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第九章 邪神降臨
第281話 クレスを止めろ!超極大魔法陣
しおりを挟む「なんとしてもクレスを止めてやるんだから!」
レイチェルはレビィ達との戦いを終えると
すぐに準備を初めていた。
その準備とはレイチェルが戦いの最中にクレスに打ち込んでいだ束縛の魔術、本当はレビィに打ち込む予定だったが、レビィに当てるだけの隙を見つけることが出来なかった。
クレス程の者を止めるにはかなりの力を必要となる。レイチェルは幾つもの魔法陣を展開し、その魔力を魔石で補うことで膨大な力を持った魔術が完成しようとしていた。
「魔導輪発動……魔力の増大を確認……陣を描き集束せよ」
レイチェルは異空間から巨大な鉄のリングを放ち、上空へと飛ばす。数十個の鉄のリングはレイチェルの真上に直列で並ぶと動きを止めた。
レイチェルの周辺に描かれた数十の魔法陣が鉄のリングを通り上がって行く。
上がるにつれて魔法陣の魔力が上昇し、すべてのリングを通った頃には極大魔法陣へと変化、そして一つの巨大な魔法陣が空に描かれた。
「いくよ!蒼字(そうじ)、必ずクレスの目を覚まさせてよね!」
レイチェルは自らの全魔力をリングを通して極大魔法陣に注ぎ込む。
『超極大魔法陣……魔重結束……
………ストロングマジックプリズン』
……………▽
◆蒼字(そうじ)の視点
なんだあれは?
突然レイチェルの声が聞こえたと思ったら、クレスの身体が光だし膨大な魔力を放つ。
光は魔法陣を描きクレスの周りを囲う。クレスも何が起こったか分からないが危険と感じたんだと思う。それを破壊しようと試みるが、すでに剣にも魔法陣がついてしまい。上手く動かせない。完全にクレスを拘束するまでにはそれ程時間はかからなかった。
スゲー……あのクレスが微動だにしない。
俺はその圧倒的力に驚いていると、再びレイチェルの声が聞こえた。
「蒼字(そうじ)どうかな?上手くクレスを捕まえられた?」
「あぁ良くやったぞ!レイチェル、見事だぜ!あのクレスを止めるなんて、マジでお前天才だよ!」
俺は久しぶりにレイチェルをベタ褒めする。しかしレイチェルは至って冷静だった。
「上手くいったようだね。でも安心はしないでほしい。クレスを止めれるのは長くて5分だ。それ以上はもたない」
「おいおいマジかよ!しばらくは止めておけないのか?」
「悪いけど魔力がもたない。だから蒼字(そうじ)にはなんとしてもそれまでにクレスを正気に戻してほしいんだ」
「レイチェルそれは分かるが、どうやればいい?クレスは鬼の王ラジャクに取り憑かれたレビィに操られているのは分かっている。だからラジャクを倒せば元に戻るとは思うが、たかだか5分で倒せって言うのはいくらなんでも無理だぞ!」
「そうかレビィは魔王ラジャクに操られて………うん!分かった。大丈夫!作戦はある。これは蒼字(そうじ)にしか出来ないことだ。良く聞いてほしい。作戦はね……………………」
レイチェルは俺に作戦の詳細を伝える。
「はぁ~……そう上手くいくかは分からないぞ!相手の術の解析は出来ていないんだろ」
「そりゃ~見ていないからね!でも大丈夫さ。蒼字(そうじ)の力(スキル)は魔を消し去る」
俺はレイチェルに言われた通りにする。
筆に魔力を通すと先端が白銀に輝く。
俺は動けなくなったクレスの前に立つと、筆を振り上げる。
「準備は良いかい蒼字(そうじ)チャンスは一度切りかもしれない。やり直しは無しだよ!」
「分かっているさ。さっさとカウントダウンしな、一撃で決める」
俺は魔力(霊力)を目に集中させクレスの魂を視る。レイチェルと俺の予想が正しければ、鬼の王クジャクは魂を縛り操っている。視えた!やっぱりだ。クレスな魂は赤い鎖の様な術によって行われている。それなら術を解くにはその鎖を破壊するしかない。
しかし、ここで問題がある。
俺のスキル『破魔の筆払い』で鎖を消し去るには、レイチェルが放った束縛の魔術ごと消し去ることになってしまう。これだけの力を持った魔術だ。その上から俺が『破魔の筆払い』をやってもクレスを縛る術まで届かないかもしれない。だから一瞬、レイチェルは束縛の魔術を解かなければならない。
恐れているのが、その瞬間にクレスが逃げてしまわないかと考えている。でもこれ以上四の五の言っていられる状態じゃない。
「蒼字(そうじ)いくよ!
5………4………3………2………1
………破魔の筆払い!』
ズシャ!………赤い鮮血が飛び散る。
………『瞬神……飛雷撃(ひらいげき)』
束縛の魔術が解けた瞬間、目にも止まらぬ速さでクレスの手刀が蒼字(そうじ)の左肩を切り裂いた。
レイチェルはすぐに魔術を再度行うもその頃にはクレスは大きく跳躍し回避していた。
「クッ……流石はクレス…やってくれる……」
俺は左肩を押さえ止血する。致命傷ではないが決して浅くない傷、放っておけば出血多量で倒れてしまう。
「ごめんタクト……失敗しちゃったみたいだね」
レイチェルの声が聞こえたが反応出来なかった。クレスを一瞬にでも目を離すと即死すると、そう感じたからだ。俺は全神経を研ぎ澄ます。
クレスが纏った闘気が雷撃の如く光り高速で接近、蒼字(そうじ)の首に向かって剣が振り下ろされる。
「アガァ……や…め…ろ……」
クレスから奇声が聞こえた。
クレスの動きがギギギとオイルの切れた機械のように動きをして止める。
俺はニヤリと笑みを浮かべ言った。
「二本でも効果はあったか……」
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