元英雄これからは命大事にでいきます

銀塊　メウ

文字の大きさ

大中小

207 / 226

第五章　長寿薬ノア

ドリちゃんとお話

しおりを挟む

「う～ん」
　八雲は寝返りをする。誰かが僕の頭を
撫でている。それに地面で寝ていたはず
だけど柔らかい。
　
　僕はまぶたを開けると、目の前には
美少女（幼女）が優しい顔をして僕の顔を
見ている。これはどんな状況だ？
　しかし、この状況はかなりまずいの
では………首を曲げ側面を見ると凛が遠く
にいた。
　笑顔ではあるが後ろに見えるオーラが
ピリピリしている。ヤバい！
　しかし、そう思っているが顔に手が
来てグイッと動かされ再び美少女（幼女）の
顔が、だから何なよこの子は………

「あの～起き上がって良いかな～」※八雲

「ダ～メ！」

「………………………」※八雲
　どうしたもんか、お世話になっていた
のにこの子に強く言っても良いものか、
でもな～みんながまだ戦っているかも
しれない中で寝てて良いのか！
やっぱ早く起きないとだな！

　僕は決心して女の子に声をかけようと
すると

「やめた方が良いぞ！八雲、死にたく
なかったらな」※ポチ
　いつの間にかトコトコトコっとポチが
歩いてきた。

「今、お前を膝枕してくれてるの
神様だからワン」※ポチ

「は？」

「ドラゴン族の神様ドリグヴェシャ様
だからワン」※ポチ

「は？は？」

「命がけでドリグヴェシャ様の相手をしろ
　頑張れ八雲……ワン」※ポチ

「は？は？は～？」

「お！そうだ！ヘルヘイムの奴らは
もういないから安心しろよ！だから
頑張って相手してていいワン」

「そうか～ありがとな！ポチ」
　尻尾をフリフリとしながらも離れていく。

　取り敢えずドリグヴェシャ様が
満足するまで対応することにした。

　　　１時間………まだかな～

…………２時間…………さっきからずっと撫でて
いるだけだけど飽きないのか？

…………３時間…………なんだろうか
気疲れしてきた。

　今度はギネアちゃんが来た。
「八雲さん、あの～先程ターナさんから
聞いたのですがドリグヴェシャ様は
１日単位で撫でることがあるので
まだまだ続くかと………」※ギネア

　なんだと⁉１日単位だとありえん
　これがドラゴンクウォリティなのか？

　ヒトとドラゴンだと生きている時間が違う。
ヒトなら生きても１００年くらいだけど
ドラゴンは１０００年以上生きることも
よくある話だ。僕ってこのまま膝枕され
なが永眠なんてことも………

「八雲さんが何を考えておられるか
わかりませんがドリグヴェシャ様は
神様なので私達とは時間感覚が
違うかと思います」※ギネア

　あ⁉そうだったこの子ドラゴン
じゃなくて神様だった。

　仕方ない取り敢えずもう少し待つか…

　
　しかしただ待つけだけではつまらないな～
神様に頭を撫でられ膝枕をされる
高待遇なのだか、暇なものは仕方ない。

「ドリグヴェシャ様、少しお話を
しませんか？」※八雲

　ドリグヴェシャ様の顔が歪み頬を
ぷ～っと膨らました。

「その名前イヤ！」※ドリグヴェシャ

　いやいや名前でしょ！そんな事
言われても……」※八雲

「ドリちゃんと呼んで欲しい！」
※ドリグヴェシャ

　あ～！そういうことね！

「わかったよ！ドリちゃんヨロシク！」
※八雲
　ドリちゃんは満足そうに笑った。
　
　ぶっちゃけ普通の少女にしか
見えないけど……

　神様だから不敬に当たるとか後で
言うなよ！
　
　それから他愛のない話をした。
話している最中特に嫌な反応がなく、
どちらかと言うと楽しそうだったので、
僕も神様と言う事を
忘れて色々と聞いてしまった。

「ドリちゃんさ～なんでエンジェル
ドラゴンになると里に降りたらダメなの？
家族とかもいるからさ～たまには会いに
行きたいと思うわけなんだけどせめて
１年に何回かは里に降りたらダメかな～」
※八雲

「うん！良いよ好きなだけ帰ればいい、
　ただし私と遊ぶ人は残して欲しい」
※ドリグヴェシャ

　傍にはギルとギネアは驚き、
嬉しかったギネアはギルに抱き着き、
ギルは優しく抱きしめた。

「意外にあっさりなんだね！
てっきりダメって言われるかと思ったよ！」
※八雲

「それは私が決めたんじゃない！
　エンジェルドラゴンのみんなで決めたと
言ってた。私はどっちでも良い、遊んで
くれれば良い」

　なんとなくわかってきたぞ！
　つまりドリちゃんを相手をしないと
いけないのが、この場所での最大の役目で
あり唯一の役目でもある。
　神様を相手にする重要なお役目と
感じているみんなは
　いつしか必ず、絶対にやらないと
いけないと強く感じた事で、里との
交流を減らしいつしか降りては
行けない事になったんだな！

　最初からドリちゃんに話せば解決した。
内容だったわけか！ま～神様だから
気軽にには話しにくいけどね！

「ドリちゃんこれいつまでやる。
お腹も空いたしご飯食べたくない？」
※八雲

「確かに、私もお腹がすいたかも！
ターナご飯持ってきて～」※ドリグヴェシャ

　僕はやっと解放されるとホッとしていたが
　この後、後悔することになった。

　まさか‼
　普通に食べさせてくれないとは
………恥ずかしい～
　

しおりを挟む