゾフィー女王はイラつくが解決策はない。この時、誰も元勇者ロックたちが攻めてくるとは夢にも思っていない。各村や町にはオルドビスの森から攻めてきたら連絡する物見を配置していた。
ロックたちは村や町を避けて進軍していたので、ゾフィー女王たちの元にロックたちの進軍の情報は入って来なかった。
「ゾフィー女王は、村や町から15歳以上の男子を徴兵しています。」「なんてことをするんだ。国民の生活が成り立たなくなるぞ。」
フールの説明にディートハルトは手を振るわせて怒る。
「敵の兵力は1万1000ですが、1万は農民と町民です。」「全滅させるのか。」
「向かってくるものは殺しますが逃げる者は追う必要はないでしょう。」「俺に王族を殺す役目をくれ。」
中西が憎しみに満ちた目をして言う。
「王族は生きて捕える予定です。」「なんで殺さないのだ。」
「我が主と婿殿に行った仕打ち、戦って死ぬなど生ぬるいです。」「そうなら、仕方がない。」
中西はフールの言葉に引き下がる。グラムが質問する。
「俺たちはどうするんだ。俺たちが出たらすぐに決着がついて面白くないだろう。」「今回、四天王とリース様は監視だけで戦いに参加しません。」
「婿殿たちとゴブリンたちで戦うのか。」「ちょうどよいでしょう。作戦のプランも既にあります。」
「相手は1万以上いるのですよ。」
ディートハルトが言う。
「何とかなると思うわ。みんなすごく強いのだから。」
ティアナが反論する。彼女は、みんなの訓練を見て実力の高さを理解している。
「えー、話を続けます。村や町では戦う必要はないでしょう。まっすぐ王城を攻めます。」「挟撃されませんか。」
「大丈夫です。村や町には女子供がいるだけです。狙うのは王族と1万1000の兵です。」「まさか正面から戦うことはないですよね。」
「いいえ、正面からぶつかってもらいます。」「大変ですよ。」
「婿殿、ディートハルト、ヨーゼフ、アデリナは軍勢を突破して王城に侵入して王族を捕えてもらいます。」「俺たちはどう戦うんだ。」
ヤコブ隊長が聞く。
「ゴブリン隊とオーガは訓練通り戦ってください。」「俺、戦闘訓練していないぞ。」
「オーガはいつも通りでいいです。でも逃げる敵は殺してはだめですよ。」「分かった。」
結局、最初から最後までフールの言うとおりになる。ロックはなるべく殺さないように戦おうと考える。リースがロックに言う。
「お前様、敵に情けをかけるつもりでしょ。」「そんなことないよ。」
「本当。」
リースはロックの目をみる。ロックはリースのルビーのような瞳は美しいなと思う。同時に心の中を見透かされているように感じる。
「ちょっとだけ、殺さないようにしようかなと思った。」「お前様は優しいけど、いざと言う時は優しさは毒になるわ。」
「うん、気を付けるよ。」
リースは分かっていないと感じたが、いつか身をもって体験する時が来ると考える。
2日後、ロックたちはオルドビスの森を出発する。ロックたちは、村や町を避けて進軍する。余計なトラブルを回避するためである。
その頃、王城前の広場では1万の兵の訓練が行われている。しかし、訓練とは名ばかりで1000人の正規兵によるしごきだった。
老人が疲れ切って槍を手から落としてしまう。それを見つけた兵が老人に蹴りを入れて言う。
「槍は俺たちの魂だそれを落とすとは何事か。」「申し訳ありません。」
「謝って済むかよ。」
兵はさらに老人に蹴りを入れる。近くで見ていた若者が我慢できなくなって言う。
「何様のつもりだ。弱い者にすることではないだろ。」「今言ったのは誰だ。」
「俺だ。もう我慢できねえ。」
若者は兵に向かって行く。兵は槍で若者を突こうとするが若者は低い姿勢で槍をかわして兵に組み付く、さらに足を引っかけて仰向けに倒しマウントを取ると兵を一方的に殴る。
他の正規兵たちが気づき向かうがほかの者たちが立ちはだかって邪魔をする。騒ぎが収まった時、殴られていた兵は死んでいた。
若者は正規兵に捕えられ、その場で縛り首になる。団長が徴兵された者たちに言う。
「軍は規律が重要だ。逆らうものはこうなる。覚えておけ。」「お前たちが悪いんだろ。」「やってられるか。」
「今のは誰だ。」「・・・・・」
正規軍と徴兵された者の間で決定的な亀裂が生まれる。
様子を見ていたゾフィー女王はイラつくが解決策はない。この時、誰も元勇者ロックたちが攻めてくるとは夢にも思っていない。各村や町にはオルドビスの森から攻めてきたら連絡する物見を配置していた。
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本当に、ありがとうございます。
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