209 / 346
第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い
第196話 トラブル前の静けさ?
しおりを挟む◆アストロンの視点
「ルージュ、作戦を変更する。
まずはリルの確保を優先として
戦力の確保は後回しだ!」
「了解よ!ただそれを優先にすると
いう事は、もうこの城には居られなく
なる可能性が高いわ!そうなれば
当初の作戦の様にはいかなわよ。
相手は私達を敵として認識するから
内部からの小戦力での戦術は打てなく
なるわ。そこは分かっているのね」
「あ~もちろんだ!分かっている」
「フフッ、国より妹の命が重い、
本当にアストロンはブラコンなのね」
「ルージュ、そういう言い方をするな!
俺にとってリルは大事な家族であり
最も守りたい者、だから優先はする。
もちろん王族としての勤めは果たすさ、
時間はかかるだろうがな、必ず魔王と
なってしまった父さんを俺が討伐する」
「そう、ご立派な事、アストロンは
真面目過ぎるのよ。少しは気を
抜いたら」
「フッ、これ件がすべて終わったら
その時にな!」
俺は部屋を出て城の外へと向かう為に
階段を降りているとそこに現れたのは
バイオス宰相。
「何かあったのかバイオス宰相」
「お~これはこれはアストロン様
ご機嫌はいかがですかな」
「フッ俺の機嫌などどうでもよかろう。
私が聞いているのは、なぜこれ程の
兵士を広間に集めたのかと聞いている」
階建を降りた先の広間にはざっと
百人以上の装備をした竜人族の兵士が
控えていた。
「アストロン様、とても良い知らせが
入りました。リル様が見つかりました。
王都ラダマンテュスに居られました」
くっ、リルが見つかっただと……
俺は表情に出さない様に細心の
注意を払った。
しかし次の一言がすべてを無にした。
「ご安心下さい。すでにリル様の
捕縛にはコウリョウ師父と弟子の
リヴァイアを向かわせました」
「何だと!?あの二人を行かせたのか!」
「え~あの御二方なら確実にリル様を
連れて帰って来ましょう。ゆるりと
お待ち下さい」
マズイ!コウリョウ師父と
リヴァイアだと………下手をすればリルが
殺されてしまう。急がねば!
「そうか分かった!私はこれから
行くところがある。
そこをどいて貰おうか!」
「申し訳ありません。それは出来ません」
バイオス宰相は不敵な笑みを浮かべる。
「なぜだ!バイオス宰相」
「行かれるのでしょ、リル様のところに、
邪魔をされては困るのです」
「キサマ、誰に物を言っているのか
分かっているのか」
「え~分かっていますとも
アストロン王子、これは
ガルド陛下の命令でございます。
どうかお部屋にお戻り下さい」
「そうか、父様の命令かならば
仕方がない」
どうやらすでに俺は疑われて
いたようだ、どこまで知っているのか
分からないが、もうここには居られない。
「ならば押し通るまでだ!
竜装体術『竜爪破斬』」
アストロンの腕に闘気が集まり
腕を振り下ろすと
五本の斬撃が広間を斬り裂いた。
アストロンとバイオスの視線が交差し、
バイオスはすべてを悟ったように
不敵に笑った。
………………▽
◆リルの視点
「リドさんとですか、はい上手く
言ってると思います。私は打ち合わせ
とかかしこまった事を今までした事が
なかったので最初は緊張してましたけど、
リドさんが優しく教えてくださいま
したので、なんとかやって行ける気が
します」
「そうかいそうかいそれは良かった。
リドは良い男だよ!業界では有名な
やり手の商人、優しくて気が利いて、
さらにイケメンときた!非の打ち所の
ない男さ~ね。探したって見つかりゃ~
しないよ」
なんか珍しいな~サリーおばあちゃんが
こんなに人を褒めるなんて、でもそれだけ
リドさんが優秀ってことだよね!
「ふふっそうですね。あんな方とは
会ったことがありません」
「そうだろそうだろ、リドとは上手く
行きそうだねわたしゃ~嬉しいよ~」
サリーおばあちゃんがここまで
機嫌の良い事は少ない。私の事を
そんなに心配してくれたんだ。
それから、商人としてアドバイスを
してもらった。けど異様にリドさんの
話が多くて少し困った。きっと心配
してくれてるんだ。大丈夫リドさんと
上手くやって行ける。私はそう思う事に
した。
……………▽
それから10日後の打ち合わせ
「はい、分かりました。それで問題ない
と思います。
これで店を建てて頂けますか?」
今日は湖の傍に建てる店舗について
間取りの話をしていた。特に問題がないと
思えたので進めて頂く事にした。
「分かりました。良かった~
これで一区切りつきます。
リルさん、今日はこの後お時間が
あればお食事でもどうでしょうか?
先日新しい飲食店を開きまして、
とても美味しい鶏肉料理が食べられる
のですが」
「あ!え~と、今日ちょっと、
予定がありまして、ごめんなさい」
「いや気にしないでほしい。私としても
リルさんを困らせたくないからね」
リドさんがすごく残念そうな顔を
している。申し訳ないよ。
どうしょうかな~う~ん……
「あの~もし良かったら……」
……………▽
「ここがリルさんの家ですか、
とても住心地のよさそうな家ですね」
私はリドさんを家の食事に誘った。
今日は私とチーちゃんの商人
検定二級の合格祝いをしてくれる
予定となっていた。だからリドさんの誘い
に応えられなかったけど、それなら
そのお祝い会に誘えば良いと考えた。
「はい、皆さんとても良い人達なんで、
きっと楽しいと思います」
「そうかリルさんは働いている皆さんと
一緒に暮しているんでしたね。
そうか、では彼も居るんですね」
彼?……彼って蒼字(そうじ)さんの
事かな?
「フッ、とても楽しみだよリルさん、
行こう!」
私とリドさんは家の中へと入って行く。
まさかこの後あんなトラブルが起こる
なんて思いもしなかった。
11
あなたにおすすめの小説
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる