水の巫女の助手になる

ぽとりひょん

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第107話 水面の上4

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 2人の霊の1人が不用意にたすくに抱き着き水中に引きずり込む。
 霊の胸のふくらみがたすくの体に押し当てられる。
 再び、たすくの体が光だし霊を焼き消し去る。
 もう1人の霊は後ずさり、沙也加の姿が見当たらないことに気づく。
 沙也加は気配を殺し、水中を水をコントロールして高速移動をする。
 彼女の手には水で作った刀を持っている。
 霊の背後に彼女は飛びだし刀で切りつけるが霊は避ける。
 沙也加は水面を足場にさらに追い、霊を袈裟切りにする。
 霊の傷は浅く髪で彼女の首を絞める。
 彼女はこらえ、霊の首をはねる。
 そして沙也加は流されかけているたすくを助け出す。
 すると、水中でもがいていた霊たちが空中に出て飛び去ってゆく。
 「沙也加、助けてくれてありがとう。」
 「今回は、たすくがスケベで助かったわ。」
2人は水から上がる。
 それから村長の家に行くが、村長はずぶ濡れの2人を見て風呂を沸かしてくれる。
 落ち着いたところで沙也加は村長に話す
 「着物の女の霊は除霊しました、淵に捕まっていた霊も解放されました。」
 「それでは女の霊は出ないのですね。」
 「はい、4人いましたが全て除霊をしましたので大丈夫です。」
 「それは良かった、報酬はいくらくらいですか。」
 「依頼者は他にいますので必要ありません、協力を感謝します。」
2人は夕食を村長にご馳走になり、帰路につく。
 沙也加は事務所に帰ると局長に電話する
 「古馬先生、どうでした。」
 「着物姿の古い霊が4人いました。」
 「危険ですか。」
 「除霊したので危険はなくなりました。」
 「そうですか、取材できそうです。」
 「詳しくはレポートで報告します。」
 「ありがとうございます。」
安全になったが、肝心の霊は出てこない、それでいいのかと沙也加は思う。
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