144 / 359
第143話 ヘル姉現る
しおりを挟む「さ~食べてくれ!旨いからよ!」
テーブルに置かれたのはモ◯ハンでる巨大な骨付き肉な盛りに盛った野菜のサラダ、そして直径一メートル位ある鍋にスープ、しかも一人一皿、ここは巨人の国か?
ハクは皿を並べ終えるとエプロンを脱ぎ椅子に座る。
「いっただきまーす!」
「ちょ!待てーい!」
俺はここに来てようやく止めた。
「どうした?冷めないうちに食べようぜ」
ハクは気にしていないけど、流石に俺が気になって食事なんか出来るか!
「ハク、服を着ろよ!エプロン脱いだらマッパじゃないか、それに今更だけど人になれるのかよ」
「何だよ!いっぺんにどうでもいいだろ」
「よかねぇ~よ!チラチラ気になって仕方がない」
大きくはないが小さくもないそれが視界に入ればどうしても反応してしまう。ラッキーとか思う面もあったけど食事をしながらはダメだ!
「ん~なんだよ。面倒くさい奴だな。悪いが服とか無いんだわ」
「なんでエプロンがあるのに服がないんだよ!」
「あぁ、あれなコイツの趣味だ」
ハクはニキに指を指す。
「ニキ、おまえ……」
「何なのだ?タクト」
ニキはすでに骨付き肉にかぶりついて話を聞いていない。いつもながらの食いしん坊ぷりだ。
「あ~もうなんでも良いからこれを着てくれ」
俺は速攻でワンピースを買い着させる。
「お!これ可愛いじゃん。動きやすいし最高!」
ハクが駄々をこねて来てくれないかと思ったが意外とあっさりと受け入れてくれた。これでやっと落ち着いて食べれる。
ハクの作った料理は美味しかった。大味ではあると思ったけど、これだけ豪快な料理ならこの味付けは良いと思い食べたが、量が物理的に無理だ。申し訳ないけど残してしまい。それをニキがペロリと平らげる。
食事を終え、この後どうするのかと尋ねる。
「ヘル姉にどう説明して穏便にすませるか、発言をしくると首が吹っ飛びかねないからな。ニキ分かっているんだろうな」
「ハク、任せておけ俺には秘策があるのだ。ヘル姉を上手く躱すのだ!」
「ニキが何を考えているか知らないが、私を巻き込むな!お前のおかげでいつも関係ないのにぶっ飛ばされる身にもなれ」
ワーワーと言い合いをする二人、一番関係ない自分としては勝手にしてほしいと思う。
しばらく待っても一向に言い合いが終わらない。まだまだ時間がかかりそうなので、外に出て少し見て廻ることにした。
周りは殺風景なものだった。しばらく歩いても何も無い。ここがダンジョン最深部ならお宝の一つでもあると思ったけどガッカリだ。結局ただ歩いていただけ、でも歩いている間ずっと気になっていた物があった。
『巨大な門』ここに来てすぐに気にはなったけど、ハクが言っていたが触るのは危険らしい。あの世に繋がっているなら当たり前かも知れないな。
巨大な門を見上げていると……「ゴトン……ギィー」
と大きな音を立て門が開いてしまった。
ヤバいヤバい何でだ!
俺はどうすればいいか分からずあたふたしていると門から女性が出て来る。
ザッザッっと足音を鳴らし……
その女性はかなり奇抜な見た目だった。
髪は長く腰のあたりまで伸ばし半分が青くもう半分が赤い、それに合わせて目の色も同じように違う。オッドアイと言うやつだ。さらに変わっているのが服装、あれはセーラー服じゃないか?しかもスカートが長く昭和時代のスケバンみたいだ!?
「おい!お前…何見てんだ!」
あ!……絡まれた。
ハク以上に鋭い眼光、一瞬に何かに貫かれたかと思うほどの衝撃。
「べ、べつに門見てただけです」
俺は……ビビってしまった。
不良に絡まれた学生の様な反応をする。
「あ!なんだと、言い訳してんじゃねぇ!見てたかって言って!……ま~いい、それより聞きたいことがある。ニキの野郎が戻ったって聞いたが、アイツどこに居る!」
あ!……この人もしかして………
「えっと……あの家の中に居ます。呼んで来ましょうか」
居ない。女性は消えていた。
俺が指を後方にあるニキ達が居る家に指を差し、ほんの少し彼女から目を離しただけなのに……そして1秒後、後方から爆発するような音と「ニキーここかーー」と言う怒鳴り声が聞こえた。後ろを振り向くとニキ達が居る家が木っ端微塵に上空に吹き飛んでいる。
俺は「はぁーー!?」と目を見開き驚き、そして見続ける。
女性は振り下ろした体勢で、吹き飛んだ先を見る。何かを見つけたのか?ニヤリと笑うと再び忽然と消え、上の方から「ゲェ!」と聞こえたので見上げると、女性に首を絞められているニキがいた。
「よぉ~会いたがったぜ~二~キ~」
「ヘルねぇ~……まずは話を…」
「あ~はなし…いいぜ!話な!……じゃ~拳で語ろう」
「ちょ!待つのだー!」
女性の拳はニキの頭を撃ち落とす様に落ち、ニキは急落下、真っ直ぐに地面に落ち、痛みで転げ回っている。
「のぉーー頭が割れたのだーー!」
「そのくらいで割れるか愚弟が!いつもいつも少しは反省しろ!」
「ぐへぇ~」
女性はニキの腹を踏みつけて動きを止めた。
「おい!ハク、さっさと出て来い!」
身体がピリピリするほどの大声に反応したハクはかなり離れた瓦礫の下から「はいー」と声をだし直立に立ち上がり、目にも止まらぬ速さで女性の下に移動した。
「よし来たな!ハク説明しろ」
「ヘルねぇー了解しました!」
ビシッと敬礼をしてハクは包み隠さず説明をする。
…………▽
「ニキ、覚悟は出来てるんだろうな!何回言っても聞かないヤツは、姉ちゃんとしてしっかりと身体に教え込んでやらないとな」
女性は拳を振り上げだ。
「アババババババババ」
ニキはガクぶるでまともに喋れていない。
仕方ないヤツだな~
「反省しろや!ニキ」
拳を振り下ろした。
……『空間障壁』………「ガンッ」
「おい!どう言うつもりだぁ!邪魔するってことは覚悟は出来てるんだろうな~オイ!」
俺はニキの前に空間障壁を張り、女性がニキを殴るのを邪魔した。
「うん、ま~なんと言いますか、……ニキは友達なんでそれ以上やらないで下さい」
「お~…タクト~」
うるうるとした目線をこちらに向けるニキ、しかし俺はそれを見る余裕が全くない。
身体をまともに動かせなくなる凄まじい圧力、それを受けた俺はすでにライオンの前にいるバンビの如く足を震わせていた。
あ~オレ、死んだかも……
15
あなたにおすすめの小説
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる