元英雄 これからは命大事にでいきます

銀塊 メウ

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第三章 闇ギルドヘルヘイム

女神ヘル

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 コロンさんから強い怒気を感じる。
今の彼女は聖女としてではなく
個人としての感情を出している気がする。

「女神ヘル、貴方は何故人を狂わし
破滅に導くの?どうしてどうして
………ロン兄さんを殺したの!」

 コロンさんは絞り出すように訴えた。

「貴方のお兄さんとっても
美味しかったわ」

 少女とは思えない醜悪な顔で笑うヘル
それを聞いたコロンはぐっと耐えるように
手を握りしめた。

「ロン兄さんを返してーーー」

激昂し叫ぶコロン
コロンは感情のままヘルに向かって
走り出すが即座に

「コロン様ダメ!抑えて!」

 ユリメリアが間に入り
コロンさんを止める。

「ユリメリアお願いどいて!」

「ダメ!!コロン様に何かあったら
父さんが悲しむ」

「うっ…………」

 ユリメリアは手を広げてコロンさんを
止めた。

「貴方も美味しそうね。
貴方の望みはな~に」

 ヘルはユリメリアに向かって
手を伸ばす。

「待て、触れるな!」

赤城がヘルの前に炎の壁を造り、
ユリメリア達と分断する。

ヘルはスーッとこちらを向く

「邪魔しないでくれる!」

「そうは行かない!君がサイガに
何かしたのか?」

 リョウガさんがオーラを高め
今にも魔法を放ち攻撃するぞと
威圧をかける。

「ふ~ん、本当に残念ね!貴方に勝てれば、
 サイガの心を美味しく食べられたのに
 貴方強すぎるのよ!………それともサイガが
 弱すぎたのかしら!うふふ」

「貴方は存在するべき神ではない!! 
消えてくれー」

「うふふ、貴方の願うのであれば、
 サイガを生き返らせましょうか?」

「!?」リョウガさんは驚き動揺する。

「そんなこと出来るわけが………」

「やめなさい。また貴方は
そうやって人を惑わす」

コロンさんが怒りの形相でヘルを止める。

「うふふ、ちゃんとお兄さんは
会えたでしょ奥さんに!!」

「あんなのエリー姉さんじゃないわ」

コロンさんをユリメリアが再び止める。

「うふふ、お兄さんを呼びましょうか?」

「あの~その辺にしてくれます!
 コロンさんのあんな姿みたく
ないんでね!」

「八雲君………」※コロン

ヘルが八雲を見て

「貴方は何が望み!教えて!(*´・∀・)」

「取り敢えずどっか行って下さい。
場が乱れるんで落ち着いたらまた
こっちから行きますんで、女神ヘル」

「つまらないわ!教えてくれないの?
 見せてよ。貴方の心」※ヘル

ヘルの目が妖しく光る。
八雲の心を覗き見るために、
しかし、ヘルは初めて不快な顔をした。

「貴方なんなの見えないけど」

「ハッハッハ~見えないだろ~
ヘ・ル・ちゃん!」

 ヘルの眉間に明らかなシワが
よって苛立ちをあらわにした。

「何故見えないかお答えします(¬_¬)」
 ※ルビー

「貴方は………ガイアのお人形さん?」

「はい、ルビーと言います。
 では改めてお答えします。
 八雲は貴方の魔眼をマジックアイテムで
 防いでいます。凄いですね~(¬_¬)
 ちなみに造ったのはガイヤ様です。
 よ、さすが(T.T)パチパチパチ」

ヘルの眉間にさらにシワがより、
ルビーに向かって

「ポンコツが調子に乗るなよ」と
言い放った。

「そう言うことなんで、ヘルちゃんの力は
 俺には通用しない!消えてくれ!」※八雲

「……………気分が悪いわ!帰る( ̄ヘ ̄メ)」

ヘルは霧になって消えた。

「は~危なかった~今回はしっかりと
防げたぜ。俺は精神系の技に弱い
からな~」


「八雲君……逃がしてよかったのかい」
 ※リョウガ

「出来ればここでなんとかしたかったん
ですけど女神ヘルの力は僕が苦手な
タイプで、今闘えば必ず死者が出たと
思います。すいません!逃がし
ちゃって!!」※八雲

「………いや、かまわないむしろ感謝する。
 僕も冷静ではいられなかった」

リョウガは振り返りアンリを見て改めて
危険なことになっていたことを感じた。

「皆さん、ごめんなさい取り乱して
 ご迷惑をお掛けしました。」

コロンさんは僕達に頭を下げた。

「コロンさん頭をあげてください。
大丈夫なんで、これからについて
話しましょう。と、その前に腹減り
ましたね!ご飯にしましょう」



……

 町に戻りご飯を食べることに
だいぶ大所帯になってしまったが……

あれから凛達とも合流、凛とククに
ワーワー言われて怒られた。
随分心配をかけたようだ、
その点リーム先生は呆れた顔で
見られて、「毎度毎度まったく」と
言われて終わった……

「闇ギルド ヘルヘイム……裏には
神がいたんですね」※八雲

「………恐らくだけどそれは違うわ」
 ※コロン

「何故ですか、私もサイガの件で
間接的ではありますが調べることに
なりましたが、構成員はヘルから
加護「ギフト」を与えられていると
確認が取れています」
 ※リョウガ

「女神ヘルに取ってはヘルヘイムは
結果できて しまったに過ぎません。
女神ヘルは人の欲望に問いかけ
増長させ叶えさせる。その時の
達成感を心と一緒に食べる。
そうすることで彼女は強い幸福を
感じるのです」※コロン

「そんなことよく分かったの?」
 ※リーム

「私の担当の神ではないのですが、
 神テティス様からの情報です」

「なるほど神であれば知っている
かもしれない。しかしではヘルヘイムの
目的はなんだ!」※リョウガ

「ヘルヘイムは女神ヘルを崇めている。
ヘルをどうすれば喜んでくれるか
考えた結果の組織なのかもな」※八雲

「供物なのか構成員達すら」※リョウガ

「ふーん、所詮神などワガママな奴らだ
 従う必要などないのだがな~」※赤城

「赤城~そう言うことを聖女様の前で
言うなよ!」※八雲

「良いのよ。考えは人それぞれだし、
 ガイア様は結構テキトウよ!」※コロン

「コロン様が言うのはどうかと……」
 ※ユリメリア

「そうです。ガイア様は自由な方
なのです。そんな細かいこと気に
しません。素晴らしい~」※ルビー

「ま~素晴らしくはないけどな!」※八雲

「女神ヘルについては私に任せて、
少し考えがあるわ。ただまだ情報と
準備不足だから時間がかかるわ」※コロン

「分かりました。コロンさん僕達も
 しばらく着いていきますよ!」※八雲

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