戦場で死ぬはずだった俺が、女騎士に拾われて王に祭り上げられる（改訂版）

第324話 ムーラーの脅威３

　ムーラーの活動再開の予兆にヘルヘイムが地球に移動している。搭載艦のゲリエール、ケベック、ゼラス、レパルスの４隻は先行して地球に向かっている。
　宙域防衛艦は、大気圏に突入できないが軌道上からSPA砲で本拠地を狙撃できる。月からも１０隻の宙域防衛艦が地球に向けて出発している。
　俺たちはひびの入った地面の盛り上がりにいる本拠地を破壊し続ける。しばらくすると光の柱が見えるようになる。
　ゲリエール、ケベック、ゼラス、レパルスが地球に到達したのである。各艦はSPA砲で地面の盛り上がりを狙撃し始める。
　これで本拠地の破壊のスピードは上がる。しかし、ムーラーの本拠地はそのまま全滅を待っていない。
　とうとう、地面を突き破って浮き上がってくる本拠地が出てくる。ムーラーが地表に出て活動を再開したのである。
　動き出したムーラーの本拠地の位置をフレイムランドの軍全体で共有する。浮島の司令部がSPA砲を撃つ艦船を割り当てていく。
　艦は指示に従い、本拠地をSPA砲で撃ち消し去って行く。出てきたムーラーは、フレームシリーズがビームバルカン砲で掃射していく。
　俺も指示に従い、本拠地をつぶしていく。俺は魔力をすべてコントロール下に置き収束砲の準備をしている。
　収束砲で地面を焼き尽くすつもりである。ヘルヘイムが地球に到達する。
　ヘルヘイムは送られてきたデータを頼りに６門のSPA砲を地面に向けて撃ち込む。
　地面は溶鉱炉のように溶けて辺り一帯を焼く。ヘルヘイムは、バレルの冷却を急ぎ、次の地点を照準に定める。
　時間が経つにつれて、ムーラーの動きは活発になって行く。そして、艦船によるSPA砲の狙撃が間に合わなくなる。
　艦船のSPA砲による狙撃を逃れたムーラーの本拠地は動き出す。それは艦船に向かって突入する。
　避けられなかったベネディット級が大破して墜落する。地面にはムーラーの群れが這いずり回っている。
　ムーラーは墜落したベネディット級に集まる。フレームシリーズがベネディット級に集まるムーラーをつぶしていく。
　ベネディット級のクルーは連絡艇に乗り脱出する。フレームシリーズは連絡艇を守るように離れていく。そして、ベネディット級は自爆する。
　ルーカス提督の艦隊を通りぬけた本拠地は南下を始める。本拠地はムーラーをばらまきながら赤道近くまで南下する。
　しかし、突然、光の柱に貫かれ消滅する。月から宙域防衛艦１０隻が到着したのである。１０隻の宙域防衛艦は艦隊の包囲から出て南下する本拠地を軌道上から狙撃していく。
　さらに搭載機のフレームシリーズを大気圏に降下させムーラーの掃討に向かう。