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第45話 神の使徒
しおりを挟む「タクトくん!!!ちょっと良いかな!!!」
ヨハネ様がすごい剣幕で俺に詰め寄る。
俺はあまりのキャップに声も出ない。
俺はその後ヨハネ様に連れていかれ別の部屋に移動する。ノルン達は同じくヨハネ様も凄まじい勢いに押され待っていることとなった。
「はっはーーー使徒様お会いできて光栄でございます」
ヨハネ様は両手を直角に上げてそのまま土下座する。
「えー!?やめて!!何してるんですか!立って立って下さい!」
俺は慌ててヨハネ様の腕を持ち立ち上がらせる。
「おー使徒様、何とお優しい~」
「いえ、立たせただけですから」
涙を流しヨハネ様が感動されている。もう俺はどうしていいか分からん。
「ヨハネ様、まずは落ち着いて下さい。ボクはもう何が何だか分かりません」
「あ!申し訳ありません、つい興奮してしまいました。まさか生きている間に使徒様にお会い出来るとは思いもしませんでしたので」
「あーやっぱりそこですか」
ま~そこくらいしかなかったし、それにしても使徒ってなに?
「どうされました使徒様、何かお困りで?」
「あの~まずはその喋り方は戻して欲しいのですが」
「いえ、そうはいきません!使徒様には敬意を払わねばなりませんので」
「えー…その使徒様って何なんですか?」
「何と!?使徒様はご存知ないと!」
メチャクチャ驚くヨハネ様。
「そうですか……使徒様はご自分のことをご存知ない。なるほどそれで戸惑どられているのですね」
はい、動揺しまくってます!
俺は頷く。
「それでは私が使徒様についてご説明させて頂きます」
使徒とは、神に選ばれた神の代弁者、それは教会にとって最重要人物らしい。凄さがイマイチ分からないので聞いたら教会の階級を使って説明してくれた。
●一般信徒
教会の中では末端に位置づけられるが、ここは一般市民で神を信仰するいわゆる信者のことを言う。
●シスター、助司祭
教会内で実際に仕事として神に仕えている者達、一般市民と最も関わりを持ち、一般的な雑務から市民の治療補助まで幅広く行う。主な仕事としては司祭様のアシストとなる。
●司祭
各地の教会で宣教活動や信徒の世話をする。国民が誰もが行うステータス確認は司祭以上の者しか出来ない。教会の中ではなかなかなれない階級である。
●司教
司祭の上位にあたり、任された地域(教区)のすべての教会活動に責任を負います。一つの場所に留まることはなく。各地域を周るので上位の階級にも関わらず体力がいる。そして一般的には知られていないが、いわゆる邪教徒や犯罪者の捕縛、討伐の仕事まで付与されていた。
●大司教
ここがヨハネ様の階級となる。
司教のまとめ役であり、国を代表する聖職者の一人、その発言力は一国の王にも匹敵すると言われている。
●枢機卿
教皇の補佐に任ずる聖職位。教皇の最高顧問。
●教皇
全信者の頂点に位置づけられる聖職位。
「ご説明ありがとう御座います。でも肝心な使徒については?」
「大変申し訳御座いません。まだ説明の途中でございます~」
ヨハネ様がまた極端な土下座をする。
もうやめてーそういうの良いから、それにあなたの発言は王に匹敵するんでしょ、そんな人がポンポンと頭を下げるな!
「使徒様とは神に選ばれし代弁者、神と対話が許され、最も神に近い存在で御座います。そのためその発言力は教皇様よりも上であり、それ以上は御座いません」
「…………つまりボクが一番上だと?」
「その通りで御座います。使徒様」
はぁー!?んなわけあるかー
「ヨハネ様!これはきっと何かの間違いですよ!もう一度確認をお願いします」
「いえ、そんなことは御座いません!今なら分かります。あなた様から神々しいオーラを感じております。すぅーはぁー、素晴らしい」
やめて、そんなもん出してないから、いい匂いとかも出てないから。
「そう言われましても、神様とか会ったことも声を聞いたこともないです」
「それは気にされることは御座いません。使徒様は神託がある時のみお会いできるかと、しょっちゅうお会い出来てもおかしいですので」
ま~確かに、気軽に神に会っててもどうかと思う。
「分かりました!使徒かどうかは分かりませんけど、それで良いです。ただこのことは黙っておいて下さい」
「それはなぜでしょうか、使徒様が現れたとなれば、すべての信者がお喜びになります。是非公表をするべきです!」
ヨハネ様が興奮されているが、俺はこれ以上大事にしたくない。俺はそこそこ幸せな平穏な生活がしたいのだ。
「ヨハネ様、敬語をやめて下さい。ボクはただの平民でいたいのですよ。騒がしいところは苦手で、もしも神様から御告げがあればお伝えしますよ」
「そ、そんな~」
ヨハネ様は酷くがっかりしてしまったが、それは我慢して貰う。俺が使徒様と思っているのでヨハネ様は言うことを聞いてくれた。
それからノルン達と合流、後で色々と聞かれたけど適当なことを言って誤魔化した。
屋敷に帰るとノルン達と解散して部屋に戻る。
「はぁー今日は色々あって疲れた。少し寝ようかな」
俺は扉のノブを捻り部屋の中に入ると、ベットの上で足をブラブラさせている少女が居た。
「あれ?アイリス、どうしてここに」
アイリスの頬がぷくっと膨らむ。
「もう!遅いよタクト、私を置いて遊びに行くなんてズルい!私も遊びたいなの」
あ~あそれで遊びに来たのか。
「分かった遊ぼう!」
「わぁーいやったなの~」
アイリスは満面の笑みで笑った。
…………………▽
◆ヨハネ大司教の視点
「神のお導き……でしょうか」
使徒様の出現、それはとても喜ばしく思うのだが、同時に不安にも感じていた。神の使徒が現れし時、世界を揺るがすほどの大きなうねり、何かが起こると言われている。それが本当であれば一体何が起こるのでしょうか。
「ふぅ~私が一人で考えても仕方ありませんね。使徒様には言われていますが、せめて同じくイリス様の加護を授かったアイリスには伝えるべきでしょう。
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