異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第224話 衣・食・住が足らん!

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「教皇様、まずは落ち着きましょう。………そして離れて!」

 俺は教皇のおっさんに抱き着かれて、正直参っています。ぶん殴ってやりたいけど教皇様だし、どないしよう。

「コラ!離れなさいファーガス、タクトくんが困っているでしょ、言うこと聞かないと無音地獄に落とすわよ!」

「はい!母ちゃんすいませんでした!もうやりません!」
 
 なにこれ?教皇のおっさんが子供にしか見えない。
 親からすると子はいつまでも子と言うことか?

「ふ~まったくいつまで経っても世話がかかる子ね!でも話は済んだわね。移住の話はこれで良いかしら?」

「ん!ん~………そうですね~どうしようかイリス?」
 
「タクト~前にも言ったでしょ!ここはあなたが作った町よ!私はただの住民、わざわざ聞く必要はないわ」

 イリスはそんなことを言うけど、きっと勝手に決めたら文句は言うとよね?まー今後も報告はしよう。

「あら?何その顔、何か言いたそうね~」
 く~鋭い!?流石は女神!読まれた、気が抜けん。

「いえ~何もないですよ!でもイリス、聖都の住民を連れて来るとおちおち本も読めなくならない?きっと大勢押し寄せてくるよ」

「ふん!そんなの黙っていれば良いだけよ!この場所なら私を普通の人に誤魔化すのは簡単なのよ」

 えーうっそ~!そんなのあり!?  
 いやでも無理でしょ!聖女様もそうだけど女神であるイリスは居るだけで聖なる魔力を放っているし、それに対峙すれば分かるけど、神々しい威圧を出しているから跪きたくなるだよ!そんなの隠せるかな~?

「タクトまた変な顔しているわよ!どうも疑っているわね」

「いえ……滅相も御座いませんよ」
 ここは無難に答えるしかない。
 余計なことは言いません!

「そう、なら良いけど、じゃ~話を戻すけど私は特に問題はないから、町長のタクトが決めなさい」

 町長……あ~そっか俺が町長だったわ。
 女神より決定権がある町長って一体なんなのよ!
 はぁー誰か変わってくんないかな~。

「わっかりました!町長の私が答えましょう!取り敢えずOKってことにします」
 自分で言っててだんだん気が重くなる。
 スゲー断りたい!

「やったー!これで安心ね!」
「母ちゃんオレ、感動して涙で前が見えねぇ!」

 聖女様はやけに楽観的で楽しそうに受け止め、教皇のおっさんは暑苦しい。ここで冷静なのはティアだけか。

「ティアさん、ティアさんは良かったのですか?特にさっきから何も言ってないけど、何か意見があるなら聞きますよ?」

「…………………」
 反応がない。屍のようだ………
 ま~そんな訳はない。

「ティアさん、どうしたんですか?おーい」
 あまりにも無反応だったので、身体を掴んで揺らすと、ゆっくりと視線がこちらに向き、目に生気が宿る。

「あの~……私は夢を見ているのでしょうか?」

「あーそう言うことか、ティアさん、気持ちは分かるけど夢じゃないよ!あそこで釣りをしているのは女神イリスなんだよ。信じられないかも知れないけど」

 イリスを指差すとちょうど魚を釣り上げでいた。ピチピチ動く魚を捕ろうとしてあたふたする姿は女神に見えなかった。タイミングが悪い。

「それに関してはまったく疑っておりません。見れば分かります。あの方は間違いなく女神様です」
 
「分かって頂けたなら良かったです」

「いえ、良くないです!」
 え!?何が?今のは納得した流れなのでは?

「タクトさん、すぐ傍に女神様が居られるのですよ!何でそんなに冷静でいられるのですか!もっとこ~う色々と思うことがあるでしょ、私なら………」

 ティアが熱く語っているが、そんなことを言われてもどうしようもない。なぜなら慣れてしまったから、今は普通に会話しているし。

「ティアさんの言いたいことは分かった。でもその話は後だ。これから忙しくなる。なんせ大所帯がこの町に来るんだ。準備しないと。ティアさんも忙しくなると思うから覚悟して下さいよ」

 聖都マーリンの住民の数は知らん。だけど感覚的な判断でも数万人は居るだろう。まずは衣・食・住が 整わせないと、一体どれだけの量がいるのか、考えるだけでも頭が痛い。

「ま~何をするにしても先立つものが必要だな。聖女様、教皇様、ご相談があります。お金になりそうな物を頂けませんか?」


「はぁー?金目の物?なんだお前意外と現金だな」
 教皇のおっさんに呆れられたか?
 ちょっと残念そうな顔をしているぞ。

「ファーガス当然かと思いますよ。私達をこの町に住まわせて頂けるのです。ドンと渡して下さい」

「あーそれは仕方がないか。とは言っても。うちに金目の物はそんなにはないんだがなー」
 教皇のおっさんは頭をポリポリとかき、案内してくれるようだ。助かる。

「あるだけで構いませんよ。必要以上も要りませんから、早いところ行きましょ」

 俺は配管を設置しようとすると、教皇のおっさんから待ったが入る。

「少年待つのだ!そう急ぐではない!急いては事を仕損じると言うことわざもある。焦りは禁物だ!」

 おー教皇のおっさんがさっきまでと違って堂々とした立ち振舞、やはり教皇と言う立場を預かる人、只者ではない。

「まずは……しっかりと女神様と交流を深めるべきだ!」

 ………はぁ?何だっておっさん。

 教皇のおっさんはイリスが釣った魚を掴むと針から魚を取る。

「イリス様、ワタシ釣り好きなんすよ!釣るのも取るのも得意なんで………一緒に釣っていいスか?」

「いいわよ!」

「やったぁ~」

 教皇、あんたって人は……反省しないのか?
 教皇のおっさんにゆっくりと近づく影。
 そして数秒後、聖女様からゲンコツを受けて配管に放り込まれることになった。
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