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第77話 鬼が淵4

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 逢神たけるは、鈴鹿と週に1回のオカルト相談コーナーに出演するためにテレビ局へ行く。
 彼らが控室に入ると稲荷の使いの美鈴が当然のようにいる。
 たけるは控室に置かれた弁当を食べる。
 鈴鹿は控室のお菓子と美鈴が差し入れた饅頭を漁る。
 美鈴はいつもの光景にあきらめ顔である。
 フロアディレクターの清水えりなが入ってくる。
 えりなはたけると美鈴に言う
 「山尾村の事件は知っているでしょうね。」
 「ええ、ニュースで知っています。」
たけるが答える
 「我は知らんぞ。」
美鈴が答える。
 えりなは予想していた答えに
 「山尾村の虫川沿いで3人行方不明になったの、そして、鬼が淵と言うところで潜水士が2人、何かに襲われたのよ。」
 「鬼がらみかのう。」
美鈴が言う
 「分からないけど、相談者は行方不明者の奥さんだから言葉に気を付けてね。」
 「任せておけ。」
美鈴が自信満々に言う、えりなは不安になる。
 情報番組の中のオカルト相談コーナーが始まる。
 たけるが席に着き、横に美鈴が座る。
 すりガラスの向こう側に相談者が座る。
 たけるが相談者に言う
 「相談者の方、お話をどうぞ。」
相談者はボイスチェンジャーを通した声で話し始める
 「私の夫は虫川で行方不明になっています。」
 「手掛かりは見つかっていないのですね。」
 「はい、ただ鬼が淵には言い伝えがありました。」
 「どんなものですか。」
 「昔、旅の僧侶が鬼が淵に鬼を封じたという話です。」
 「鬼ですか。」
たけるの顔つきが変わる
 「村には、封印された鬼は半分起きていて、淵に入った人を襲うという噂があります。」
 「鬼が淵では潜水士が2人、何かに襲われたそうですね。」
 「私は、その場に居合わせています、見えない何かが彼らを襲ったのです。」
 「それは鬼ですか。」
 「分かりませんが、鬼が淵には何かいます。」
 「分かりました、行って調べてみましょう。」
たけるは鬼が淵に行くことにする。
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