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一章
第六話
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観察するような目線が集まる。
新顔だからだろうか、値踏みするような視線を感じたが、興味を無くしたのか直ぐに霧散した。
圭はぐるりと周囲を見回した。
内装は思いの外綺麗で、想像してた安い酒場のような騒がしさは無かった。
ーーーあそこで登録をするのか?
どうやらここでも先程の役所と同じように受付があり、そこで登録や依頼をするようだ。
ともかく、受付であろう所まで足を運ぶことにした。
「ご利用ありがとうございます。ご依頼でしょうか?」
美しい女性がいた。
夜を吸い込んだような黒い髪と引き込まれそうな青い瞳に圭は一瞬見惚れた。
美しい、それ以外に表現する言葉などありはしなかった。
にこりともしない無表情であったが、それが彼女にとってマイナスに働くことなく、むしろミステリアスな雰囲気を醸し出しさらに彼女の美貌を際立たせていた。
「あっ、ああ。依頼じゃない。冒険者ギルドに登録したい」
そう言うと、彼女は表情を変える事なく、しかし圭を非難する雰囲気を出しながら言った。
「登録……ですか?失礼ですが、戦闘の経験はお有りでしょうか?
冒険者というものは命懸けの職業ですので、最低限の戦闘が出来なければ登録を認める事は出来ませんが」
当然と言えば当然だろう。
闘えない人間を冒険者にして、すぐに死なれては街の生産量に影響を及ぼすだろうし、冒険者ギルドの信頼も落ちるだろう。
となれば、闘えない者は最初から登録を認めない事にするのは当然の帰結と言えるだろう。
「問題ない。俺は魔法が使える」
そう言うと彼女はその綺麗な顔を驚きの感情に染めた。
ーーー魔法が使えるのは珍しいのか?
圭は当然知らないが魔法が使えるのは人間の人口の約一割も満たない程であり、かなり貴重で僅かな力しか扱えなくとも魔法使いという存在は重宝されるのだ。
「魔法が……成る程、分かりました。ではどれだけ闘えるのか試験をする決まりとなっておりますが宜しいでしょうか」
ーーー試験があるのか。……当然か。
「分かった。今からするのか?」
「出来るならそちらの方がよろしいかと。
ですが、この後ご予定がお有りでしたら日を改めて、ということになりますが」
「では今からする。場所はどこでやるんだ?」
圭がそう言うと、彼女はあちらです。と、扉を指した。
「あの扉の先の廊下を進んでいただきますと訓練所がございますのでそちらをお使い下さい」
ではどうぞ、と彼女が急かすように言ってくるが、まだ聞いていないことがある。
「あー、試験官は誰が?」
「そう言えば申し上げておりませんでしたね。
試験官は私、元特級冒険者ヴァイオレット=エーデルワイスが務めさせて頂きます。宜しくお願い致します」
そう言って頭を下げる彼女を驚愕の表情で見る圭だったが、さまざまな言葉を飲み込んで頭を下げ返す。
「こちらこそ宜しく頼む」
「ではこちらの水晶にステータスカードをかざしてください。ちなみに、名前や性別、年齢以外は読み取れないようになっておりますのでご安心を」
そう言い水晶を圭の眼の前に差し出してきた。
「分かった。…………これでいいか?」
言われた通りステータスカードをかざす。
「…………はい、結構です。ありがとうございます。それでは訓練所にご案内します」
そう言うなりヴァイオレットは足早に移動した。
数瞬遅れて圭は後をついて行った。
「…………反応はまずまず、といったところですか。これなら戦闘はある程度以上出来ると考えるのが妥当でしょう。
あとは肝心の魔法ですが、試験の事を言ったあたりから、かなりの魔力を感じるようになりました。
恐らくこれは、闘いに対して高揚してのものであると考えられますね。つまりは無意識に身体から漏れ出したもの……だと言うのにこの魔力量は異常としか言いようがありません。
技術は今ひとつですが、火力は一流を遥かに超えているでしょう。……逸材ですね、彼は」
新顔だからだろうか、値踏みするような視線を感じたが、興味を無くしたのか直ぐに霧散した。
圭はぐるりと周囲を見回した。
内装は思いの外綺麗で、想像してた安い酒場のような騒がしさは無かった。
ーーーあそこで登録をするのか?
どうやらここでも先程の役所と同じように受付があり、そこで登録や依頼をするようだ。
ともかく、受付であろう所まで足を運ぶことにした。
「ご利用ありがとうございます。ご依頼でしょうか?」
美しい女性がいた。
夜を吸い込んだような黒い髪と引き込まれそうな青い瞳に圭は一瞬見惚れた。
美しい、それ以外に表現する言葉などありはしなかった。
にこりともしない無表情であったが、それが彼女にとってマイナスに働くことなく、むしろミステリアスな雰囲気を醸し出しさらに彼女の美貌を際立たせていた。
「あっ、ああ。依頼じゃない。冒険者ギルドに登録したい」
そう言うと、彼女は表情を変える事なく、しかし圭を非難する雰囲気を出しながら言った。
「登録……ですか?失礼ですが、戦闘の経験はお有りでしょうか?
冒険者というものは命懸けの職業ですので、最低限の戦闘が出来なければ登録を認める事は出来ませんが」
当然と言えば当然だろう。
闘えない人間を冒険者にして、すぐに死なれては街の生産量に影響を及ぼすだろうし、冒険者ギルドの信頼も落ちるだろう。
となれば、闘えない者は最初から登録を認めない事にするのは当然の帰結と言えるだろう。
「問題ない。俺は魔法が使える」
そう言うと彼女はその綺麗な顔を驚きの感情に染めた。
ーーー魔法が使えるのは珍しいのか?
圭は当然知らないが魔法が使えるのは人間の人口の約一割も満たない程であり、かなり貴重で僅かな力しか扱えなくとも魔法使いという存在は重宝されるのだ。
「魔法が……成る程、分かりました。ではどれだけ闘えるのか試験をする決まりとなっておりますが宜しいでしょうか」
ーーー試験があるのか。……当然か。
「分かった。今からするのか?」
「出来るならそちらの方がよろしいかと。
ですが、この後ご予定がお有りでしたら日を改めて、ということになりますが」
「では今からする。場所はどこでやるんだ?」
圭がそう言うと、彼女はあちらです。と、扉を指した。
「あの扉の先の廊下を進んでいただきますと訓練所がございますのでそちらをお使い下さい」
ではどうぞ、と彼女が急かすように言ってくるが、まだ聞いていないことがある。
「あー、試験官は誰が?」
「そう言えば申し上げておりませんでしたね。
試験官は私、元特級冒険者ヴァイオレット=エーデルワイスが務めさせて頂きます。宜しくお願い致します」
そう言って頭を下げる彼女を驚愕の表情で見る圭だったが、さまざまな言葉を飲み込んで頭を下げ返す。
「こちらこそ宜しく頼む」
「ではこちらの水晶にステータスカードをかざしてください。ちなみに、名前や性別、年齢以外は読み取れないようになっておりますのでご安心を」
そう言い水晶を圭の眼の前に差し出してきた。
「分かった。…………これでいいか?」
言われた通りステータスカードをかざす。
「…………はい、結構です。ありがとうございます。それでは訓練所にご案内します」
そう言うなりヴァイオレットは足早に移動した。
数瞬遅れて圭は後をついて行った。
「…………反応はまずまず、といったところですか。これなら戦闘はある程度以上出来ると考えるのが妥当でしょう。
あとは肝心の魔法ですが、試験の事を言ったあたりから、かなりの魔力を感じるようになりました。
恐らくこれは、闘いに対して高揚してのものであると考えられますね。つまりは無意識に身体から漏れ出したもの……だと言うのにこの魔力量は異常としか言いようがありません。
技術は今ひとつですが、火力は一流を遥かに超えているでしょう。……逸材ですね、彼は」
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