異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第253話 女神イリスとキョウカ

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「ボクは国を救えるような人間ではありません」

「ほう、それは私の申し手を断ると言うことかね」

「いえ!そうじゃないんです。自分は小心者なんで、とても国を救いますなんて言えないんですよ。ですがボクなりに全力でやってやります。それならお受けしますよ」


「うむ!そうか、随分と遠慮深い男なのだな。君は国を救った英雄にはなりたくはないのかね?地位も名声もすべてを手に入れることが出来るのだぞ」

「うっ…地位と名声ですか、失礼な話かもしれないですけど要らないですね。さっきも言いましたけどボクは平穏な生活を求めているんで。あまり周りからガヤガヤされると落ち着かないんですよ!小心者なんで!」

「はぁ?分からんな。使徒様となったにも関わらず欲という物がないのか?それもまた選ばれた理由やもしれぬな」

 なんか分からんが国王は勝手に納得された。

「それではこれからをどうするかだが」

「ちょっと待って下さい。国王様取り敢えず休みましょう。話はその後で!」

「いや!そうはいかん!こうしている間にもボルジアが何をしでかすか分からんからな。急ぎ城を奪還し国を立て直さねば!」

 う~ん、気持ちは分かるけど。国王様の疲労感が見て取れる。こう言う時どれだけ考えても良いことは思いつかないもの、焦れば焦るほど状況を悪化させる。でもこれは俺がそれらしいことを言っても言う事を聞いてはくれないかな。…少し乱暴かもしれないけど

………盛るか!

「国王様お気持ちは分かりますが落ち着いて下さい」

 俺はそう言って温かいお茶を出した。

「うむ…すまんな…………………ぐう~」
 国王様はお茶飲むと、すぐに力なくそのままソファに寝そべり寝てしまう。

「タクトくん、君まさか……」
 ローラン様が頬をピクピクとさせていた。
 

「ほぇ~…初めて使ったけど良く効くな~。この睡眠薬」

 タブレットで購入してみました。

 この睡眠薬は市販品ではない。まさか病院で処方された薬まで購入出来るとはな。しかも使用方法まで書いてある。親切だね~。

「ローラン様、あまり良くないことをしたとは分かってます。けれど少しは休まないと、もちろんローラン様もです。飲みますこれ!」

「それはやめておくよ。分かった。私も少し休むとする」
 ローラン様はソファにしっかりと背をもたれさせ目を瞑る。しばらくすると寝息が聞こえてきた。


「さて、皆さんお休み頂いたし、俺もこのまま寝ちゃおっかな」

 俺はふあぁぁ~と欠伸をして椅子に座りうつ伏せになって軽く寝ることにした。


……………▽

 「トントン」扉をノックする音がする。
 家主は短く返事をすると女性が入って来る。

「来るとは思わなかった。キョウカ、久しぶりね」
 本を片手に優雅に紅茶を飲むイリス様が座っていた。

「お久しぶりです。女神イリス様、まさかこの様な場所に居られるとは思いませんでした。正直来るまで半信半疑でした」

「あなたは私の事を知っても来ないと思っていたから、私はあなた来た事自体に驚いているのわよ」

「ふー……イリス様その節は申し訳ありません。あなた様には『大魔導師』と言うスキルを頂いたにも関わらず自分の我儘で女神であるあなた様に大変失礼な事を言ってしまいました。大変申し訳ありませんでした」

 キョウカは一度息を吐き、気持ちを整え謝罪の言葉を言うと頭を下げる。

「キョウカ頭を上げなさい。私は怒っていない。妹を強く想うあなたに私は傷つけるような事を言ってしまったのです。ですからあなたが怒るのはもっともな話、それであなたはなぜここに?ただ私に謝罪しに来た訳ではありませんね」

「はい、タクトの力を借りれば空間を越えて元の世界に戻れないかと……」

「そうね……あなたの力とタクトの力を使えばいずれは異世界を飛び越える空間転移が可能かもしれない。だけどまだ問題はあるは」

「異世界を隔てる結界ですね。それは超えられないと、イリス様はそうお考えなのですね」

 イリス様は少し難しい顔をして思案する。

「その顔……あなた何か思うところがあるのかしら」

「えぇ、それもタクトの力を借りないと行けないんですけど」

「そういう事、それならあなたにも言ったけど力をつけなさい。あなたもタクトもまだまだ上がある。……可能性はあるやも知れないね」

「……良かった。その言葉を聞けて安心しました」
 
 キョウカはそう言ってすぐに出て行く。


 
 イリスはまた思っていた。嘘をついてしまったと、異世界を隔てる結界は神が造った物、それを突破することなど人に出来るはずもないと。

 その頃、キョウカは笑みを浮かべながら聖都マーリンの子供達の為に作る児童館を思案していた。彼女は気がついていたイリス様の考えに、不可能と思いながらも彼なら可能かも知れないと、本人も気がついていない僅かな思い。私はそれを知れただけで充分に満足、そしてタクトについて行きビシビシと鍛えることを心に決めた。

「でも!今は子供達だよね!」
 キリッとした顔から一転子供達の笑顔を思い浮かべデレる実は夢は保育士のキョウカだった。
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