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第3章 ヴァルハラ王国侵攻
第15話 国王タダツグ
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ロックはリースに質問する。
「リース、どうして来たの。」「ロック、お前様に会いに来たのじゃ。」
「本当にそれだけ。」「ヴァルハラ王国にゼーテ商会、リースの食卓、リースのパンの支店を作ろうと思っておる。」
「随分急だね。」「トウヤたちにハンバーグ、カレーと菓子パンを振る舞ったら涙を流して喜んだからこちらでも食べさせてやろうと思ってな。」
「それはいい考えだね。」「そうじゃろ。今、オムライスと言うものを試作中だ。」
「オムライスかー、楽しみだよ。」「そうか、そうか。」
カールが来てロックに言う。
「タダツグとセリアが話をしたいそうです。」「タダツグは決めたようだね。」
「おそらく条件を付けてくると思います。」「想定はしているのかな。」
「もちろんです。いくつかの条件は飲むことになります。」「構わないよ。」
「リース、ごめんね。仕事だ。」「あとでかわいがってくださいな。」
う~ん、リースかわいい。ロックとカールはタダツグとセリアが待つ部屋へ行く。途中カールがロックに言う。
「ロックは1人の女で満足なのかい。」「もちろん、僕の妻はリースだからね。」
「ティアナのことはどうするんだい。」「どういうこと。」
「ティアナは今でもロックのことを思っているよ。」「でも、僕はリース一筋なんだ。」
「ロック、女を悲しませるのは良くないぞ。」「僕にどうしろと言うのさ。」
「自分で解決するんだな。」
ロックとカールは部屋に入るとタダツグが言う。
「僕は国王の件、受けてもいいと考えています。」「それはありがたい。」
「僕は国内の状況を変えていく考えです。それでもいいですか。」「もちろんだよ。」
この後、カールが質問を聞く。
「ヴァルハラ王国はバシュラール魔王国にとってどんな立ち位置になりますか。」「それは私が答えよう。安定するまで保護することになるが、その後は同盟国として対等の立場になる。」
「教会の力をそぐつもりでいます。」「教会には触れないでくれ。私たちも考えたんだが、国民は神セベクの信者だ。手を出すと民衆の恨みが積もることになる。」
「そうですか。では、国王を引き受けます。」「それは良かった。」
ロックとカールは部屋を出ていく。タダツグはセリアに言う。
「バシュラール魔王国は教会を通じて影響力を有するつもりかもしれないよ。」「そうね、あの言い方だと教会は不可侵になるわ。」
「国民が神セベクを信仰しなくなればいいさ。」「どうするの。」
「国を豊かにして、これが国政のおかげだと知らしめるのさ。」「時間がかかるわね。」
「相手は宰相のカールだよ。一筋縄ではいかないよ。」「人材もいるわね。」
「これは大変なことだね。」「でもやりがいがあるわ。」
タダツグとセリアは良い国を造ろうと力が入る。カールはトウヤたちに会って話をする。
「君たちに話がある。勇者タダツグが国王になることになった。」「タダツグがですか。」
「それで君たちにはタダツグをサポートしてもらいたい。」「分かりました。これも勇者の役割ですから。」
「そう言ってもらえると思ったよ。トウヤには宰相をしてもらう。ヒナタは内務大臣、ユキコは外務大臣、サチは財務大臣、セネカは法務大臣、ケンゴは情報局長だ。」「えっ、サポートではないのですか。」
「サポートだよ。主要なポストを君たちで固めればタダツグも動きやすいだろう。」「カール殿、これまでポストについていた貴族はどうするのですか。黙っていないでしょう。」
アンドレアスが心配して言う。貴族で固められた職場にトウヤたちが入れば軋轢を起こすに違いない。
「それは大丈夫ですよ。貴族は首にして、民衆から有能な人材を確保しますから。」「貴族たちが反乱を起こしますぞ。」
「それも大丈夫です。蜂起した貴族は教会によって魔王に組した背教者と言うことになりますから。」「すべてはカール殿の手の上ですか。」
「私も勇者たちに力を貸しているだけです。」「そう言うことにしましょう。」
教皇によって新しい国王の戴冠式が行われる。タダツグは、トウヤたちを各大臣などに任命して式を終える。
タダツグはトウヤたちに良い国を造るため協力を願う。トウヤたちはタダツグとセリアと話をしてタダツグが覚悟を持って国王を引き受けたことを知り、自分たちの姿勢を正す。
翌日、教皇は元国王ベンヤミンを牢から引き出して、民衆の前で宣言する。
「この者は神セベクをかたる魔王と共に我が国を私物化した背教者である。これまで国民を苦しめた罪は重い、火刑に処す。」「「「わーーーっ、殺せー」」」
「アウグストと裏切るのか。同罪だろうが。」「私は信じていたのに裏切られていたのだ。刑を執行せよ。」
「ふざけるなー、呪ってやる。覚えていろ。」
ベンヤミンは火刑台に縛られてからも恨みの言葉を吐き続ける。民衆が罵声を浴びせる中、刑は執行される。
そして、1週間後、タダツグとセリアは教会で結婚式をする。新しいヴァルハラ王国が動き始める。
「リース、どうして来たの。」「ロック、お前様に会いに来たのじゃ。」
「本当にそれだけ。」「ヴァルハラ王国にゼーテ商会、リースの食卓、リースのパンの支店を作ろうと思っておる。」
「随分急だね。」「トウヤたちにハンバーグ、カレーと菓子パンを振る舞ったら涙を流して喜んだからこちらでも食べさせてやろうと思ってな。」
「それはいい考えだね。」「そうじゃろ。今、オムライスと言うものを試作中だ。」
「オムライスかー、楽しみだよ。」「そうか、そうか。」
カールが来てロックに言う。
「タダツグとセリアが話をしたいそうです。」「タダツグは決めたようだね。」
「おそらく条件を付けてくると思います。」「想定はしているのかな。」
「もちろんです。いくつかの条件は飲むことになります。」「構わないよ。」
「リース、ごめんね。仕事だ。」「あとでかわいがってくださいな。」
う~ん、リースかわいい。ロックとカールはタダツグとセリアが待つ部屋へ行く。途中カールがロックに言う。
「ロックは1人の女で満足なのかい。」「もちろん、僕の妻はリースだからね。」
「ティアナのことはどうするんだい。」「どういうこと。」
「ティアナは今でもロックのことを思っているよ。」「でも、僕はリース一筋なんだ。」
「ロック、女を悲しませるのは良くないぞ。」「僕にどうしろと言うのさ。」
「自分で解決するんだな。」
ロックとカールは部屋に入るとタダツグが言う。
「僕は国王の件、受けてもいいと考えています。」「それはありがたい。」
「僕は国内の状況を変えていく考えです。それでもいいですか。」「もちろんだよ。」
この後、カールが質問を聞く。
「ヴァルハラ王国はバシュラール魔王国にとってどんな立ち位置になりますか。」「それは私が答えよう。安定するまで保護することになるが、その後は同盟国として対等の立場になる。」
「教会の力をそぐつもりでいます。」「教会には触れないでくれ。私たちも考えたんだが、国民は神セベクの信者だ。手を出すと民衆の恨みが積もることになる。」
「そうですか。では、国王を引き受けます。」「それは良かった。」
ロックとカールは部屋を出ていく。タダツグはセリアに言う。
「バシュラール魔王国は教会を通じて影響力を有するつもりかもしれないよ。」「そうね、あの言い方だと教会は不可侵になるわ。」
「国民が神セベクを信仰しなくなればいいさ。」「どうするの。」
「国を豊かにして、これが国政のおかげだと知らしめるのさ。」「時間がかかるわね。」
「相手は宰相のカールだよ。一筋縄ではいかないよ。」「人材もいるわね。」
「これは大変なことだね。」「でもやりがいがあるわ。」
タダツグとセリアは良い国を造ろうと力が入る。カールはトウヤたちに会って話をする。
「君たちに話がある。勇者タダツグが国王になることになった。」「タダツグがですか。」
「それで君たちにはタダツグをサポートしてもらいたい。」「分かりました。これも勇者の役割ですから。」
「そう言ってもらえると思ったよ。トウヤには宰相をしてもらう。ヒナタは内務大臣、ユキコは外務大臣、サチは財務大臣、セネカは法務大臣、ケンゴは情報局長だ。」「えっ、サポートではないのですか。」
「サポートだよ。主要なポストを君たちで固めればタダツグも動きやすいだろう。」「カール殿、これまでポストについていた貴族はどうするのですか。黙っていないでしょう。」
アンドレアスが心配して言う。貴族で固められた職場にトウヤたちが入れば軋轢を起こすに違いない。
「それは大丈夫ですよ。貴族は首にして、民衆から有能な人材を確保しますから。」「貴族たちが反乱を起こしますぞ。」
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「私も勇者たちに力を貸しているだけです。」「そう言うことにしましょう。」
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「アウグストと裏切るのか。同罪だろうが。」「私は信じていたのに裏切られていたのだ。刑を執行せよ。」
「ふざけるなー、呪ってやる。覚えていろ。」
ベンヤミンは火刑台に縛られてからも恨みの言葉を吐き続ける。民衆が罵声を浴びせる中、刑は執行される。
そして、1週間後、タダツグとセリアは教会で結婚式をする。新しいヴァルハラ王国が動き始める。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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