異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第191話 ルナの戦い

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◆ルナの視点

「なるほどそう言うことでしたか」

「ま~当然だな。アイツなら普通邪魔しますよ……絶対な!」

 ラムラの頂上に来ると、そこには青の鎧を着た軍隊が待ち構えていた。そしてその奥には見たことのない装置が設置されており、定期的に点滅しそのたびに膨大なエネルギーを感じた。

 軍隊の中から一人の男が前に出て来る。

「そちらに居られるのはルナ殿ですかな?話には聞いていましたがやりづらいですな~これから美しい女性を切り刻まなければならないとは」
 
 ちょびヒゲを弄りながら喋る長身の男、この男は一度見ている。水の勇者ネロの副官、名は確かクォーク。

「それはどう言う意味でしょうかクォーク殿、それは私と聖騎士団を敵に回すと言う意味でしょうか?」

 クォークはその問いを冷静に返す。

「いえ違いますよ。あなたと敵対することになりますが聖騎士団とはしません」

「それはゼーラント大司教の命令だからですか?」

 クォークは少し驚いた顔をして、口元に手を当て二ヤリと笑う。

「ご存知でしたか、しかしそれは違います。我々はネロ大佐から命令を受けたから行動しています。それがゼーラント大司教が関わっていようと関わっていなかろうと関係ないこと、勘違いしないで頂きたい!」

 クォークの強い意志がこもった言葉を私は疑問に思う。彼らにとってネロは神にも等しい人間だと言っているように聞こえる。あの男がその様な人間になれるとはとても思えない。彼らはネロに何か催眠術の様なものをかけられているのか?
 
「我々はネロ大佐の命令で後ろにある装置を守らねばならない。そしてこの装置を見た者は殺せと命令されているのですよ。すまないが二人とも死んで頂こう」

 クォークから闘気が膨れ上がり腕を上げると闘気が槍の形状に変化、それを勢いよく投げつける。

 私とアポロンはそれぞれ左右に回避し攻撃を躱したのだが………

「ドーン」……後方で大きな音が、
 後ろを見ると地面が大きくえぐれ吹き飛んでいた。

「なんて威力……」
 今の一撃にはかなりの魔力を込めなければ出せない威力、しかしクォークを見ると平然としておりまるで疲弊していない。この男がこれ程の力を持っていたとは……」

「クックックッ……素晴らしい素晴らしい力です!どうですかなルナ殿?驚きましたか!」

 クォークは光悦するように喋る。
 見ているのは………鎧?……聖なる魔力?

「もちろん気になりますでしょう。あなたを相手にして我々がなぜこれ程に余裕でいられるのかを、すでにお気づきにようだ」

 クォークは自分の胸に手を当てる。

「私を含めた後ろの者達も同じ鎧を着ていますが、ネロ大佐が作り上げた『聖なる青の鎧』我々はセイントブルーと呼んでいます。これにはネロ大佐が作り上げた術式が組み込まれています。そしてエネルギー源は……」

 クォークは後ろに手を向けて言った。

「この聖峰ラムラ!言っている意味が分かりますか!我々の着ているこの鎧はラムラから放出される膨大な魔力を使っているのです!一体誰がこの力に抗えると言うのですかぁ!」

 再びクォークの闘気が高まる。
 ラムラの膨大な魔力を闘気に変えて纏っている?
 そんなのまともに戦えるわけが無い!?

 私の気持ち挫けそうになった時……思い出した。
 たった一人でスタンピードを止めると言った無謀な男を……私の中から自然と勇気が湧き上がってくる。

「ありがとうタクト、私も頑張るよ!」
 魔力を闘気に変え、鋭く研ぎ澄ます。

「あなた達がどれだけの力を持っていようと、私の意志は変わりません!国民を守ることが聖騎士団の役目、あなた達を止めます!」

 剣をクォーク達に向けた。

「アポロン行きますか?」
 
 アポロンは聖騎士団ではない。実力者であるのは見て分かるが、死闘となれば別かもしれない。私は横目で見て声をかけるが無用な心配と分かる。

 アポロンの目がギラギラとしてクォーク達に敵意むき出しの状態だった。

「ルナさん、俺はいつでも行ける。まさか今さら引けとか言わないだろうな!言っておくが止まらないぜ!コイツラも許せねぇ~、絶対にぶっ潰す!」

「分かりました!聖騎士団でもないあなたにお願いするのは忍びなかったのですが、問題なさそうですね。ですが無闇に突っ込まないで下さい」

「おう!分かった!」
 アポロンは闘気が高かめ拳を構える。

 敵はクォークを含めて25人、圧倒的に振りな戦いが始まった。

 クォークは一度下がり、恐らく指示にまわる。
 
 私の周りには4人の武装した男達が迫る。
 それぞれの闘気が聖騎士団団長クラス、まとめにやり合えば必ず力負けする。
 
 4人が同時に攻撃をする。

 肩口目掛けて大斧を振り下ろし
 左側面からは長剣の横薙ぎ
 後方から鎖付き鉄球が飛び
 腹部を鋭い槍突きが迫る。

 私は全神経を研ぎ澄まし剣を振った。

 大斧を受け止めるのではなく剣を滑らせる様に大斧を左側面にズラシ長剣とぶつけ防ぎ、即座に自身を大回転させ後方から飛んて来た鉄球を真正面から突きを放ち鉄球を槍に向かって弾き返した。

「くっ!」
 槍を持った兵士は直前で槍を引き鉄球を受け止めると、肩口に鋭い痛みを感じた。いつの間にかルナによって腕を斬り裂かれていたのだ。

 長剣と大斧を使う兵士が体勢を立て直し突撃して来る。

「うあぁー」
「グハッ」

 二人の兵士を超える素早さでルナは接近、腕を斬り裂いた。

「うおおおぉーー」
 ルナに向かって鉄球が飛んでいく。

 先程の一撃と違い闘気を集中して纏わせた一撃、ルナの力では落とすことは出来ない。

 だからルナは力だげではなく速さでそれを打ち負かした。

『トライデントストライク』

 飛んて来る鉄球に一瞬で3撃の突きを放ち鉄球を止めると凄まじい速さで兵士に接近、腕を斬り裂く。

「まずは4人……」
 
 小さな声で言ったルナの身体は僅かに息が上がっていた。

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