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第402話 空間スキル対決
しおりを挟む◆タクトの視点
ん?化け物の動きが止まった。なんでだ?
まさかアトラスの命令を聞いたのか!
天使と言われた化け物は動きを止めた。ここで考えられて予想としてあって欲しくないこと、それは……あの化け物がアトラスの下僕となってこちらを襲ってくること、アトラスと化け物の相手なんて同時に出来ないぞ
「動く前に攻撃するべきだな!」
俺は強敵を前に先制攻撃を仕掛けるためプラスドライバーを手に取った時だった……
『シャイニングブレード』
『オーバーヒートブレード』
化け物の両側の斜め上から光を放つ二人が高速で接近し同時に化け物を斬り裂く。二人は地面に足をつくと即座に剣を構え闘気(オーラ)を高める。
「うぉい!くそかてぇーぞ!コイツ!」
「そうですね!不意をついたつもりだったのですが僅かな傷をつける程度ですか」
化け物は背中と胸を斬り裂かれていたが傷はすぐに再生してしまい、イグニスさんは悪態をつきとバロンさんは苦笑いをしていた。
「バロンさん!?イグニスさん!?」
二人の突然の登場に驚く、でもこれはすごく助かる。これで一気に戦力が上がった。なんとかなるかもしれない。
「おい!」
「うわぁ!?」
急に肩を叩かれ驚きなから飛び退き距離を離してからプラスドライバーを向けると、そこには両手を上げたアンディーが居た。
「アンディー……」
「よぉ!元気そうでなにより、さて逃げるか」
「はぇ~よ!アンディー来てすぐかい!ちょっとは踏ん張れよ!」
「仕方ないだろ。この部屋真っ赤だから。しかも黒よりだ。超危険地帯だぜ!逃げるに限る」
「マジかよ。でもなるほどだ。けどそうも行かないだろう。あんな化け物を野放しにしておいたら今日中にこの町が滅んでしまう」
「はぁ~自分が死ぬよりはマシだと思うがねぇ~、仕方ない手伝ってやるよ」
「フッ…サンキューアンディー、それじゃ少し付き合ってもらおうか」
「それじゃ~俺はアイツらを安全なところに連れて行くぜ」
アンディーは先生達の方を向いて言った。
「なんだよ!一緒に闘ってくれないのかよ!正直ガクッと来たけど、確かにあそこに居るみんなの安全確保を重要だ。アンディーの目があれば、無事に脱出出来る。良いか!逃げるために行かせるんじゃないからな!お前は後で戻って来い!」
「アハハハ、ダメか~、仕方ない彼らの安全が確保したら救出に来るよ友よ!」
「おうよ!友達って言うのは素晴らしいね!待ってるぜ!」
「うんじゃ、行って来るわ!」
アンディーは先生達の方へ向かって行った。確かにこれはこれでこっちに集中出来ていいわ。それじゃ~こっちも行きますか!
俺は気合を入れて化け物に向かって歩み出す。
「邪魔しないでって言ったつまりなんだけど、イグニス、バロン、それにタクト……やっぱり来ちゃうんだ」
俺達が化け物とアトラスを囲むような形で居る。相手もこの状態であれば無闇には動けないはずなのだが、アトラスはなんてこともない様に無造作に動く。
アトラスが片腕を上げると指先に光のキューブが形成される。俺にはそこから空間に干渉し衝撃が飛んでくるのを感じた。
「バロンさん、イグニス、衝撃が来る躱して!」
二人はその場から飛び退く、躱せたように思えたが空間を衝撃が伝播し二人を襲った。まるで連続で殴られる様な攻撃を受けた二人は地面に落ちる。
俺は空間障壁で受け止め、すぐに空間加速しプラスドライバーを片手に突っ込む。
「そっか、君もボクと同じ空間属性のスキルを使うんだったね。それじゃ分かっちゃうか、でも次はそうはいかないよ」
アトラスの周辺にある空間が震えそして裂ける。その穴から火球…水球…風球…土球と様々な属性の攻撃が連射で飛んで来た。
これだけ多くの属性でかつ大量の攻撃、普通ならこれだけの物量受け止めるのも躱すのも到底困難だが、俺のスキルならそれほど難しくはない。
しかしおかしい、アトラスは俺のスキルがどの程度のものか把握出来ているかは分からないが、この攻撃は安易過ぎる。多分これだけじゃない。
俺はます目の前に五メートル角の空間障壁を張る。これで受け止めれば………はぁ!?
想定外のことが起きた。
飛んで来る攻撃が空間障壁に当たり防げたと思ったらジリジリと前進し空間障壁を突破しやがった!
「うわぁわわ!ヤバい緊急回避!」
自分の足下に配管を設置し空間転移、アトラスの左側面にから出る。
「えっ!?な~に!?」
配管から出ると拳を振り上げたアトラスが待ち構えていた。俺の腹部にめり込む。
「ガハッ」
コイツ~!なんて重い拳を持っていやがるんだよ!
見た目は俺よりも小さな少年なのに、恐らくかなりの身体強化スキルを使っているな。
俺は配管の中に押し戻される。
痛みの中、俺の頭はしっかりと働いていた。これはマズいと訴えている。
俺は配管の入口から飛び出る。
俺はそもそも緊急回避で配管で脱出したんだぞ!つまりそこから出ると雨あられの如く火水風土の嵐の中に戻されるということ、何もしなかったら死ぬ!?
「くっそー!まだだー!」………俺は諦めない!
目の前には恐ろしい物量攻撃、躱すのは無理だから受けて立つしかない。でも空間障壁で防げないことは実証されているならば、やるとしたら攻撃で迎え撃つ!ハンマーにするか!ドリルにするか!って迷っている暇なんてねぇ~!
『多結界……『プリズンシールド』」
目の前に大量の光のキューブが発生、アトラスの攻撃が当たると中に取り込み収縮、圧力をかけて攻撃を止めた。
「あらあら大ピンチじゃない。助けてあげようか」
不敵な顔で少し嬉しそうな声で言うそいつはたぶんメッチャ嬉しいのを我慢している。俺としては少し悔しいところだが、しっかりと感謝は伝えるべきだ。
「助かったよキョウカ、ありがとな」
俺の言葉にキョウカは今度は我慢出来ず満面の笑みをする。
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