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第296話 王直属の部隊常闇リーダー
しおりを挟む◆アーチの視点
「アイツ……死んだの?」
私は危ないからとティアに言われて少し離れた位置に居た。スカーレットさんとミルキーさんが何か揉めているように見えたけどよく聞こえない。しばらく様子を見ていたら今度はミルキーが戦うの!?大丈夫かな~
そんな不安が頭をよぎっている最中にもう決着がついてる!?高速往復ビンタ~!?それで倒せるの!?ま~かなり痛そうな叫び声だったけど………
死の商人ペンダリーはミルキーさんの張り手を喰らい倒れた。少し経つと赤い煙を出し消えた。
「アーチ、死の商人は死んだと思う。彼が集めた魂達が天に帰っていくのが視えるもの、みんなとても嬉しそうだよ」
ティアには死者が視えている。長い間囚われていた魂、一体どれほど辛いことだったのだろうか、ダメね!絶対、これ以上あの人達のような人が出ないように頑張らなくっちゃ!
「アーチ手伝って!傀儡にされた人達の容体を見ないと」
ティアは操られていた人に駆け寄り声をかけていた。
「うん!分かった」
私も駆け寄り声をかける。
傀儡にされていた人達は大丈夫だろうか?
声をかけると意外にもすぐに目を覚ましてくれた。怪我をしている者もいたけど打撲程度で動けた。みんなに声をかけの協力をお願いしてみんなを起こす。
「ポーラン司教あとのことは任せるわよ」
「は!はいー了解致しましたー!」
スカーレットさんがこちらに来て苛立ちながらポーラン司教に言う。なんでこんなに苛ついているわけ?私までビクッとしちゃったよ!
怪我人が何人も出ているのにさっさと帰るのは少々薄情に感じるけど、ここは教会、回復魔法が使える聖職者は多くいる。私達が帰っても何の問題もない。
私達はソウルフロンティアに早く戻って王都に聖杖結界を張る準備をしないと、私達でこの国を救うんだから!
私達はスタスタと先を歩いて行くスカーレットさんに走ってついて行った。
◆場面は移り変わり、ブラックのパーティー
私達は王直属の部隊常闇の隠れ家に情報収集の為に侵入、ブラックがある物を見つけ急ぎ帰る事にした。
「おかしいですよね~。もうとっくに出られてもいい頃ですよ」
キョウカは不審に思い始める。
私達はこの建物に入りかれこれ二時間、本当なら三十分もかからないのに出られるはずなのに……
「あぁ…そうだ。我々はどうやら嵌められたようだ。常世の迷宮に……」
ブラックさんには何か思い当たることがあるようだった。
「常世の迷宮にですか?」
キョウカは何のことか分からない。
「この屋敷は常闇のリーダーがスキルで作ったものなんだが……」
「この屋敷がですか!?」
建物を作るスキル……あまり聞いたことないけど、暗殺を生業としている組織のリーダーには適していない能力な気がするけど。
「運が悪かった。王都に十はあるはずの屋敷の中であなたが居た屋敷を選んでしまったのだから、お久しぶりです。ビルズさん」
柱の影から一人の男が出て来る。まるで気配を感じなかったことにキョウカは驚きつつもすぐに戦闘態勢を取る。
「久し振りだなブラック、お前とはもう会うことはないと思っていたが、あぁ…あと今の名前はアンデラで通している。僅かな時間になるがそう呼んでもらいたい」
ブラックは攻撃をしようとするキョウカを制止する。
アンデラと言う男、白いスーツのようなこの世界ではあまり見ないような服装をしており落ち着いた雰囲気を持っている。状況から戦いになるはずなのに、一体何を考えているの?
「そうでした。あなたは定期的に名前を変えるんでした。アンデラさん……うん、覚えました。宜しくお願いします。それでご相談なんですが、このまま逃がしてもらえないですか」
「はぁー……図々しいにもほどがあるんじゃないかい。勝手に人の領域に入り、ブラック…君については以前見逃した恩があるはずだが、これ以上求めるかね」
アンデラは大きくため息を吐く。
「アンデラさん、勝手に入ったことはすいません。でも知らなければならなかったか、あなたは当然知っているのですよね」
「反乱の件か、すべては幻……なかなか良く出来ているだろ」
アンデラは少しおちゃらける様に言った。
「あなたらしくないですね。これは国を裏切る行為だ。王直属の部隊常闇……王の為に動く部隊ではなく国を守る為の部隊である。昔あなたはそう言いました。それは常闇としてではなくなによりあなたの想いだと思っていたんですが」
「懐かしいな。君にも私はそう言ったな。その通りだよ。私はその理念のもとに動いている」
「どうしてです。あなたは操られてはいない。私にはあなたの考えを理解が出来ません」
「別に私は変わってはいないとも、我々は王を守るのではない。この国の為に動く、別に今の王を責めるつもりはないさ。私はこの国を守るのにより良い王を見つけた。彼にこの国を導いて頂く」
「彼?一体誰のことを言っているのですか?」
「フッ……それを君が知る必要はない。君達はもうここから出られないのだから……堕ちてゆけ『ラビリンス』」
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