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第6章 反撃
第1話 メルヘム追いつめられる
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王城に到着するとピエールはロックに謁見する。
「ロック様、申し訳ありません。今回の件は私の不徳によるところ。責任は私にあります。」「メルヘムに逆らえなかったのだろう。」
「はい、そうです。しかし、私はメルヘムに名を授けてもらっています。」「それを利用されたのだな。」
「はい。」「今後のためにリザードマンの戦士を鍛えることにした。ピエール、君と戦士の半数に城に来てグラムの訓練を受けてもらう。」
「分かりました。それで私への罰は無いのですか。」「ないよ。だが犠牲者が出たことは覚えておいて欲しい。」「はっ。」
ロックたちはリザードマンの戦士を鍛えて魔族にも対抗できるようにすることにした。
次にメルヘムがロックの前に引っ立てられてきた。玉座の横に立つカールがメルヘムに言う。
「どこの国に飼われている。ヴァルハラ王国の内乱の原因もお前だろ。」「人間ごときに話すことはないかな。」
メルヘムの態度にロックはムカつく、こいつのせいでタリンの町は半壊したのだ。十数人の死者も出ている。ロックはメルヘムを睨みつける。
「睨んでも、こ、こ、怖くはないかな。」
青くなり、震えながら言葉を絞り出す。キーシリングが怒ってももここまでの威圧感はない。ロックは違った。
ロックには魔王としての威圧感を全く感じず、ただの人間に見えた。だが、睨みつけられると威圧感は急激に増し物質化して体を締め付けるように感じる。
メルヘムは感じる。こいつはヤバい奴かな。どうやってごまかすかな。
ロックがメルヘムを睨みながら言う。
「人間だろうと魔族だろうと関係ない。全て話してもらうぞ。」「な、成り上がりの魔王が何を行っているかな。」
リースが冷たい目でメルヘムを見ながら言う。
「この魔族は口の利き方を知らないようですね。グラム、教えてあがてください。」「はっ。」
グラムはメルヘムの前に出ると右こぶしでメルヘムの左の頬を殴る。こぶしは顔にめり込みメルヘムの首から上がひしゃげる。
しばらくするとメルヘムの頭が元の形に戻る。
「痛いかな。死ぬと思ったかな。」「口の利き方はわかりましたか。」
「何のことかな。」「リース様、もう一発入れますか。」「いいえ、エスリムに交代してもらいましょう。」
メルヘムの目が見開かれて絞り出すように言う。
「あああ・・・・・水神エスリム・・・・・じ、冗談なんだな。」「エスリム、お願いできますか。」「はい、少しお時間をいただきます。」
エスリムは顔に薄笑いを貼り付けて答える。メルヘムは恐怖のあまり失禁する。
「あらあら、おいたをしたの。地下の拷問部屋に連れて行ってください。」「はっ。」
「話すかな。本当のこと言うかな。」「エスリムに教育してもらいなさい。」「反省したかな。や、やめてかな。」
兵がメルヘムを拷問部屋に連行していく。メルヘムは涙と汗、尿を垂れ流しながら懇願を続ける。エスリムはおもちゃを与えられた子供のように上機嫌だ。
ロックがリースに聞く。
「エスリムは拷問が得意なの。」「エスリムは有名なのよ。彼女にかかると皆、「殺してください」と懇願するのよ。」
カールがロックに言う。
「メルヒムはおそらくキーシリングの手の者だ。」「コール神教国が関係しているのか。」
「メルヒムが話したら、我が国とヴァルハラ王国は、コール神教国に賠償請求をすることになる。」「拒否したら戦争になるな。」
「その場合、イクブス魔王国が戦争に加わるわけだ。」「共闘同盟か。イクブス魔王国に利はないような。」
「だが、派兵せざる負えないから、手を打つ必要がある。」「イクブスはキーシリングを嫌っているから付け入る隙はあるよな。」
「そうか、キーシリングを嫌っているのか。共闘同盟は俺に任せてくれ。」「何かいい考えがあるんだね。」
1時間ほどしてエスリムとメルヘムが戻って来る。エスリムは笑顔で肌がつやつやしている。メルヘムはげっそりと痩せ、青い顔でぶつぶつと何かつぶやいている。
カールがメルヘムに質問する。
「メルヘム、やったことを全て話せ。まずはオルドビスの森のスタンピードの件だ。」「・・・・・ぶつぶつ・・・・・」
「話さないなら拷問部屋に戻ってもらう。」「キェー、あばばばば、キョーーーーー」
メルヘムは奇声を発して失禁する。ロックは壊れたかと思う。エスリムが手をパンと打つとメルヘムの奇声は治まる。エスリムがメルヒムに言う。
「カール様の言うことを聞きなさい。」「キーーーーーー」
「大丈夫なのか。メルヘム、オルドビスの森で何をした。」「リザードマンを使ってスタンピードを起こさせ町や村を襲わせました。」
「誰の命令だ。」「キーシリング様がバシュラール魔王国、サタナキア魔王国、ヴァルハラ王国に不穏の種を植え付けよと命令しました。」
「後、何をやった。」「ヴァルハラ王国で貴族に取り入って貴族たちを蜂起させ内乱起こしました。他にサタナキア魔王国でバシュラール魔王国の民がサタナキアをおとしめていると言いふらしましたが失敗しました。」
「バシュラール魔王国とサタナキア魔王国を戦わせるつもりだったのか。」「そうです。戦争になれば両国に挟まれているヴァルハラ王国は焦土と化します。」
質問したカールはジワリと汗をかく。もしメルヘムが成功していれば最悪の事態になっていたのだ。
「ロック様、申し訳ありません。今回の件は私の不徳によるところ。責任は私にあります。」「メルヘムに逆らえなかったのだろう。」
「はい、そうです。しかし、私はメルヘムに名を授けてもらっています。」「それを利用されたのだな。」
「はい。」「今後のためにリザードマンの戦士を鍛えることにした。ピエール、君と戦士の半数に城に来てグラムの訓練を受けてもらう。」
「分かりました。それで私への罰は無いのですか。」「ないよ。だが犠牲者が出たことは覚えておいて欲しい。」「はっ。」
ロックたちはリザードマンの戦士を鍛えて魔族にも対抗できるようにすることにした。
次にメルヘムがロックの前に引っ立てられてきた。玉座の横に立つカールがメルヘムに言う。
「どこの国に飼われている。ヴァルハラ王国の内乱の原因もお前だろ。」「人間ごときに話すことはないかな。」
メルヘムの態度にロックはムカつく、こいつのせいでタリンの町は半壊したのだ。十数人の死者も出ている。ロックはメルヘムを睨みつける。
「睨んでも、こ、こ、怖くはないかな。」
青くなり、震えながら言葉を絞り出す。キーシリングが怒ってももここまでの威圧感はない。ロックは違った。
ロックには魔王としての威圧感を全く感じず、ただの人間に見えた。だが、睨みつけられると威圧感は急激に増し物質化して体を締め付けるように感じる。
メルヘムは感じる。こいつはヤバい奴かな。どうやってごまかすかな。
ロックがメルヘムを睨みながら言う。
「人間だろうと魔族だろうと関係ない。全て話してもらうぞ。」「な、成り上がりの魔王が何を行っているかな。」
リースが冷たい目でメルヘムを見ながら言う。
「この魔族は口の利き方を知らないようですね。グラム、教えてあがてください。」「はっ。」
グラムはメルヘムの前に出ると右こぶしでメルヘムの左の頬を殴る。こぶしは顔にめり込みメルヘムの首から上がひしゃげる。
しばらくするとメルヘムの頭が元の形に戻る。
「痛いかな。死ぬと思ったかな。」「口の利き方はわかりましたか。」
「何のことかな。」「リース様、もう一発入れますか。」「いいえ、エスリムに交代してもらいましょう。」
メルヘムの目が見開かれて絞り出すように言う。
「あああ・・・・・水神エスリム・・・・・じ、冗談なんだな。」「エスリム、お願いできますか。」「はい、少しお時間をいただきます。」
エスリムは顔に薄笑いを貼り付けて答える。メルヘムは恐怖のあまり失禁する。
「あらあら、おいたをしたの。地下の拷問部屋に連れて行ってください。」「はっ。」
「話すかな。本当のこと言うかな。」「エスリムに教育してもらいなさい。」「反省したかな。や、やめてかな。」
兵がメルヘムを拷問部屋に連行していく。メルヘムは涙と汗、尿を垂れ流しながら懇願を続ける。エスリムはおもちゃを与えられた子供のように上機嫌だ。
ロックがリースに聞く。
「エスリムは拷問が得意なの。」「エスリムは有名なのよ。彼女にかかると皆、「殺してください」と懇願するのよ。」
カールがロックに言う。
「メルヒムはおそらくキーシリングの手の者だ。」「コール神教国が関係しているのか。」
「メルヒムが話したら、我が国とヴァルハラ王国は、コール神教国に賠償請求をすることになる。」「拒否したら戦争になるな。」
「その場合、イクブス魔王国が戦争に加わるわけだ。」「共闘同盟か。イクブス魔王国に利はないような。」
「だが、派兵せざる負えないから、手を打つ必要がある。」「イクブスはキーシリングを嫌っているから付け入る隙はあるよな。」
「そうか、キーシリングを嫌っているのか。共闘同盟は俺に任せてくれ。」「何かいい考えがあるんだね。」
1時間ほどしてエスリムとメルヘムが戻って来る。エスリムは笑顔で肌がつやつやしている。メルヘムはげっそりと痩せ、青い顔でぶつぶつと何かつぶやいている。
カールがメルヘムに質問する。
「メルヘム、やったことを全て話せ。まずはオルドビスの森のスタンピードの件だ。」「・・・・・ぶつぶつ・・・・・」
「話さないなら拷問部屋に戻ってもらう。」「キェー、あばばばば、キョーーーーー」
メルヘムは奇声を発して失禁する。ロックは壊れたかと思う。エスリムが手をパンと打つとメルヘムの奇声は治まる。エスリムがメルヒムに言う。
「カール様の言うことを聞きなさい。」「キーーーーーー」
「大丈夫なのか。メルヘム、オルドビスの森で何をした。」「リザードマンを使ってスタンピードを起こさせ町や村を襲わせました。」
「誰の命令だ。」「キーシリング様がバシュラール魔王国、サタナキア魔王国、ヴァルハラ王国に不穏の種を植え付けよと命令しました。」
「後、何をやった。」「ヴァルハラ王国で貴族に取り入って貴族たちを蜂起させ内乱起こしました。他にサタナキア魔王国でバシュラール魔王国の民がサタナキアをおとしめていると言いふらしましたが失敗しました。」
「バシュラール魔王国とサタナキア魔王国を戦わせるつもりだったのか。」「そうです。戦争になれば両国に挟まれているヴァルハラ王国は焦土と化します。」
質問したカールはジワリと汗をかく。もしメルヘムが成功していれば最悪の事態になっていたのだ。
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そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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