異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

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第294話 死の商人ペンダリーとの戦い②

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◆スカーレットの視点

 ミルキーさん、相変わらず怖いスキルを使っているわね。

『ペインコンダクション』
 
 ミルキーのスキル『ペイン』を飛ばす中距離技、まるで電撃のように白い稲光が流れ、触れると外傷を与えず痛みのみを伝える。今のは周辺に放ったので半径数メートルが限界だが、一点に局所的に放てば三十メートル先にも放てる。


 んー……美味しい。タクトくんが用意してくれた紅茶は何度飲んでも飽きないわ。

 私は紅茶を入れていた魔法瓶の蓋を閉める。
 

「あなた……次は何をするのかしら、死の商人さん」

 死の商人ペンダリーは水晶を強く握り締め頭を下げ顔が見えない。何を思っているのかしら……


「あーあー……ボコボコにするとは言ったけど、本当はボクとしては君達の身体にはあまり傷を入れずに手に入れようと思っていたがやめだ!」

 少年から紫色のオーラが立ち昇り徐々に形を成していく。

「ボクが直接相手をしてやろう」

 バタッと少年は倒れ、傍らに降り立つ紫色の老人。

「それがあなたの本当の姿かしら?」

「なんだ……驚かんとはつまらん。この醜い姿を見せる意味が薄まるわ」

「あら?自分が醜いことを理解しているのね」

「フン…遠慮のない奴よ。ま~良い。私には多くのストックがあるのでな。少年、ジジイ、美女と歳も性別もよりどりみどりよ」

 ニタ~っと醜悪な笑顔をする。

「そう言うことね。あなたはそうやって人に寄生して生きながらえているの」

「言い方がキツイな~お嬢さん、年上は敬うものと言われていなかったか?……フン!とは言え年上と言っても次元が違うか、確かにボクは人に取り憑き生きながらえている。ボクはすでに人ではない。魔物で言えばゴーストに分類されるか………」

 ペンダリーは饒舌に話しているけど、私にはどうでもいいことなのだけど……気になっていたことがある。

「…………あなた……その姿になってもボクなのね?恥ずかしくないわけ?」

「…………………(怒)」
 ペンダリーの身体は紫から赤に変わっていく。
 あらあら…怒らせてしまったかしら、クスッ

 私が笑うとバカにさせたと思ったのか、怒りの叫びをあげで宙を舞い突進して来た。

 バカみたいに突っ込んでくるつもりかしら?
 私は相手の動きに合わせて周辺に魔法陣を展開、炎の鎖を十本出し牽制する。

「はぁーー!そんな物何の役にも立たんわ!」


………『デスソウル』………


 ペンダリーから赤いオーラが放たれ炎の鎖に接触すると炎が弾け飛ぶ、私は自分の周りに炎の結界を張りながら後へと下がる。

 今……魔法の制御を奪われた!
 炎の鎖は勝手に爆発した。まるで人が自殺するように……
 死の商人は死を操るスキルを持つと聞いている。
このペンダリーと言う男も恐らく。先程の攻撃は赤いオーラに触れることでその効果を発動すると見て問題はないだろうけど、赤いオーラはペンダリーの身体を覆っている。つまりペンダリーを倒すにはどうやってもあの赤いオーラを突破しないといけないということ。

「逃げられると思うなよ」
 
 ペンダリーは私を逃さない為に周辺に赤いオーラを放ち徐々に近づけてくる。

「フッ…フッハハハハ、余裕ぶっているからだよ。もう少し注意深く周りを見ておくんだったな!そのまま自害するがいい」

 笑いながら優越感に浸っているようね。

「あなたこそ余裕ぶってないで油断しないことね!」
 
「全く口の減らない女だ!ならば一思いに殺してやろう」

 ペンダリーは手を大きく広げその手を私に向けると一気に赤いオーラが向かって来る。
 
 逃げ場はない。いえ……逃げる必要はない。

「フッハッハ、そのまま死ね!」
 私は赤いオーラに包まれてしまった。


「………………ん?なぜだ!なぜ自害しない」
 ペンダリーは片眉を上げ、赤いオーラに包まれた私を凝視する。

「なんで自害しないといけないのかしら?私は人生を楽しんでいるの、死んでなんていられないわ」


『聖なる炎よここへ…………白炎(びゃくえん)』

 燃え盛る白い炎。

 ゴウゴウと燃え盛る炎とは違い音も熱気もなく。ただそこに存在する。赤いオーラを押し退けていく。


「ボクの『デスソウル』が効かないだと……あり得ない!?ボクの力はすべてを凌駕する力だ!あり得ないぞ!」

 暴れまわるペンダリー。
 この程度で動揺するようでは大したことのない相手だったかしら。

「知らないわよ!そんなこと……御託はいいからかかって来なさい。返り討ちにしてあげる」

 白い炎は形を変え長い剣になる。

「ふざけているぞ!ボクは死の商人、魂を狩る者、お前如きが勝ち誇ったような事を言うなー!」

 ペンダリーは私に向かって飛び上がる。私はムチを操るように剣をしならせて振り、ペンダリーの両腕を切り落とした。
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