黒い狼と赤い赤ずきん

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12.満月

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翌日。空はよく晴れていた。

ひまり「おはよー!昨日はありがとう。」
雄登「ひまりちゃんが無事でよかったよ。」
龍我『次。迷惑かけたら罰があるから覚えとけよ。』

やっぱり、つめたー。
変わりなく、学校掃除は続いてるけどね……。
命令は服従だからしょうがないけど。

女子の会話が聞こえた。
「最近、女子トイレとかめっちゃキレイだよね!」
「あれって、うちのクラスのひまりさんがしてるらしいよ。」
「まじ!?めっちゃ優しいね!」
嬉しかった!その後声もかけられて、友達できちゃった!
トイレ掃除やっててよかったー!命令のおかげだぁ。

「よかったな。やっと友達できて。」龍我だった。
『やっとって。もう!』

まさかだけど、龍我が私に友達いない事気づいてわざとさせたとかないよね?
自分の心で自問自答した。


帰り道、雄登と龍我が
「今日は来なくていいよ!ちょっと用事があるから!」

なんか、寂しいなぁ。
家で外の満月を見ていた。満月?満月だ!
そっかだから来なくていいって言ったんだ!

でも、雄登は今夜女の子の唇を奪う。そう思うとふと一筋の涙がでていた。
龍我は人の大切なものを奪う。止めたいけど、龍我に生きていてほしいと思った。使命を果たさないと死ぬから。また、大きな涙が流れた。

「どうして泣いてるんだろう。」
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